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セイバンモロコシ群落
低〜高水敷 外来




識別ポイント
外来植物のセイバンモロコシが優占することで識別できる群落であり、低水敷から高水敷、堤防法面まで成立する。セイバンモロコシは、秋季に紫褐色の花序をつけることで識別が容易になる。群落高は1.5 〜2m で、ときに2m を超える。

構成種
構成種は数〜20 種程度、平均12 種程度で、ヨモギ、アキノエノコログサ、セイタカアワダチソウなどの出現頻度が高い。

成育立地の環境特性
富栄養化した砂〜シルト質の立地に多い。低水敷では冠水による攪乱、高水敷や堤防では年1 回程度の刈り取りにより持続している。攪乱頻度が低下すると、セイタカアワダチソウ群落や、ノイバラ群落、アカメガシワ−ヌルデ群落などの低木林へと移行すると思われる。

生態的機能
外来植物群落であり、自然性は低い。種子は冬季に鳥類の餌となる。

隣接する群落
水辺側ではオギ群落、ツルヨシ群落と隣接する。陸域側ではヨモギ群落、クズ群落、ノイバラ群落、堤防法面のチガヤ−ヒメジョオン群落などと隣接する。

四国での分布
ほとんどの河川で確認されている。吉野川や肱川では分布範囲は広いが、その他の河川では点在する程度である。


保全上の留意点
近年特に増えてきている外来植物群落である。特に、留意する必要ない。

植物社会学上の位置づけ
ヨモギクラスと考えられるが、検討を要する。