山鳥坂ダムブログ

建設現場最前線!「~山鳥坂ダムを支える人たち~」#20 左岸上流管理用道路外工事編

令和8年10月27日


こんにちは。調査設計課の笹木です。

今回は、「山鳥坂ダム左岸上流管理用道路外工事」の現場を訪問し、工事に携わる皆さんにお話を伺いました。この工事は、ダム本体へ続く管理用道路を整備する工事です。
現場へ向かう道中には、舗装されていない区間や車の離合が難しい場所もあり、山奥の現場ならではの厳しい環境を実感しました。

【宮本さん(左)と清水さん(右)】



ご案内いただいたのは、四国通建(株)の清水さんと宮本さんです。


■担当している工事の内容について教えてください
清水さん:ダム本体へアクセスするための管理用道路の整備工事を担当しています。
宮本さん:工事車両が通行できるよう、現場までの既存道路の拡幅工事を担当しています。


現場では、実際に工事箇所を見学しながら説明を受けました。現在工事している管理用道路では、大きく二つの工種が並行して進められています。
ひとつは「補強土壁工」です。壁面を設置した後、その背面に補強材を敷設し土砂を盛り立てることで、安定した構造物を造る工法です。
もうひとつは「軽量盛土工」です。発泡スチロール製の軽い材料を土砂の代わりに使用し、道路を築造する工法で、地盤への負担を軽減できる特徴があります。
現在は、両工種の基礎部分となる掘削作業が進められていました。

【白っぽく見える部分は硬い岩壁】



上の写真の現場では、補強土壁工を施工するための掘削作業が行われていました。
管理用道路の延伸に支障となっている岩壁をブレーカーで砕き、バックホウで積み込み、トラックで運搬するという工程を繰り返しながら作業を進めています。

【ブレーカー:先端の突起部分を使って岩を砕きます】


【砕いた岩が集められている様子】



現場に積み上げられた大量の岩石からは、これまでの掘削作業の苦労がうかがえました。


■仕事を行う上で、気をつけていることを教えてください。
清水さん:落石防止のためにグリーンネットを張ったり、雨天時には地山の状態を点検したりしています。また、重機の転倒防止などの安全対策の徹底や、大雨による被害を防ぐために重機を移動させるなど、気をつけながら作業を行っています。


この現場周辺は、山全体に降った雨水が沢へと流れ込む地形となっているため、降雨時の排水対策も重要になっているそうです。

【急傾斜を降りるための仮設道路を造ります】



掘削箇所のすぐ横には急傾斜地が広がっており、この場所では軽量盛土工の工事をするそうです。
今後は、管理用道路の延伸に向けて、ここ(上写真参照)から下方へ降りる仮設道路を造って、施工範囲内の樹木を伐採していきます。その後、フォーク(下写真参照)を使用して伐採木を搬出し、基礎部分の掘削作業を行ったうえで、擁壁を造っていくそうです。
また、擁壁のすぐ横には沢が流れているため、掘削作業にあたっては水の流れを妨げないよう注意しながら作業を進めていくとのことでした。

【フォーク:伐採した木の搬出に使用します】



■仕事の中で、どのようなときに楽しさややりがいを感じますか。
清水さん:工事の計画が思いどおりに進み、自分たちが考えた方法でうまく完成したときに達成感を感じます。完成後に近くを通った際、「ここは自分たちが工事した場所だ」と思い出せるのもうれしいですね。
宮本さん:現場ではさまざまな問題が発生しますが、みんなで解決策を考えながら工事を進めています。苦労もありますが、完成したときに大きなやりがいを感じます。

■この仕事を志したきっかけを教えてください。
清水さん:地域に根ざした仕事がしたいと思い、土木の道を選びました。
宮本さん:土木専門の学校だったということと、インターンシップ先で楽しそうに働く人たちを見て、この仕事に魅力を感じました。

■現場で印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
清水さん:入社初年度に大きな水害を経験しました。上流で流木が詰まり、現場が浸水してしまいましたが、その復旧作業に携わったことが今でも印象に残っています。
宮本さん:この現場で、重機で林道を走っているとアナグマが出てきて、50メートルほど先導するように目の前を走っていたことがありました。現場周辺は自然が豊かなので、『今日はどんな動物に出会えるかな』と楽しみに現場へ向かっています。

■肱川周辺や南予地域の魅力について教えてください。
清水さん:大洲市内は街がコンパクトにまとまっていて、とても暮らしやすい地域だと思います。
宮本さん:肱川は緑に囲まれていて、その景色に癒されます。

■最後に、地域の方へ一言お願いします。
清水さん:地域の伝統文化やイベントにも積極的に参加しながら、大洲や肱川の魅力をもっと知りたいと思っています。
宮本さん:工事車両がたくさん通行しますが、ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。

【赤いライン上に擁壁を造ります】



今回の取材を通して、現場では日々さまざまな課題に向き合いながら、安全を最優先に工事が進められていることを知ることができました。私たちが普段何気なく利用している道路をはじめ、私たちの暮らしを支える社会基盤は、多くの技術者や作業員の皆さんの努力によって支えられていることを改めて実感しました。
取材にご協力いただいた清水さん、宮本さん、ありがとうございました。今後も安全第一で頑張ってください。


※インタビュー協力企業データ
四国通建株式会社 愛媛県今治市南大門町1丁目1-15
公式ホームページ
https://www.stk.co.jp/

前のページへ 次のページへ