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内 容 |
白紙についてゼロについて |
<可動堰の言葉を出せばもめる。全く白紙からのスタートとする> |
- 白紙というのは、全く白紙に返る。第十堰そのものの計画がなくなったのだから、対象がないので反対派も賛成派もおらぬ。当初陳情して計画をする段階に戻り、さあこれからどうしましょう、吉野川はこういう問題があるからと。全く白紙、これからスタートする。振りだしに返ってやらぬと、可動堰のカでも出たら、必ずもめる。
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- 白紙ということになったから可動堰云々の話でなく、堰の改築の必要性からスタートして話をしていこうというところぐらいまで返らないといけない。吉野川市民参加のあり方ということを考えるのだから、そういうところに話を戻す。可動堰が云々いう部分を頭に残すような話し方をすると、間違った方向に進んでいく。白紙になったのだから住民投票も白紙、みんな白紙にしましょう。→あれは本当の白紙ではないという人がいるということがある。(吉村)
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<白紙の表明をしても話し合いが実現していないので方策1、2を考えている> |
- 白紙に戻すから、話し合いましょうということで、建設省は表明して、話し合いができていない。白紙なんだから、白紙から開始しましょうというのは、既にもう言われているけれども、できていないから、方策1、2をちょっと考えませんかということだ。(吉村)
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<全くゼロの状態からどのようにすすめるか…第十堰からではなく将来像から話す> |
- 第十堰という言葉を少しでも入れたらだめだと思う。一応建設省もゼロということで、いわゆる何もない、いろんな意見を言ってくれと、そういう状態になっている。可動堰というのは、例えば第十堰で沈んで太平洋に流れていったようなもの。潮のかげんが変わり、こちらへきてぷくっと浮くかもわからぬが、可動堰は全然ないと。そうすれば、対象物がないから反対も賛成もない。 全くゼロの状態からどうするか。佐野塚からの案や、堤防を強化せよなど、少なくとも2つは出ている。そのほかも、2市8町で、民主的に民意を吸い上げる。その前に、市民がわかるような建設省の情報、現状や、一般の人が見て、どうしたらいいかという判断ができるような情報をどんどん出していただく。各市町村で、広報を月3回ぐらい出してもらい、その中に入れて、手を挙げていただく。その中で委員をつくって、いろんな意見を出してもらい、それを建設省なり専門家、河川工学の人や、信頼されるところで検討し、それをまたフィールドバックする。そんな中で、落ちつくところへ落ちついて、市民の合意ができる。 この様なプロセスでしないと、白紙にちょっと熱をかけたら可動堰が出てくるとか、 そういうふうな議論をしていたら、いつまでたっても進歩がないと思う。→方策2に近い考え方だと思う。第十堰から話すんじゃなくて、将来像からやる。(吉村)
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- この間建設省から視察にやってきた提言は、白紙に返ってやれということであったから、そのとおりに白紙に返らなくてはならぬと思う。 白紙に返って、どうするか、どういう案を出すか、これを検討をしなければ仕方がないと思う。今言われた何でもありとか、何でもないとかというのも、一つの方法と思うが、どうして白紙に返って討論するかと。この討論の仕方を我々は見つけ出さないと仕方がない。これを考えてほしい。→白紙について、(解釈が)統一されていないということだ。(吉村)
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市民の関心を高める段階が必要である |
<様々なテーマのいろいろな形の話し合いにより流域住民の関心を高める段階をふみ、おのずと次のステップである検討委員会のような組織づくりへと進んでいく> |
