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目 次
1.用語集の目的
2.水文観測全般(1)
2.水文観測全般(2)
3.雨量観測
4.水位観測
5.高水流量観測(1)
  5.高水流量観測(2)
  6.低水流量観測
  7.H-Q曲線
  8.資料整理
  9.痕跡調査
  10.参考文献

五十音順

9.痕跡調査 ←前章 次章→

9.1.痕跡調査

 痕跡調査とは、洪水後、洪水水位の痕跡を調査,測量するものである。一般に、警戒水位以上の洪水または低水路満杯流量(平均年最大流量)程度の洪水が発生した場合に行われる。
 調査地点は、距離標,構造物位置,河道狭窄部,流下能力不足位置などが一般的である。調査結果は、準二次元不等流計算などによる河道解析時に水面形を再現し、粗度係数を逆算することなどに用いられており、治水計画上重要なデータである。なお、ゴミなどの痕跡は、実際の痕跡よりズレ落ちていることがあるため、注意が必要である。
写真:痕跡調査

9.2.平均年最大流量

 平均年最大流量とは、各年の年最大の流量を抽出し、統計年数間で平均した流量のことをいう。一般に、1級河川においては、平均年最大流量が低水路満杯流量と同程度といわれている。



9.3.簡易水位計

 簡易水位計とは、洪水のピーク水位のみをとらえることを前提に作られた簡易な水位計である。筒の内部に、おがくずが封入されており、水位とともに上昇し、最高水位のところに跡が残る構造。痕跡調査は、洪水の再現時に有効なデータであるが、精度に問題がある場合があり、重要な箇所に設置し、精度の向上に利用する。近年では、安価な水圧式水位計もあり、吉野川等で利用の検討がなされている。

図:簡易水位計(最高位のみ)

写真:安価な水圧式水位計

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