山鳥坂ダムブログ
分厚いトビラの中には・・・??
令和6年8月2日
工務課の上田です。
7月9日、肱川中学校の生徒さんに工事現場へ来ていただきました。
今回は、普段は入ることのできない「仮排水(かりはいすい)トンネル」の工事現場を
ご紹介します。
※仮排水トンネルの詳細は、こちらの記事でもご覧頂けます。
肱川中学校は、山鳥坂ダムの建設場所に一番近い肱川町内唯一の中学校です。
今回来ていただいたのは、全校生徒の46名。
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現場見学の前にダムクイズです。
日本・中国でダムの数を比べてみましょう!
中国「4,688箇所」、日本「●●●●箇所」
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正解は、中国「4,688ダム」に対して、日本「2,736ダム」です。
日本は、中国に比べて面積26分の1、人口10分の1と、かなり小さいですが、
ダムは半数以上もあります。
私たちの国は、広くない国土の中で多くの水の需要と治水の必要性があることを学びました。
さて、ヘルメットを被って準備万端。現場に向かいます。
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トンネルの入口には分厚い鉄製のトビラがありました。
トビラを抜けトンネルの中に入ります。
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行き止まりまで歩くと、トンネルの掘削(くっさく)作業が進んでいました。
トンネル掘削専用機の「ドリルジャンボ」が、硬い岩盤に小さな穴をたくさん空けています。
そこにダイナマイトを詰めて爆発させて掘り進むそうです。これを発破(はっぱ)といいます。
現在200メートル以上掘り進んでおり、これは全体の長さのおよそ3分の1です。
「入り口の分厚いトビラは、発破の音と衝撃をトンネルの外に出さないようにするため」と
施工業者の鹿島建設(株)から説明がありました。
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掘り終わった箇所には、壁に防水のためのシートを張ったり、コンクリートで補強したりし
ます。そのような作業のための移動式足場が設置されていました。
山鳥坂ダム工事事務所の建設監督官からは、トンネルの目的の説明がありました。
このトンネルは、車が通るのではなくて、川の水を流す水路になります。
山鳥坂ダムをこれから作るために、一時的に川の水をこのトンネルを通して迂回(まわり道)
させます。そのため「仮排水トンネル」と呼んでいます。
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最後は、中学生から施工業者さんへの質問タイム。
「ダイナマイトに書かれた数字の意味は?」
(答:うまく掘るために、コンマ秒間隔で爆破させるため、爆破順に番号を振っている。)
「どうやったらこの仕事に就職できますか??」
(答:鹿島建設(株)の土木職は全国で数十名採用。全国いろんな学校から就職されています。)
たくさんの質問にも分かりやすく答えていただきました。
今回は、ダムをつくるための事前準備「仮排水トンネル」の工事現場を紹介しました。
トンネルが完成すると、いよいよ川の水をトンネルに切り替えて、ダム本体の工事が本格的に
始まります。これからも多くの方に来ていただき、今しか見られない工事現場を見ていただき
たいと思います。