技術研究

公共事業の現場における技術的課題の解決や技術発展のための技術研究を技術管理業務として取組んでいます。

技術研究成果

四国地方整備局管内外来種対策の検討(令和4年度)

 もともと各地域に存在しなかった外来種の侵入により、各地の特徴的な自然環境・動植物等の在来種が脅かされる事態が報告されている。
 四国技術事務所では平成18年度に「四国地整管内の河川における四国地方整備局管内外来種対策(案)」および「外来植物ポケットブック」を作成・公表し、平成22年度には道路施設で処理が必要な外来植物や外来植物対策事例の処理方法を追加するなど、外来種対策のあり方を紹介してきた。
 この内容を踏まえ、近年の外来種の動向、外来種対策等の知見を反映した「四国地方整備局管内外来種対策(案)」を令和5年版として作成した。

空輸対応型不整地運搬車の開発検討 (平成26年度)

大規模土砂災害発生時にヘリコプターで空輸可能なサイズに分割可能な大型の不整地運搬車(積載量10tクラス)の開発検討を行いました。

凍結防止剤散布方法等の検討 (平成25年度)

 直轄国道の維持費の縮減に伴い、「直轄国道の維持管理基準」が見直され、凍結防止剤について塩化ナトリウム(NaCl2)が標準となり、散布量は20g/m2程度とする目安が明記された。四国地整管内においては、凍結防止剤として塩化カルシウムが使用されてきており、塩化ナトリウムの実績が少なく、現場では苦慮していた。
 四国の気象特性、散布効率、コスト縮減等を考慮し、「凍結防止剤散布等の手引き(案)」を検討・作成し、現場での冬季道路管理計画の策定の基礎資料とする。

無人化施工機械に関する検討 (平成25年度)

 地震や大雨などで大規模土砂災害が発生したときには早急に復旧用の建設機械が必要となります。
今回、危険な場所での復旧作業を行う時、建設機械のオペレーターが安全な場所から遠隔操作で作業するための施工手順を整理しました。
 また、災害現場までの道路が寸断されて建設機械が陸送できない場合、ヘリによる空輸で現地に搬入するまでの手順をまとめました。



軽量型排水ポンプの簡易な投入方法等の検討 (平成20年度)

 排水ポンプ車の軽量水中ポンプ(約30kg/台)投入作業は、人力での投入が基本であるが、増水した内水の川岸や堤防法面にて行う人力投入作業は危険である。この危険回避や現場条件により移動式クレーン等を使用しているが、機械の調達時間や強風地での使用制限等の課題がある。
 排水ポンプ車の運転は迅速性が求められ、時間短縮の意味からも移動式クレーン等を用いず、安全性を確保した上で、少人数による投入設置が可能な方法を検討した。

河川水質試験方法(案)の改訂に関する調査・研究 (平成19年度)

 河川水質試験方法(案)1997年版の発行から10年が経過し、この間に新たな水質試験項目や環境基準等の見直し、および分析機器の進歩による分析精度の向上等により、記載内容の改訂が必要となっている。
 また、水質分析者用の現行マニュアルを、水質業務に携わっている建設系の技術者用の参考手引書としても利用できるよう、水質試験項目の概要や試験方法の選定や基準値等の追加等を行って、全面改定を行った。

多様な現場に対応する既存排水ポンプ車の改善検討 (平成19年度)

 排水ポンプ車は、河川の氾濫などによる浸水被害での出動を想定したため、ポンプを設置する釜場の最低水位が1.2m以上必要であり、それ以下の水深では機能を十分に発揮できない。近年、台風以外の局所的な集中豪雨等による浸水被害が多発しており、人口密集地・市街地での浸水被害に緊急対応できるよう、低水深での排水機能が求められている。
 そのため、低水深でも排水可能な改善対策部品を設計製作し、排水可能水位を0.5m程度まで低減できることが確認できた。早期に改善対策部品を実用化し、多様化する被災箇所に対応したい。

コンクリート構造物における景観ミティゲーションに関する研究 (平成16~18年度)

 四国における地域環境や歴史・文化などに配慮したコンクリート構造物における景観ミティゲーションに関する研究を行い、美しい国づくり・地域づくり、良好な道路景観形成を目指して、遠藤のコンクリート構造物景観の周辺環境との調和の向上を図ることを目的に「四国コンクリート構造物景観ミティゲーションにの手引き(案)」を作成した。

豊島溶融スラグの活用調査 (平成16~18年度)

 香川県豊島からの産業廃棄物溶融スラグの有効活用は、地域環境改善はもとより資源の有効利用からも早急な対応が必要です。そこで、香川県と協調しながら、活用に向けた調査試験を実施します。
  溶融スラグは、概ね1,200℃以上の高温条件下で廃棄物などを焼却・溶融を行う過程で、廃棄物などに含まれるダイオキシン類などの有害有機物を分解した上で、冷却固化したガラス質の径が約5mm以下の安定した無害な物質です。

