お遍路の癒やしや四国の文化を受け継ぐ「史国」伝統継承プロジェクト

お遍路の癒やしや四国の文化を受け継ぐ「史国」伝統継承プロジェクト詳細

目的・コンセプト

■地域の独自性を国内外に発信し、広域的な対流の促進を図る

四国八十八箇所霊場巡拝の歴史の中で培われてきた「遍路文化」は、四国共通の文化・アイデンティティとして、次世代に引き継いでいく重要な文化であり、今般、世界的にも注目を集めている。様々な目的を持ったお遍路さんが、お接待文化に代表される四国圏の風土が持つ「癒やし」により精神的健康効果が体感できる、「メンタル・ヒーリング四国」の形成を目指す。このことにより、遍路を通じた国内外の地域と地域、人と人をつなぐダイナミックな対流を湧き起こす。

お遍路さんが安全で快適に巡ることができる遍路道の整備、各札所周辺・遍路道の文化的・広域的景観の整備及び保全、必要な情報提供の取組を進める。

「お接待」に代表される遍路文化は、共助社会に通ずる活動であり、これら文化の普及・継承により持続可能な地域づくりを目指す。

四国圏における伝統文化や伝統芸能、文化財等に接し、学ぶ機会をつくることで、圏域独自の歴史・文化を次世代に引き継ぐ人材を育成し、さらに、地域の独自性を国内外に発信することで、広域的な対流の促進を図る。

四国遍路のイメージ写真

目的を達成するための取組

  • 1.遍路文化を核とした四国遍路の魅力発信
  • 2.遍路道、札所周辺の環境整備
  • 3.伝統的な文化を次世代に継承

1.遍路文化を核とした四国遍路の魅力発信

●多様な主体が参画し、世界遺産登録を目指す「『四国八十八箇所霊場と遍路道』世界遺産登録推進協議会」等の活動を推進

パンフレット・ポスター・のぼり

▲パンフレット・ポスター・のぼり

(左図)世界遺産であるスペイン「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」との友好交流協定の締結、(中図)サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路、(右図)熊野古道の写真

▲(左図)世界遺産であるスペイン「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」との友好交流協定の締結や、「熊野古道」との連携した取組を実施して、世界に向けPR、(中図)サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路、(右図)熊野古道

●「日本遺産」認定を契機とした取組

2015年4月の「日本遺産」認定を契機として、外国人観光客に対応した取組、遍路文化の体験型観光メニューなどの開発・展開を多様な主体と連携

四国遍路ルート図 ニューヨーク・タイムズ紙が「2015年に行くべき52箇所」に、日本で唯一「四国」を掲載

▲(上図)四国遍路世界遺産ルート図、(右下図)ニューヨーク・タイムズ紙が「2015年に行くべき52箇所」に、日本で唯一「四国」を掲載 (c)The NewYork Times

2.遍路道、札所周辺の環境整備

●歩き遍路の危険箇所対策

お遍路さんが安全で快適に巡拝できる環境を整備するため、多様な主体が協働し、遍路道の修繕や交通安全対策を行うとともに、休憩所や公衆トイレなどの整備を推進

困っているお遍路さんのイラスト (左図)遍路道の修繕、(中図)グリーンライン、(右図)トンネル内の注意喚起式発光灯等の写真

▲(左図)お遍路さんの安全のために遍路道の修繕を実施、(中図)道路にグリーンラインを設置し、ドライバーに対しおもいやり運転を視覚的に呼びかけ、歩行者の安全を確保、(右図)注意喚起式発光灯等を設置しトンネル内におけるお遍路さんの安全な通行を確保

(左図)遍路小屋、(中図)多目的トイレ、(右図)歩道や広場の整備など札所周辺の環境整備

▲(左図)ボランティアによる遍路小屋設置のプロジェクト(四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト)、(中図)遍路道周辺に多目的トイレを設置、(右図)歩道や広場の整備など札所周辺の環境整備に取り組み、にぎわいを創出

●情報を記載したウェブコンテンツの作成・WiFiスポットの整備

道の駅等の休憩所・公衆トイレ・コンビニエンスストア等の場所や公共交通機関の情報を掲載したウェブコンテンツの作成、四国4県で統一した共通の案内標識及びWiFiスポットの整備等の推進

HPのトイレマップ

▲遍路道の周辺のトイレを紹介したトイレマップをHPにて公表

(左図)石柱、(右図)歩き遍路のための4県統一デザイン「みち案内表示シート」の写真

▲(左図)ボランティアによる石柱の設置、(右図)歩き遍路のための4県統一デザイン「みち案内表示シート」を設置

3.伝統的な文化を次世代に継承

●お接待文化の継承とおもてなし文化の活性化

世界遺産登録に向けたおもてなし文化の活性化を進めるとともに、やボランティアの育成等を行い、お接待など遍路文化の継承を推進

(左上図)ボランティアによるお接待・おへんろ交流サロン、(中上図)ボランティアによる案内(さぬき市おへんろつかさの会)、(右上図)、(左下図)お遍路親子ウォーキングの写真

▲(左上図)ボランティアによるお接待、(中上図)おへんろ交流サロン(さぬき市前山)、(右上図)ボランティアによる案内(さぬき市おへんろつかさの会)、(左下図)お遍路親子ウォーキング(NPO法人遍路とおもてなしのネットワーク)

●歴史・文化を次世代に引き継ぐ人材を育成

歴史や文化とふれあい、学ぶことができる体験型施設の整備等を通じ、文化財への関心や保護の意識を高め、次世代に引き継ぐ人材の育成を推進

四国の代表的な伝統文化

▲四国の代表的な伝統文化

  • (旧金毘羅大芝居)現存する日本最古の芝居小屋であり毎年「四国こんぴら歌舞伎大芝居が開催されている(香川県琴平町:国指定重要文化財)
  • (復元塩田)塩づくりの歴史を後世に伝えるため、塩田を復元。昔ながらの塩づくりを体験できる(香川県宇多津町)
  • (阿波おどり)400年の歴史を持つ日本三大盆踊りのひとつで、盆踊りの中では国内最大規模を誇る(徳島県)
  • (阿波人形浄瑠璃)多数の人形座が伝統を支え、農村舞台など屋外での公演も特徴的(国指定重要無形民俗文化財)
  • (よさこい祭り)高知市内の演舞場などで鳴子持った踊り子や装飾された地方車(じかたしゃ)が個性を競う
  • (土佐の神楽)高知県の四国山地に沿う地域に伝わる神楽の総称で各地の保存会により伝承されている(国指定重要無形民俗文化財)
  • (野間獅子連中)継ぎ獅子(つぎじし)と呼ばれる伝統的な獅子舞(愛媛県今治市:県指定無形民俗文化財)
  • (西条まつり)江戸時代から続く五穀豊穣を感謝する神事。奉納される屋台(だんじり、みこし、太鼓台)の数は日本一ともいわれる(愛媛県西条市)
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