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内 容 |
評価システムについて |
<利水はどのような評価項目になるのか…技術的、社会的などが想定される> |
- 利水はどこに入るのか。
- 社会的という評価項目ではないか。
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技術的な面も入ってくるであろう。例えば旧吉野川下流域での利水量を減らすことによって、そういう調整もできていくとすれば、社会的な問題になるかもしれない。
(吉村) |
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方策1について |
<白紙であれば原堰を残す案も撤廃すべき…表現上は「まず可動堰以外」がわかりやすいのでは?> |
- 現堰を残す、それを1つの案とすると言われたが、白紙に返すという意味においては、現堰を残すというのも撤廃すべきではないかと思う。可動堰も撤廃するのだから、現堰を残すというのも撤廃せないかんと思う。片一方だけ外して、片一方は残すというのであれば、これは白紙でないわけだ。
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ここの表現の話として、「まず可動堰以外」からという表現でいいか、市民案としたらいいか、白紙からということを言うか、現堰を残す案の検討から始めるという表現の方がいいかという議論だった。表現上のことだけである。表現上は、「まず可動堰以外」からというのがわかりやすいかなと。最終提言であるから、あとは説明の中で、こういう趣旨を述べたらどうかということだ。そして、誤解を招かないようにすると。(吉村) |
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総合治水対策の視点について |
<総合治水対策の視点を入れることで,方策1、2はどうなるのか>
<総合治水対策と方策2の河川整備計画というのはまた違うのか> |
- きょうの資料で、新しい視点として、総合治水対策という視点を入れたらどうだろうかというふうに私は受け取った。前回、方策1、2、あるいは方策3というのもあったのかもしれないが、これは生きているということであろうか。
そういうことであれば、総合治水対策と方策2の河川整備計画というのはまた違うのか。その辺の関連性がよくわからなかった。
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<方策1も、2も流域全体を考える>
<方策1、2は前提として生きており、そこに総合治水対策という視点を入れる> |
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方策1だろうが、方策2だろうが、全体を話さないと、有効な治水対策は出ないと思う。どちらも流域全体を考えようと。堰周辺のことだけを考えていいのかということがあるので、全部を考えることになるでしょうと。
第十から、まず可動堰以外のたくさんの複数案を出すという行き方もあるし、河川法の改正に伴って今全国の河川で行っている河川整備計画の議論からいこうと。ここでいろんなことが位置づけられて、堰は改築しないでよしという対策案が河川整備計画として出たら、それで議論は終わるでしょうと。ひょっとしたら、そういうケースもあると。2つ述べているのは、そういう意味である。(吉村) |
- 前回の方策1、2というのは、前提として生きているわけですね。それに総合治水対策という視点を入れましょうというふうに考えたらいいんですね。
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方策1でやるにしても、河川整備計画を考えるときにも、当然総合治水対策と。
(吉村) |
- 総合治水対策なるものがアウフヘーベンされた第3の新しい提案かなとと勘違いしたので、確認した。
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総合治水対策の視点について |
<方策1:堰から始めて、流域全体の議論にしていく>
方策1: |
- ここに堰がある、ここから始めて、流域全体の議論にしていく。(吉村)
- ここ(堰)をベースにして、総合治水対策の観点を入れて、いろんなアイデアを出して、アイデアが出ることによって、ここの取り扱いは自動的に決まるんじゃないか。有効な複数案が出ないとだめだが。方策1というのは、可動堰を選択肢として残す残さないというときに、話し合いとか検討のスタートラインが決まらないので、スタートラインとして第十から考える。そのときに、まず可動堰以外から有効な複数案を検討することを、国土交通省も含めて、みんなでやりませんかと。たくさんの案が出てきた段階で、選択肢云々は評価されるんじゃないか。(吉村)
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<方策2:堰そのものをおいておいて、流域全体から入っていく>
方策2: |
- とりあえず堰そのもののもめごとをおいておいて、流域全体のことから入っていく。
これ(堰)をとりあえずおいておいて、全体からいく。(吉村)
- 方策2が入っているというのは、こっちからやりましょうよという仕切り直しの仕方もあるという意味だ。(吉村)
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<市民参加、市町村参加による河川整備計画の見直しの必要性> |
- これまでは、河川は、河川管理者と、あと河川審議会があって、河川管理者が基本的に全部決められたが、河川法が平成9年に改正された。
河川の基本方針、河川の整備計画、という2段階があり、それから、実施の段階に入っていくが、河川基本方針というのは、河川審議会の審議も経ながら、河川管理者で、例えば洪水の安全度を1/
150にするとか、治水的にはどこをどういうふうにするとか、河道はどういうふうに広げるとか、ダムをどこに配置しようかといった方針で、それに基づいて、ここの河川改修をどうするか、あるいはダムをどうするかという具体化した整備計画をつくるわけだ。この段階で、流域の自治体の首長さんが参加したり、そこに住んでいる人たちが参加できるシステムを設けましょうと。そのように法律が改正されたので、今全国の河川で、河川整備計画への市民参加、あるいは市町村参加ということをして、河川整備計画を見直す作業をしている。