 溶融スラグは、概ね1,200℃以上の高温条件下で廃棄物などを焼却・溶融を行う過程で、廃棄物などに含まれるダイオキシン類などの有害有機物を分解した上で、冷却固化したガラス質の径が約5mm以下の安定した無害な物質です。

多目的作業車をベースとした(維持・災害)ユニットの開発 (平成17~18年度)

 道路維持用機械や災害対策用機械は年間を通して稼働するものではなく、必要なときのみの稼働となっています。
  これら機械類をより効率的に運用し稼働率を改善するために、共通の「ベース車両」ならびに「道路維持用機械」・「災害対策用機械」の各ユニットの開発により、機械経費のコスト縮減を実施する。


ユニットイメージ

地質情報の有効活用に関する調査・研究 (平成15~17年度)

 当事務所で収集・保管・管理している地盤情報(ボーリングデータ等)を基に、今後の建設事業及び地震防災等に活用できる地盤情報データベースを構築した。
 産官学からなる四国地盤情報活用協議会を設置し、四国地盤情報の統一的な把握・管理方法、地盤特性の研究、地盤情報の活用方策等について検討し、方向性をとりまとめた。

堤防早期緑化手法の研究 (平成15~17年度)

 近年、堤防法面は張芝・筋芝あるいはコスト縮減の観点からロール芝による法面保護工を実施している。しかしながら、ロール芝の低発芽率や妥当な種子の選定方法、また維持管理費の低減等から導入されているチガヤ種子の市場性等で様々な問題が発生している。
 四国地整管内の各事務所からあがっているこれらの問題点を整理し、「堤防早期緑化の手引き(案)」を作成した。

河川浄化施設に関する調査・研究 (平成15~17年度)

 現在、流入する支川等の汚濁負荷削減のため、様々な河川浄化施設が設置され稼働しているが、適切な維持管理がされてなかったり、流入水の水質変化などにより、十分にその機能を発揮していない施設も多い。河川浄化施設の活用を図るため、管理担当者が維持管理や点検を行う際の参考となる「河川浄化施設の自己点検マニュアル(案)」及び「河川浄化施設事例集」を作成した。
 また、4種類の接触材を用いた水質浄化実験及び微細気泡を用いた水質浄化試験を実施し、「微細気泡等を用いた公共用水域の水環境改善に関する手引き(案)」を作成した。

水質自動監視装置に関する調査・研究 (平成15~17年度)

 現在、上水取水地点上流の基準地点を中心に、河川水質の連続監視を目的とした水質自動監視装置が設置されているが、その維持管理に多大な経費を必要とするにもかかわらず、測定したデータの活用は十分とはいえない状況である。
  そこで、現状での問題点や課題等を調査し、メダカを用いた水質連続監視装置の現地実験を行うとともに、水質自動監視装置の改良、更新及び維持管理等について検討を行い、「水質自動監視装置のあり方(案)」をとりまとめた。

河川伝統技術における効果の研究 (平成16~18年度)

(PDF)

 四国の河川には、ケレップ水制や木柵、ナゲ、粗朶沈床に見られるような、過去に施工された伝統的河川工法を使用した構造物が数多く残されています。
  しかしながら、その効果などは水理的・力学的に把握できていません。また、一方でそれらの構造物は周辺環境と共存し、環境に配慮した構造物との評価もあります。
  そこで、今回、単なる復古主義的に河川伝統工法を紹介するのではなく、四国管内河川の河道特性、河川環境特性を踏まえて、その適材適所で、河川伝統工法の持つ特徴、機能を現代技術とバランスよく融合し、活用することを目的に、伝統的河川工法が現存する河川をモデル河川として、四国地整管内の直轄8河川の河道特性を踏まえて、「河川伝統技術の導入方策・手引き(案)」を策定しました。


石張り水制の事例

高齢者の横断歩行中事故防止マニュアル(効果的な交通安全対策のための交通事故分析) (平成8~12年度)

 近年発生件数の増加が顕著である高齢者の横断歩行中事故を対象として、道路の危険度を定量的に評価し、現地点検から危険度評価、対策効果評価までの手法をマニュアルに取りまとめました。
  「高齢者の横断歩行中事故防止マニュアル(案)」平成13年3月発行

感性工学から見た四国の河川(感性工学手法を用いた川づくり推進方策調査) (平成11~12年度)

 感性工学の説明と成果を河川事業で利用するためのツールを作成しました。
  感性工学は、住民意識を形容詞という形で数値的に捉えられます。住民参加型の川づくりや住民意識の数値化に利用できる可能性が有ります。また、道路・港湾などの事業でも利用可能性は大きいと思います。

