全長5~10cm
高知県では、川で生活するハゼをまとめて「ゴリ」と呼んでいますが、本種もその中の一種です。ほほに虫に食べられた跡のような斑紋(はんもん)があるのが特徴です。大きくなると、体の横に青い点が散らばっていて水中で見るときれいです。
川の中流域から汽水域の流れが弱く、底が砂や小さな石の場所にいます。
雑食性で、水底にいる小動物や石に付くコケなどを食べます。
繁殖期は夏から秋で、オスが石の下を掘って巣を作り、メスを呼び込んで産卵します。産み付けられた卵はオスが守り、卵からかえった子どもは一度海まで流れていき、9~11月頃に川へ帰ってきます。
食べたことないけん、わからん。これも「ゴリ」と呼ばれようけど、四万十川のゴリ料理に使われようがは、ヌマチチブやけん。
最近になって、ヨシノボリ属の模式種(※)が本種であることがわかり、学名がRhinogobius giurinus から、Rhinogobius similisに変更されました。しかし、和名は「ゴクラクハゼ」のままであるため、「○○ヨシノボリ」と呼んでもらえないかわいそうなお魚です…。
※分類学において、新種として記載された際に新属が創設され、その基準として取り上げた種のこと。基準種ともいう。