治水の経緯と対策


藩政時代には野中兼山が部分的な改修を行いましたが、本格的な治水にはほど遠く、昭和初期に至るまで堤防もない河川でした。

大正後期になって、ようやく四万十川改修の気運が高まり調査が開始され、昭和4年に吉野川に続いて四国で2番目の直轄改修による本格的な治水事業が開始されました。

中筋川は河床勾配が緩く、四万十川本川の背水の影響を強く受けることから、水位を下げるため、当時、坂本地点だった合流点を背割堤により下流へ移すことに全力が注がれました。

昭和39年には、それまで山路地区で合流していた中筋川堤防を現在の実崎地点まで延伸し、これにより四万十川の背水による洪水位は大幅に下がることとなり、その効果は大変大きなものでした。

その後も中筋川堤防工事は上流へ向け順次続けられ、直轄上流端に位置する有岡堤防は昭和53年に建設されました。

昭和58年には中筋川ダム建設に着手。平成10年度に完成し平成11年4月から運用を開始しています。

しかしながら、中筋川の堤防や中筋川ダム整備後においても、近年多発する集中豪雨等により、浸水被害に見舞われ続けていました。

そこで、洪水調節の効果を上げていけるように、平成18年から中筋川ダムでは事前放流を開始しました。

今後の中筋川の治水対策の1つとして、横瀬川ダム建設事業を進めていきます。

治水計画マップ