道路トンネル交通安全対策に関する研究 (平成15~16年度)

(PDF)

 四国地方の国道の古いトンネルは、歩道がないか、狭い歩道しかないため、トンネル内を通行する交通弱者に良好な交通環境を提供しているとは言い難い状況となっています。
  そこで、トンネル内安全に関する各種のデータを収集し、実際のトンネルにおいて通行実験を行い、照度向上・内装板設置・高輝度区画線設置・歩行者存在情報の提供・迂回路案内などの、安全確保の効果的な手法を検討しました。
  その結果として、「既存トンネル内歩行者等の安全対策の手引き(案)H17.3」作成しました。<四国管内道路管理:参考配布>


歩道未設置のトンネル

アイカメラの画像

落石防護柵基礎の合理的な設計方法の開発 (平成13~15年度)

 現行の落石防護柵基礎の設計法は、基礎の安定余裕が大きくなる傾向があります。また、落石衝突時のエネルギーについて、現実に発生する衝突エネルギーより過大となっているとの指摘もあります。
  そこで落石防護柵への重錘衝突実験や自然斜面における落石実験を行い、防護柵基礎の設計法を提案するとともに、落石挙動の基礎的なデータを収集しました。
  その概要の一部を「研究概要」で掲載しました。


実験状況

実験状況

在来木本類(播種)による法面緑化の手引き(在来木本類播種工による法面緑化復元技術) (平成12~13年度)

  (PDF)

 地球規模での緑資源の減少に伴い、砂漠化、CO2の増加に伴う地球温暖化、野生生物種の減少など、地球の環境が悪化しつつあります。
  本手引きは、壮年期で急峻な山地が多い四国の地域特性を考慮し、法面緑化技術検討会を設置して議論を重ねるとともに、現地を踏査した結果も踏まえ、在来の木本類による法面緑化手法を体系化したものです。
  なお、手引き(案)発行後のQ&Aなどは、「マニュアルPDF版」の最後に掲載してあります。

  • 本手引きは、四国地方整備局管内の地域特性等を考慮し、現地踏査結果等を踏まえて法面緑化技術検討会(座長:愛媛大学江崎次夫教授)において、在来木本類による法面緑化技術を体系化したものです。
  • 法面緑化は、「道路土工のり面・斜面安定工指針」が基本的な基準であり、同指針(P217~248)で示されており、本手引きは、同上指針の以下で在来木本類の緑化技術に関する展開を図ったものです。
  • 工種は、法面条件などから1.種子なし有機系厚層基材吹付工、2.埋土種子表土吹付工、3.在来木本類有機系厚層基材吹付工、4.ハギ類等先駆性樹種有機性厚層基材吹付工を選択することとし、工種詳細は手引きに示しています。

資源の有効利用・骨材枯渇化への対応 (平成12~15年度)

 四国地区の建設工事では、これまでコンクリート用骨材などに海砂を広く用いてきました。しかし瀬戸内海の環境保全の観点などから、徳島県では昭和53年度から全面禁止。香川県が平成17年度から、愛媛県が平成18年度から、それぞれ海砂採取禁止に踏み切ることとしています。このような状況に対して四国地方整備局および四国4県では、平成12年度から検討会などを設置し代替材に関する調査・検討を進めてきました。
  この成果として、骨材需給の動向や、代替材の現状と見通しなどを調査し、技術的検証も踏まえて、「四国地区骨材資源対策の基本方針」を策定しました。また技術的な検討内容をもとに、国や県などの技術者向けに代替材を用いたコンクリート使用のポイントを3つの冊子として作成しました。

■砕砂コンクリート使用のポイント(PDF 598KB)

■フライアッシュを細骨材補充混和材として用いたコンクリートを施工する上でのポイント(PDF 750KB)

■スラグ細骨材を用いたコンクリートを施工する上でのポイント(PDF 801KB)

改質アスコン発生材の再生利用 (平成13~15年度)

 四国地方整備局管内の国道では表層混合物に改質アスファルト混合物を使用してから約20年以上を経過しており、アスファルト舗装の修繕時期を考えると改質アスファルト混合物の発生材(改質アスコン発生材)をリサイクルする時期を迎えています。
  そこで、改質アスコン発生材を表・基層混合物に再生利用するために混合物の性状調査や試験舗装による供用性の調査試験などを行い、再生改質アスファルト混合物を配合する際の注意点などをまとめました。

プレキャストL型擁壁設計施工マニュアル(プレキャスト製品に関する調査) (平成9~13年度)

