山鳥坂ダムブログ

山鳥坂鎮縄神楽(やまとさかしめかぐら)」が行われました。

2015年9月4日

調査設計課の大野です。


8月13日(木)、岩谷地区で毎年恒例の「山鳥坂鎮縄神楽(やまとさかしめかぐら)」が行われました。

この神楽は愛媛県無形民族文化財に指定されており、平成10年(1998)には英国ロンドンでも公演されました。


地元の方を中心に準備が進められ、

あたりが暗くなるころには大勢の方々が神楽を観に来られていました。

いよいよ神楽がはじまりました。

そもそも神楽のストーリーは、
太陽神である天照大神(あまてらすおおみかみ)が弟の素戔嗚尊(すさのおのみこと)の乱暴を恐ろしく思い、天の岩屋(あまのいわや)【岩でできた洞窟】に籠もられ世界が真っ暗になったため、天照大神を招き出すために、八百万(やおよろず)の神々が岩屋の前で鈴や笛を吹き、火をたき、舞をはじめたのが起源になっているそうです。


まさにこの夜神楽では、この場面が再現されています。


太鼓や笛の音とともに迫力はどんどん増していきます。

そしてこのストーリーには続きがあるのです。

八百万(やおよろず)の神々が天照大神を引き出すことに成功したあと、事の発端である素戔嗚尊は追放され、出雲に降り立ちます。

そこで出会った老夫婦が、恐ろしい八岐大蛇(やまたのおろち)に娘を食われてしまうと泣いており、素戔嗚尊は娘を嫁にもらうのと引き換えに八岐大蛇を退治することになったといわれています。


夜神楽の最終演目、「大蛇(おろち)退治の舞」は圧巻です。

長さ45mの大蛇が天空より舞い降り、大きな赤い目が恐ろしさを一層引き立てます。


八岐大蛇は八つの山と谷を越えるほどの長さだったと言われていますが、その大蛇を退治する舞の迫力が存分に味わえます。

私たちも夜神楽を盛り上げるために、自治会の皆さんのお手伝いをさせていただきました。

また、水生生物とふれあえるコーナーやダムのパネル展示、そして今回は東日本大震災の漂流物なども展示させていただきました。

川のいきものたちとのふれあいに子どもたちも喜んでくれているようでした。

帰るころには竹でつくられたキャンドルホルダーに灯された明かりが、私たちを見守ってくれているようでした。


岩谷地区の方々が大切にされてきたこの夜神楽を、また来年も観に来たいです。

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