■ニワウルシ群落 類似群落: ニセアカシア群落、ナンキンハゼ群落、シナサワグルミ群落
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![]() ■識別ポイント 低水敷から高水敷に成立した植栽起源のニワウルシ、ニセアカシア、ナンキンハゼ、シナサワグルミなどの優占する高木林であることで識別できる。群落高は6 〜13m 程度である。 ■構成種 構成種は数〜30 種程度、平均は20 種程度で、樹林環境としては少ない。おもにヨモギ、セイタカアワダチソウ、ヒナタイノコズチなどヨモギクラスの種やノイバラなどが出現し、森林性の植物の出現頻度は低い。 ■成育立地の環境特性 冠水の少ないほとんど安定した立地である。長期的にはエノキ−ムクノキ群落などに遷移すると考えられる。 ■生態的機能 植栽起源の森林であり、自然性は高くない。また、階層構造も未発達で、林床植生も貧弱である。なお、ニワウルシ(別名シンジュ)は絹糸を採る目的で飼育されるシンジュサン(シンジュカイコ)の食草であり、植栽されたと言われている。また、ニセアカシアは砂防樹種としてよく用いられた。 ■四国での分布 ニワウルシ群落は土器川、重信川で、ニセアカシア群落は吉野川、土器川、那賀川で、シナサワグルミ群落は重信川で、ナンキンハゼ群落は物部川で確認されている。いずれの河川においても分布は局所的である。 ![]() ■保全上の留意点 特に留意する点はない。 ■植物社会学上の位置づけ 植栽起源の群落であるため、植物社会学的な位置づけは検討されていない。 |
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