 平成10年4月に発行していた「プレキャストL型擁壁設計施工マニュアル(案)」について、車道用防護柵の設置への対応を、平成11年度に設計方法を提案し、平成12年度から愛媛大学工学部教授および全国コンクリート製品協会四国支部と連携して実証実験を行い、「プレキャストL型擁壁設計施工マニュアル(案)」の改訂を行いました。
  なお、マニュアル(案)発行後の正誤表とQ&Aは、「マニュアルPDF版」の最後に記載してあります。

道路構造物技術資料の作成(道路構造物の標準図集作成) (平成14~15年度)

(PDF)

 道路利用者のニーズの多様化に伴い、道路のバリアフリー化を始めとする道路機能の高度化が必要となっています。また、民間の技術開発の促進に伴い切土・盛土部の構造物などが多様化してきています。
  これらについての事例を収集し、技術資料「道路構造物事例集(盛土切土編・路面機能向上編)H16.3」を作成しました。<四国管内道路関係者:参考配布>

ワイヤーロープ油給除脂装置 (平成7~9年度)

 ダム、河川のゲート設備の開閉に用いられるワイヤーロープは、ゲート本体を支える重要なもので、これを保護するために防錆・潤滑用グリスを2~3年毎に旧脂除去・新脂塗布しており、この作業は人力にて行うため典型的な3K作業となっています。
  そこで、この作業の高効率化、3K改善を目的として「ワイヤーロープ油給除脂装置」を開発しました。
  本装置は、ワイヤーロープに上下閉塞型筒カバー内で加圧した温水にて除脂し、回収油水を分離する装置と塗布する装置にて作業を完結しています。
  なお、本装置は、平成15年3月に特許取得しています。


機構図

画像処理による災害監視システムの開発 (平成11~13年度)

 急峻な山岳地帯を縫うように走っている四国の道路では、土砂崩れの危険にいつも直面しています。もし、土砂崩れが起こると迂回路の少ない地方道では、直接住民の生活を脅かします。
早い復旧作業が望まれますが、工事を行う際にも通行車両や作業員の安全確保は重要です。現場には監視員が常駐していますが、この監視員の補助装置として開発したのが災害監視システムです。
  本システムは、遠方からのITVカメラ映像を解析することにより崩落を検知して周囲に警報するものです。可搬型画像監視装置は、タッチパネルモニタおよび監視装置本体を、コンパクトにアルミケースに収納したもので、重量も17kg程度と持ち運びが簡単で、道路監視用ITVカメラに接続が可能です。


現地試験状況と可搬型画像監視装置

路面清掃車の高度化に関する研究 (平成14~15年度)

 近年、騒音対策として多く採用され始めた低騒音舗装は、空隙が多く微細な土砂が侵入した場合、構造上その機能が低下しますが、清掃などの機能維持のための方策は確立されていません。
  また、現在、清掃作業の有効性が確認されている排水性舗装機能回復車は、作業速度が路面清掃作業と比べ大変遅いため、車線規制なども必要となり、高価かつ交通障害となっていました。
  そこで、路面清掃作業と同等の施工となるような「低騒音舗装の機能維持マニュアル」の提案を行いました。


路面清掃状況

小動物死骸回収装置の開発 (平成15~16年度)

 路面上にて、放置されている小動物(犬・猫など)の死骸は、交通障害となるため早期の撤去が望まれています。本研究は作業員が車外に出ることなく回収できる機構として、回収・梱包まで一連動作が行える装置を開発しました。
  なお本装置は、現在特許出願中です。


開発した回収装置の実験

管(函)渠、側溝等における清掃機械の開発 (平成15~16年度)

 現存の側溝清掃車には、かき寄せ機能がないため、内空幅1m以上のものについては、管渠、水路内にミニバックホウおよび複数の作業員が入り、かき寄せ作業を行っています。この劣悪な条件下での清掃作業について1.作業の合理化・効率化 2.機械施工化(省人化)による作業員の苦渋性・危険性の解消を目的として、現在の側溝清掃作業車に取付け可能なアタッチメント機械を開発しました。

工事用交通誘導ロボット(ソーラーフリフリ君)の開発 (平成14~16年度)

 道路工事での交通誘導員の事故を低減するために、工事用交通誘導ロボット(旗振りロボット)が使用されつつあります。しかし、市販のロボットは高速道路でも使用できるように、長距離での視認性の確保を目的としているため、高輝度な照明器具、高出力のモータを用いたパトライト等を使用しており、電源供給用の発動発電機がセットとなっています。
  そこで、軽量・コンパクト・取扱いが容易で、発動発電機が不要な工事用交通誘導ロボットを開発しました。
  本機械は、建設フェアーに展示し会場で愛称募集したところ、227件の応募があり「ソーラーフリフリ君」に決定しました。


一般国道192号道路工事に使用

愛称募集 受賞風景
 
 著作権及びプライバシー保護のため、当該ホームページに掲載された技術資料については一部、提供依頼等に応じられないものがあります。