中筋川ダムの諸元



中筋川ダム

大きさ
<ダム>

位 置  高知県宿毛市平田町黒川
型 式  重力式コンクリートダム
堤 高    73.1m
堤頂長    217.5m
堤体積    274,000m³
天端標高   EL.98.1m
基礎岩盤標高 EL.25.0m


<貯水池>

集水面積      21.1km²
湛水面積      0.7km²
総貯水容量     12,600,000m³
有効貯水容量    12,000,000m³
設計最高水位    EL.96.1m
洪水時最高水位   EL.93.6m
平常時最高貯水位  EL.74.1m
洪水貯留容量    8,600,000m³
洪水貯留準備水位  EL.72.1m
利水容量      3,400,000m³
最低水位      EL.49.0m


中筋川ダムの構造




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自然との調和を大切にしたダムの景観デザイン


人類が作り出す構造物の中でも最大級のダムに、景観設計を導入しました。
地域の人々や、中筋川ダムを訪れる人たちへ、身近な学習の場・憩いの場を提供し、誇りとなるようなランドマークの形成を目指したものです。
ダムのデザイン

 

<階段状の下流面>

ダムの構造 中筋川ダムのデザインの最大の特長は、下流面を階段状にしたところにあります。これは景観を重視するという考えのもと、単調になる堤体下流面にどう表情をつけるか、同時に機能もあわせ持たせたいという検討の結果でした。

越流水の勢いを押さえながら、豊かな表情をもった堤体はこうして登場し、ステップの高さは75cm・85段におよびました。



<左右対称で落ち着きのあるデザイン>

デザイン 堤体に設置されている中央にある2つのオリフィス吐口は、それぞれ高さが違います。違う高さの吐口を外観状上下・左右対称に見せています。
中央部にある2つの塔は、水位計塔とエレベーター塔です。機能的には2つの塔は同じ高さではありませんが、高さを合わせたデザインにして、鳥類の観察等に利用しています。
堤体ステップの横(水平)線に対し、橋げたやタワーの縁に入れた凸ラインなど、縦(垂直)線を交差させ落ち着きのあるデザインとしてまとめました。


<照明ポールのない天端>

夜間 照明ポールが複数立ち上がると、煩雑な印象となるため、ダム天端照明を一般的なポール照明から、高欄照明へ変えています。また、生態系への配慮のため、低誘虫性蛍光灯を使用しています。