- 一番大事なことは、流域住民にどうアプローチしていくかということだ。流域住民の声なき声をどう聞き出して、受けとめて、共通のテーブルにのってもらい、意見として反映させていくのか、これができれば、問題は解決したも同然と言っていいと思う。不特定多数の流域住民の意識、意向、意見を収集、集約することの難しさは、はかり知れないものがある。この時間や手間を惜しんではいけないと思う。 スタートの問題に入るが、可動堤案ができる前の段階に戻り、話し合いを始めていくという考え方で、吉野川に関するあらゆる疑問や質問に答えていく。一番重要なのは、国土交通省、あるいは県が、情報公開という意味も含めて、細かい質問や疑問にも答えていく。それから上流水源、川口までの自然的な姿や性格、歴史、吉野川と流域とのかかわり、これは住民生活など。水利用の問題、これは古くからいくと、水運、交通、渡し、いかだなど、いろいろ歴史的なものもある。洪水、水害、改修工事などの歴史、それから農業、林業、漁業、その他産業とのかかわり、水防竹林、河岸林、中洲、早明浦ダムや銅山川のダム、池田ダム、第十堰、それから分水の問題、3県に分水しておりまして、それには農業用水とか、工業用水、生活用水、発電、これは気象、雨量、流量、洪水時の危険の水位の問題などの河川事業全般について、論議を二、三年かける。一つ一つ疑問に答えたり、話し合ったり、あるいはフォーラムやシンポジウムなど、いろいろな形の話し合いの場を提供していき、そしてこれをすべて公開することにより、流域住民に周知することができ、関心も持ってもらい、やがて意見としてあらわれてくることになるだろう。こういう段階を踏むことによって、おのずと次のステップである検討委員会のような組織づくりへと進んでいくことができると思う。これが時間の問題ということだ。
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各団体と話し合っていく必要がある |
- 去年の7月に我々は中間の提言をした。それを手始めとして、その時点で、いろいろな意見を表明している40団体をピックアップして、それにまずアプローチしようと訪問をした。全部は訪問できなかったが、少なくとも電話なり何らかのアプローチは全部したわけだ。その中で得られたものが私は相当あると思う。よく考えてみると、この40団体の中では、非常に勉強されて、自信と確信に満ちた団体もある。これらをすぐに1つのテーブルに着いてくださいと我々は行ったわけだが、これは無理な話で、時間をかけてじっくりと話し合っていくことが必要だろうと思う。
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机上の議論だけでなく無条件で話し合いに応じると言っている団体がある状況を大事にする |
- 佐野塚は、何も条件を書かないで、自分のところの案でもって、話し合いに応じると書いてくれている。条件はないでしょう。我々が机上の議論をするより、無条件で話し合いに応じてくれると言っているので、これを大事にしてほしい。だから、いろんな案があっていいと思う。言葉じりや一つの文言をつかまえて言うのではなく、多様な内容でいってはどうか。
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最終提言まで、メンバー個人や、メンバー有志のグループで身近な範囲で意見を聞いてくる |
<ネックとなっている部分の解きほぐし作業を並行して行うべき> |
- 吉野川懇談会は1つしかやらない、並行して進めることができない。妨げになっているのは、話を聞くという部分だ。我々の中だけで話して、自分で納得してやっているわけだ。そういう面では行動力が不足しているのではないか。事実、我々が外へ向かって動いたのは、聞き取りに言っただけであって、もっともっと努力しないと、感動を覚えられないし、人を引きつけるだけの行動力にならない。 例えば、どういう部分でネックになっているのかという解きほぐし作業も並行でしながら、その中で、方策1のこういうスタイル、こういう話し合いの場をつくりましょうということをもっと進めていかないといけない。もう2カ月はないと思うがその間でも、ネックになっている部分をとっていかないといかぬのではないか。 一番簡単な話が、白紙、白紙撤回について、我々今どういう認識を持っていいのかわからないわけだ。姫野さんが白紙撤回と言うのは、どれを白紙撤回と言っているのか、そこまで知っていかないと、この話し合いの中の進むべき道はつかめないのではないか。
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<訪問を強化したい意欲はわかるが、訪問団の努力もくんでほしい> |
- 私たちは、できるだけ3月までに提言をして解散しましょうと確認している。訪問をもっと強化して、だれが見ても納得のいく白紙の解釈をこの懇談会がつくるまでやると。意欲はわかるが……。それから、訪問団の話については、運営委員会でも、中野さんと豊田さんを中心にして、訪問団のメンバーが何回も足を運んでやっている。一つの努力をしてきたし、それ自体すごく大変なことだった。あと2カ月の間にさらにやりましょうと皆さんが言うのであれば、最終提言に向けてやればいいとは思うが。(吉村)