吉野川も早くしたいのだが、いろいろあって、まだ入れない。基本方針が決まっていたら、これをやってもというのがあると思うが、もちろんフィードバックされる。基本方針の見直しも出てくる。吉野川で言えば、あと3つぐらいダムの計画があった。2万
4,000トンという基本高水で、 6,000トンをダムでためる。今 3,000トンぐらいしかためられていない。あと 3,000トンは、上流のダムができないとすると、1/
150、これだけの雨が降れば、岩津のところに2万 4,000トン流れてくるという計画そのものを見直さなければならない。(吉村)
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<総合治水対策…お互いがどういうふうに分担していくのかという議論が必要> |
- 総合治水対策というのは、個々人の責任も出てくるということだ。つまり、できるだけ安全なところに住んだり、あふれるときにはどういうような手順で被害を軽減するとか、周りの人たちと協力して避難していくとか、あるいは上流と下流の関係とか、いろんなことをみんなで考えていくということになる。下流のために上流にダムをつくってくれとか、遊水地をつくってくれというだけだと、合意形成にならない。お互いがどういうふうに分担していくのかという議論が必要になると思う。(吉村)
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方策1、2について |
<方策1,2は1つのもの>
<全体のこととつながって初めて、何からできるか、何がいいかという評価ができる> |
- 方策1、方策2という別々のものがあるのではなく、これは1つのものだと思っている。この懇談会は、堰云々ということから始まって、この案についてどうするかという話だったが、ここの問題をやるのに、可動堰もあるかもしれないし、それ以外にもあるかもしれないと。そういう意見をいかに公平に評価していくかということで、おのおのの案を考えようというのがここの会の性格だと思う。そういうことができるためには、ほかの話が十分出ていないのではないか。まずほかの案を出してもらわないと、同じスタートに立てないんじゃないかと思う。
いろいろな案が出たときに、それを公平に評価しようと思うと、い ろいろのファクターがある。現に、可動堰のところだけ云々していても、本当にいいかどうかの評価というのはできない。川全体の総合的なことから評価されないとだめだと。今そういう話がないものだから、そちらの方から進んでおく。そうしないと、案が出てきたときに、あれがいい、これがいい、これが足らぬからほかのこともしようとすると、時間がどんどんたつ。今からやるとすると、総合評価の方からやりながら、堰の問題であれば、ほかの方法も早くということだと思う。
1つのことをやっていても、環境はどんどん変わってくると思う。まず手のつけられるところからやっていくというのが現実的な姿だし、将来の方向に向かってのステップ、ステップで、試行錯誤でいかざるを得ないところはいっぱい出てくる。今幾ら議論をしていてもわからないファクターは幾らでも出てくる。みんなでできるだけ知恵を出そうというのは、今足らないところを早く次のステップでやってほしいというように解釈しており、この案自体は非常によくまとまっているんじゃないかと思う。
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全体のこととつながって初めて、何からできるか、何がいいかという評価ができる。切り口として2つあるし、両方関連して物事を考えないかという提案にしたらどうかということだ。(吉村) |
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流域住民の関係について |
<治水、利水で、流域住民の心配をどうして解除するかというのが根本>
<治水、利水を全体の中で位置付け、市町村も流域住民もみんなで考えよう> |
- この問題の根本的なものを見失わぬようにしてほしい。この問題の根本的なものは、治水と利水。流域住民の関係が一番深い。治水、利水で、流域住民の心配をどうして解除してやるかというのが根本だ。どうもそれから離れよう、離れようとするが、やっぱりこれを覚えておいてほしい。治水上から言えば、堰がないのが一番いい。それでは成り立たぬので、堰をこしらえているわけで、治水、利水と住民の生命、これを忘れぬように考えてほしいと思っている。
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そのとおりだと思う。河川管理者が一生懸命やってきたのは河川対策だ。ここを可動堰にすると全体の安全度が上がる、川で何とかしようという対策主体で来たが、昨年の12月の河川審議会の答申で、川だけではなく、流域のことを考えましょうと。これはイコール総合治水対策だ。例えば、ここの問題を解決するために、藍住町とか、吉野川本川から離れたところでの対策というのも出てくることがある。市町村単位や、小さな流域単位で、氾濫する場所、昔農地だったのが住宅に変わったりということがいっぱいあると思う。今は、吉野川本川を河川管理者、国土交通省が持っているので、ここで議論しているが、支川の氾濫原に住んでいる人たちもいるし、土地利用の問題をどうコントロールしたらいいかとか、市町村での対策もあるわけだ。ある一つの市の中でも、氾濫の危険のある人、ない人があって、そういうところをどうしたらいいかという課題が明らかになってくる必要がある。そんなことが全部絡んで、第十の問題の扱いなどが考えられると。
治水、利水、どういうことによって治水の安全度を上げられるかということを全体の中でちゃんと位置づけられるようにしようと。木村さんのおっしゃっていることを前提にして、市町村も、下流の人も上流の人も、みんなで考えようという仕組みになっていくかと思う。(吉村) |
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