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スギーヒノキ群落
山付き 植栽起源




識別ポイント
植林された常緑針葉樹のスギやヒノキが優占することで、離れた場所からでも容易に識別できる。群落高は10 〜18m 程度であり、植林された年代により差がある。

構成種
構成種は10 〜50 種と立地条件や林内の光環境により大きく異なる。エノキ、ケヤキなどのエノキ−ムクノキ群落の構成種や、アケビ、ヤブガラシ、オニドコロなどのツル植物、カラムシ、ドクダミなどのヨモギクラスの種が多い。

成育立地の環境特性
安定した肥沃な立地である。放置された場合、長期的には立地に応じてエノキ−ムクノキ群落、シイやカシ類が優占する照葉樹林などの潜在自然植生へ移行する。

生態的機能
人工的に植林された樹林である。樹冠の密生した群落では、林内が暗く、成育する植物も少ないが、帯状で幅の狭い群落や樹冠が疎な群落では、林内の光環境が良好なため、林床に多様な草本植物が成育する。階層構造を持つ樹林環境であるが、生物の生息環境として特筆すべき点はないと考えられる。

隣接する群落
おもに各種竹林、耕作地などに隣接する。

四国での分布
四国の大部分の河川で確認されているが、分布は点在している。


保全上の留意点
特に留意する必要はない。

植物社会学上の位置づけ
植林であるため、植物社会学的な位置づけは検討されていない。