エンツァイの水耕栽培
野村ダムは、昭和57年より管理を開始していますが、管理開始以来、貯水池への栄養塩類の流入等による富栄養化が進み、赤潮、アオコの発生が見られるようになってきました。
特に平成10年頃からはアオコの発生頻度、期間、面積が拡大する傾向が見られるようになりました。
このような状況を踏まえ、貯水池水質保全の取り組みの一環として、富栄養化の原因物質である窒素やリンを吸収して育つエンツァイ(中国野菜)に注目し、湖面での水耕栽培による栄養塩類の除去実験を行っています。また、地域の方々と協働で作業を行うことにより、水質保全に向けた意識啓発を行っています。
エンツァイとは?
由来
東南アジア原産で、さつまいもと同じヒルガオ科の植物です。
特徴
"エンツァイは、つる性で茎が空洞になっており、成長点から20~30㎝の若い茎葉の部分を食用にします。クウシンサイ(空心菜)、ツウサイ(通菜)、アサガオナなどとも呼ばれています。水場を好み、水の浄化作用があるとも言われています。"
取組状況
植生状況(7月頃)
収穫状況(8月~10月頃)
7月頃に筏に植え付けたエンツァイは、ダム湖の窒素、リンを吸収して生長します。筏に植え付けた苗は3週間程度で収穫できるサイズまで生長するとともに、収穫した後も10月頃までは生長を続けるため、長期間活躍します。