広域プロジェクト 四国圏広域地方計画の概要

新たな四国圏広域地方計画における広域プロジェクト

 四国圏の発展に向けた目標の実現に向け、広域の見地から必要と認められる施策について広域プロジェクトとして位置付け、取組との相互連携を図りながら、国、県、市町村等の公的主体と、地域住民、民間事業者等の民間主体との協働によって重点的に進めていきます。

  • No.1 南海トラフ地震を始めとする大規模自然災害等への「支国」防災力向上プロジェクト
  • No.2 お遍路の癒やしや四国の文化を受け継ぐ「史国」伝統継承プロジェクト
  • No.3 美しい⾃然とおもてなしの心による「視国」観光活性化プロジェクト
  • No.4 全国に先駆けて進行する人口減少への「子国」支援対策プロジェクト
  • No.5 地域の自立的・持続的発展に向けた「資国」産業競争力強化プロジェクト

No.1 南海トラフ地震を始めとする大規模自然災害等への「支国」防災力向上プロジェクト

目的・コンセプト

■災害に強い圏域の形成

今後30年以内に発生する確率が70%程度と予測されている南海トラフ地震への備えが急務であるほか、その地形的特性や台風常襲地帯に位置していることなどから、自然災害が毎年のように発生。

近年、雨の降り方が局地化、集中化しており、今後、気候変動により水害、土砂災害が頻発、激甚化することが懸念されているとともに、瀬戸内海側は全国でも有数の少雨地帯であることから、渇水被害が頻発するなど、災害に強い圏域の形成が急務。

地域の暮らしを支えるインフラの老朽化が今後急速に進むことから、予防保全の実施や戦略的メンテナンスによる安全確保等、老朽化対策の推進が必要。

目的を達成するための取組

  • 1.南海トラフ地震に対する安心・安全を確保
  • 2.台風・豪雨等の自然災害に備える
  • 3.暮らしを支えるインフラの老朽化対策の推進

No.2 お遍路の癒やしや四国の文化を受け継ぐ「史国」伝統継承プロジェクト

目的・コンセプト

■地域の独自性を国内外に発信し、広域的な対流の促進を図る

四国八十八箇所霊場巡拝の歴史の中で培われてきた「遍路文化」は、四国共通の文化・アイデンティティとして、次世代に引き継いでいく重要な文化であり、今般、世界的にも注目を集めている。様々な目的を持ったお遍路さんが、お接待文化に代表される四国圏の風土が持つ「癒やし」により精神的健康効果が体感できる、「メンタル・ヒーリング四国」の形成を目指す。このことにより、遍路を通じた国内外の地域と地域、人と人をつなぐダイナミックな対流を湧き起こす。

お遍路さんが安全で快適に巡ることができる遍路道の整備、各札所周辺・遍路道の文化的・広域的景観の整備及び保全、必要な情報提供の取組を進める。

「お接待」に代表される遍路文化は、共助社会に通ずる活動であり、これら文化の普及・継承により持続可能な地域づくりを目指す。

四国圏における伝統文化や伝統芸能、文化財等に接し、学ぶ機会をつくることで、圏域独自の歴史・文化を次世代に引き継ぐ人材を育成し、さらに、地域の独自性を国内外に発信することで、広域的な対流の促進を図る。

目的を達成するための取組

  • 1.遍路文化を核とした四国遍路の魅力発信
  • 2.遍路道、札所周辺の環境整備
  • 3.伝統的な文化を次世代に継承

No.3 美しい自然とおもてなしの心による「視国」観光活性化プロジェクト

目的・コンセプト

■四国圏への観光客増加と地域活性化の実現を図る

四国は、1200年以上続く「四国遍路」やお接待の文化が根付くスピリチュアルな島であり、海・山・川など豊かな自然と土地の人々の温かな「おもてなしの心」に触れることを通して、癒しを実現できる場所。

近年、日本を訪れる外国人観光客が増加傾向にあり、四国圏においても2014年の外国人延べ宿泊者数が対前年比28%増の約28万人泊となるなど、東アジアからの外国人旅行者数が伸びており、2015年はさらに大幅に更新する見込み。

旺盛なインバウンド需要を取り込むために、四国圏の有形無形の資源を活かし骨太な観光動線をつくることで外国人観光客に四国圏をPRしていく「広域観光周遊ルート」や、着地型旅行商品の開発を通じて魅力ある観光地域づくりを目指す「観光圏」の取組等により、四国圏独自のお遍路文化や自然・歴史等を活かした魅力ある観光地域づくりを促進。

四国の観光の魅力をWEBや放送コンテンツにより積極的に情報発信し、滞在型観光、体験型観光による交流人口の拡大による地域の活性化を図る。

訪日外国人旅行者を円滑に受け入れるために受入体制の整備を推進して、四国圏への観光客増加と地域活性化の実現を図る。

目的を達成するための取組

  • 1.「広域観光周遊ルート」等による観光振興
  • 2.四国圏のの特徴を活かした観光による交流促進

No.4 全国に先駆けて進行する人口減少への「子国」支援対策プロジェクト

目的・コンセプト

■自立的・持続的に発展する四国圏の実現を目指す

圏域外からの移住者を増加させるための情報発信や受入体制の整備、子育てしやすい仕組みの構築・社会風土の醸成による住みやすい・住みたくなる地域づくりを行い、四国圏に人を呼び込み、定着させ、人口減少をできる限り食い止める必要がある。

若者の働く場の確保、女性・高齢者等の活躍の場づくり、さらには、拠点機能のコンパクト化や公共交通網再構築によるネットワーク化による都市機能の維持等、活力・魅力あふれる地域を形成し、四国圏に住むすべての人が希望を持てる社会を構築することで、自立的・持続的に発展する四国圏の実現を目指す。

目的を達成するための取組

  • 1.人口減少対策としての移住促進
  • 2.子育て支援制度の充実
  • 3.少子化・高齢化への対応策の強化
  • 4.コンパクト+ネットワークの推進

No.5 地域の自立的・持続的発展に向けた「資国」産業競争力強化プロジェクト

目的・コンセプト

■産業競争力の強化と産業の成長を支える人材の育成・確保が必要

全国に占める割合が高い紙や炭素繊維等の素材産業、造船業、四国圏の強みであるニッチトップ企業など、産学官が連 携し地域が一体となり、グローバルな競争に勝ち抜くための産業競争力を高め、その高い技術力等を官民挙げて売り込む ことで、受注機会の拡大を図る。

四国圏の持続的発展に向けて、学びの場を創り出し、四国圏の産業の成長を支える多様な人材を育て、また、四国圏の活 力となる人材を呼び込み、多様な人材の活躍を促進することで、産業の成長を支える人材の育成・確保が必要。

目的を達成するための取組

  • 1.地域資源や技術を活かし、産学官の連携を深め、世界に通用する産業競争力を強化
  • 2.技術力や特産品を国内外へ売り込み、新たな市場を切り拓く
  • 3.産業の成長を支える人材の育成・確保
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