設立趣旨
四万十川自然再生協議会は、平成14(2002)年11月7日に設立されました。自然再生推進法の理念に基づき、流域住民が主体となって意見・提案・活動を行い、自然環境の保全・再生と地域の活性化を図ることを目的とした活動を行っています。
四万十川自然再生事業は、地域の皆さんと協働・連携を図りながら進めています。
事業に関係する組織としては、以下の3つの団体が設立されており、様々な取り組みを行う中で事業に協力を頂いています。
各団体の名称をクリックすると、組織の概要や取り組み内容等を見ることができます。
四万十川自然再生協議会は、平成14(2002)年11月7日に設立されました。自然再生推進法の理念に基づき、流域住民が主体となって意見・提案・活動を行い、自然環境の保全・再生と地域の活性化を図ることを目的とした活動を行っています。
目指す姿として「昭和30~40年代の四万十川の原風景の保全・再生」を掲げ、短期・中期・長期の活動目標を設定しています。
四万十川自然再生協議会の活動目標
活動の方針 | 取り組み内容 | |
---|---|---|
短期目標 | すぐにできることから手がけよう! | 実行中行事の継続・活性化 |
中期目標 | 5年先までの活動を企画しよう! | 自然再生の目標達成に向けた企画の立案・具体化 |
長期目標 | 未来のまちや川を頭と心に描こう! | 川づくり+人づくり+まちづくり |
四万十川自然再生協議会には、NPOや漁業関係者、地元の区長会、流域住民団体、行政(国土交通省、高知県、四万十市)など約60団体が加盟しており、四万十川流域の地域づくり活動のネットワーク的組織となっています。
四万十川自然再生協議会は、四万十川自然再生事業と協働・連携を図りながら、四万十市を中心に、以下の6つの活動を行っています。
なお、平成28(2016)年度には、約15年にわたる息の長い取り組みが評価され、国土交通省大臣表彰である「手づくり郷土[ふるさと]賞(一般部門)」(※)に選定されています。
(※)「手づくり郷土賞」とは、国土交通大臣が地域の魅力や個性を創出している良質な社会資本およびそれと関わりがある優れた地域活動が一体となった取り組みを表彰するものです。
四万十川沿いに生息・生育する希少種や絶滅危惧種を保護育成するため、草刈りや清掃活動などを行っています。
●マイヅルテンナンショウの自生地除草作業
●入田[にゅうた]ヤナギ林一斉清掃への参加
など
地域住民の目線で、河川敷の景観について検討しています。事業実施箇所の維持管理・利用に対する提案も行っています。
●アユの瀬づくり事業意見交換会・現地検討会
●堤防事業の景観や環境についての勉強会
など
地域の活性化に向け、四万十川の自然や文化を学ぶ機会を提供しています。
●四万十川自然観察会(入田[にゅうた]ヤナギ林の植物観察、野鳥観察など)
●総会での記念講演(自然科学、文化的景観など)
将来の「四万十川の守り手」となる子どもたちを対象に、川に親しみを持ってもらうための取り組みを行っています。
●学校等を対象とした環境教育 など
地域住民の川への愛着心を育み、新たな文化を生み出したいと考えています。
●四万十の水辺八十八カ所
地域住民おすすめの四万十川の見どころを「四国八十八カ所」にちなんで88地点選定し、標柱を立ててPRしています。
様々なまちづくり活動に参加し、四万十川の環境保全と身近な自然の大切さを発信しています。
●入田[にゅうた]ヤナギ林菜の花まつり
●各種イベント等への参加、他団体との意見交換会の開催
など
四万十川自然再生協議会の取り組みはホームページで発信されています。
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世界のナベヅルの約9割、マナヅルの約5割が鹿児島県出水[いずみ]市で越冬しています。このため、伝染病等が発生した場合、これらのツルが絶滅してしまう危険性があります。
そこで、平成13(2001)年度~平成14(2002)年度に農林水産省、環境省、文化庁によって越冬地分散化に関する調査が行われ、昭和40年代からツルの飛来・越冬が確認されている高知県中村市(現 四万十市)は分散化の有力な候補地とされました。
しかし、市街化や宅地化等が進むにつれて越冬地としての環境は十分とはいえない状態となり、飛来数も年々減っていました。
四万十つるの里づくりの会は、このような背景のもと、平成18(2006)年3月27日に設立しました。
四万十市に飛来するツルの越冬地とその周辺の自然環境の保全、整備を促進し、地域の活性化を図ることを目指しています。
中村商工会議所が事務局を務め、地元住民および民間諸団体で構成される会員とともに取り組んでいます。国土交通省、高知県、四万十市もオブザーバーとして参加しています。
ツルの保護や越冬環境整備といった専門性を有する取り組みを行っていることから、会の発足当初から地元の鳥類の専門家である故 澤田佳長先生の指導のもと、活動の基礎を築いてきました。
平成27(2015)年度からは、野鳥の会等の関係団体とも情報交換を図りながら活動しています。
四万十つるの里づくりの会は、四万十川自然再生事業(ツルの里づくり)と協働・連携を図りながら、以下の4つの活動を行っています。
なお、平成26(2014)年度には、中筋川中山箇所の人工湿地におけるえさ場・ねぐらづくりの取り組み等が評価され、国土交通省大臣表彰である「手づくり郷土[ふるさと]賞(一般部門)」(※)に選定されています。
(※)「手づくり郷土賞」とは、国土交通大臣が地域の魅力や個性を創出している良質な社会資本およびそれと関わりがある優れた地域活動が一体となった取り組みを表彰するものです。
休耕田を借り上げ、草を刈ってツルが降りやすい空間をつくっています。また、稲の苗植えなどを行って、十分に餌を取り、越冬できる環境を整えています。
鳥類の専門家や地域住民の協力を得て、ツルの飛来数や行動などを記録しています。
地元の子どもたちを対象とした環境教育や会報・ホームページ等を通じて、ツルの保護活動の重要性の啓発や活動紹介などを行っています。
地域住民とともに、ツルや鳥類保護による地域づくりの先進事例などを学んでいます。
四万十つるの里づくりの会の取り組みはホームページで発信されています。
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平成13(2001)年、国土交通省の調査により四万十市入田[にゅうた]地区の四万十川河畔で、高知県内では絶滅したとされていたマイヅルテンナンショウ(環境省:絶滅危惧Ⅱ類(VU))が発見されました。
その後、四万十川自然再生事業(アユの瀬づくり)の実施にあたって改めて行われた調査によって、国内有数の群生地(約1万個体)であることが確認されました。
これを受けて、地元在住の学識者などから、ツルが羽を広げ舞い上がろうとする姿に見えるこの魅力的な植物を自分たちの手で守っていこうという声が上がり、平成19(2007)年7月7日に、マイヅルテンナンショウの会が発足しました。
絶滅危惧種マイヅルテンナンショウを四万十川の新たなシンボルとして保護するとともに、希少植物と清流四万十川の環境を保全することを目的として取り組んでいます。
マイヅルテンナンショウの会には個人会員を中心に約150人が参加しています。
高知県希少野生動植物保護条例に基づく入田[にゅうた]地区の保護区を主要な活動の場として、主に以下の3つの活動を行っています。活動の多くは四万十川自然再生協議会との共催で実施しています。
マイヅルテンナンショウの会の取り組みは、協働・連携して取り組む四万十川自然再生協議会のホームページで発信されています。
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