山鳥坂ダムブログ
天ヶ瀬ダム(近畿地整)との意見交換会に参加しました。
平成29年12月18日
工務課の田村です。
11月21日(火)~22日(水)及び12月4日(月)~5日(火)に近畿地方整備局の天ヶ瀬ダム再開発事業担当者との意見交換会を行いました。
この意見交換会は、天ヶ瀬ダムが鹿野川ダムと同様の再開発事業(ダム本体の横にトンネル洪水吐を整備)を行っていることから、お互いに事業を進めていくうえでの問題点・課題などを共有することにより、よりよい事業にすることを目的として開催しています。
(※天ヶ瀬ダムは、大阪湾に流れ込む淀川上流の宇治川(京都府)にあるダムです。)
【11月21日~22日】
・11月21日は天ヶ瀬ダムの担当者に鹿野川ダムに来ていただき、天ヶ瀬ダムでの問題点・課題などについて、 意見交換を行いました。 意見交換会では、現在、天ヶ瀬ダムで抱えている問題点・課題等について、鹿野川ダムでの状況を説明しま した。また、天ヶ瀬ダムで行っている事例なども紹介いただきましたが、鹿野川ダムでも活用できる内容な どもあり、非常に参考となるものとなりました。
11月22日には鹿野川ダム改造事業及び山鳥坂ダム建設事業現場を視察していただきました。
<天ヶ瀬ダム担当者による現場視察状況>
【12月4日~5日】
・12月4日には当事務所から、天ヶ瀬ダムの再開発事業を行っている琵琶湖河川事務所に伺い、意見交換会を行いました。流入部の施工管理について、流入部(水路部)が既に完了している天ヶ瀬ダム担当者の意見を伺うなど、鹿野川ダム改造事業を進めるなかで課題となっている事への対応方法などを確認することができました。
<意見交換会の様子>
・12月5日には天ヶ瀬ダム再開発事業の工事現場を視察しました。
【参考】天ヶ瀬ダムのトンネル式放流設備の構成
・天ヶ瀬ダムのトンネル式放流設備は、トンネルの途中にゲート設備を設ける計画となっていることから、計画されているトンネルの途中に、地上から大きな縦穴(直径24m・高さ34m)を施工し流入部側に向かってトンネル掘削を行っています。
導流部のトンネルは流入部側約15mを残しほぼ完成し、ゲート設備を設置するための接続管等の施工を行っています。
<ゲート部施工状況>
・天ヶ瀬ダムの流入部立坑の施工については、鹿野川ダムと違い立坑の躯体を構築した後にトンネルを貫通させる計画となっており、現時点では導流部(トンネル)と流入部がつながっていないとのことでした。
<流入部立坑の施工状況>
・天ヶ瀬ダムの減勢工(放流水の勢いを弱くする施設)については、トンネル内に設ける事になっているため、吐口部のトンネルは非常に大きい断面となっています。(完成後の内空断面は幅約23m、高さ約26m)下の写真は掘削途中の写真ですが、この段階で4分の1程度の掘削状況です。今後、下方向に20m程度掘削していくことになります。
<吐口減勢池部施工状況>
鹿野川ダム改造事業では、他ではまだ数カ所しか実施していないトンネルによる洪水吐を先進的に実施しています。
同時期に実施している天ヶ瀬ダムの再開発事業と鹿野川ダム改造事業では、現場状況が異なるので作業手順が違うところもありますが、お互い情報交換することは事業を進めるうえで多いに参考となる事が多いです。
今回の意見交換会で議論した内容を活かし、安全に早期完成に向け鹿野川ダム改造事業を推進していきたいと考えています。