流域治水とは
「流域治水」への転換
- これまでの治水
- 過去の洪水実績に基づき、河川管理者のみで行う
近年の水災害の頻発化、激甚化
- これからの「流域治水」
- 気候変動による降水量の増加などを考慮し、流域のあらゆる分野・関係者が協働して行う
流域治水の目標設定
目標
どんな洪水が発生しても「犠牲者ゼロ」となる状態を2040年頃までに目指す
流域治水の3方策
大規模洪水時にも犠牲者を出さない流域を目指して
現在
- 本川の対策ができていないと、すぐに破堤し、大量の氾濫水が住宅側に押し寄せます。また、本川近くの住宅は、家屋倒壊の危険があります。
- 避難時には、支川が先に氾濫し、避難路が浸水するおそれがあります。
- 本川近くの人だけでなく、本川から離れていても浸水深が深くなり、さらに平屋建てだと垂直避難ができず、外へ避難する必要があります。
- 避難者が多数となった結果、避難場所・避難所に受入が集中し、混乱が発生します。
氾濫を減らす備えて住む安全に逃げるの3つの方策により人的リスクを軽減
将来
氾濫を減らす
上流域の対策や河川整備・堤防強化により洪水流量や氾濫量を軽減します。
備えて住む
本川※1近くの家屋倒壊の危険のある地域については、開発を抑制することで「命の危険のある人」そのものを減らします。
安全に逃げる
支川※2についても、流域治水を推進することで、支川氾濫を防止し、安全な避難路を確保します。
備えて住む
また、本川※1から離れた地域や微高地では、氾濫量が減ったことで浸水深が下がり、さらに複数階化することで垂直避難を可能とします。福祉施設等においてもベッドを上階移設することで、避難が不要になります。
安全に逃げる
さらに、避難場所・避難所を増設することで、余裕を持った計画的な避難者の受入れができます。
このように、流域治水の3方策を組み合わせることで、人的リスクを軽減することを目指します。
- ※1本川(ほんせん)
- 河口から最も遠い谷から、河口へつながる川を、その川の本川といいます。物部川、仁淀川など。
- ※2支川(しせん)
- 本川に合流する川を支川といいます。波介川、宇治川、日下川、柳瀬川など(仁淀川の支川)。
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