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<机上だけで話をせずアクションのともなった説得力のある提言を> |
- 最終提言を3月に持っていくのだったら、こういう机上だけで話をしたのではだめだ。それだけのアクションがついていって提言されたのならば、それだけの説得力があるということを言っている。今さら決めたことを覆すということでなく、ただ、もっと動きなさいということだ。賛成、反対されている方に、可動堰以外なのか、可動堰なのか、白紙とか白紙撤回とか、どういうところまでいければ、話し合いとか委員会の設置ができるのかというところについて、話し合いをして、対話の中から、それでスタートができそうなというところまで提案を掘り下げていかないと、机上だけでこういうスタイルでいきましょうといっても、それが成功するかどうかというのはわからない。吉野川の懇談会のメンバーとしては、そこまでいってほしいなという願望がある。願望に近づけるためには動かなくてはだめだというのが考え方だ。
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<皆さん方の意見を次に立ち上がる方々に提言しようと集約しているのが現状では?> |
- 実行委員の4人が何回も何回も話し合いをした。実行したメンバーの一人としては、前の役員会のときに、皆さん方の意見を次に立ち上がってやってくださる方に提言しましょうと意見が一致して、それの提言の言葉を皆さん方に集約させていただいているのが現状ではないか。皆さんの熱い心意気を各グループの皆さん方が出していただいて、次の方々にお願いすると。それで、我々は終了する。 これから行動を起こすとしても、私は任を一人で引き受けますよということはちょっと言いづらい。そういうことを言われたら、我々としては非常に残念だ。
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<2編、3編と訪問することでもっと理解してもらえるのではないか> |
<メンバー個人が身近な範囲でいろんな意見を聞いてくるという進め方でどうか> |
- 訪問しているのは、大抵1回だ。それで、佐野塚のところから、吉野川懇談会としては、対話の枠組みなどについて議論をしている場であることを理解している、テーブルに着く意思があるという表明をいただいた。1回行っただけで、吉野川懇談会というのに対しての評価がいただけたということだ。二遍、三遍行ったら、もっと変わった意見も出る。しかし、リミットがあるから、それまでの間でも、もっと努力すべきことがあるんじゃないかということを言っている。 今まで2カ月、3カ月の間頑張ったと言っているが、1回だけだ。佐野塚さんなんかは、あと何回でもやりましょうと。1回だけだったら、我々何のために頑張ったのか、お話しした部分があるのか、約束事が守れないような気がする。
→それを否定しているわけではない。次回の懇談会までに、例えば佐野塚にあなたが行って、次回の討論時に佐野塚では方策1、2について、こう言っていたと報告するとか、私は可動堰賛成派だが、反対派の人の知り合いに聞いてみたら、方策1、2について、あるいは新たな中立的な議論ができる人、我々の団体の意見を聞いてくれるような場についての意見はどうだったなど、そういうことはいいのではないか。 そういう意味で、今の提案を前向きにとらえる。懇談会や訪問団としてというのは、来てくれるなということを言っている団体もあるので、かなり難しいと思う。我々だけの議論ではなく、皆さんの友人、知人、そういう身近な範囲で、いろんな意見を聞いてこようということで進めたらどうかと思うが、よろしいか。
(吉村)
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<何回訪問してもテーブルに着いてくれないところは着いてくれない> |
- もう日にちがない。私個人の考えだが、何回訪問しても、テーブルに着いてくれないところは着いてくれない。それはもうはっきりしていると思う。だから、最終提言に向けていい提言を残すように努力したらどうか。
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- 着いてくれない云々という結果を聞くのでなく、もう少し我々はするべきことをしてみるべきではないか。一回だけの訪問であきらめるというのは……。
→例えば、青山さんが中心になってグループをつくり行ってくるということでも構わないのではないか(吉村)
- それでもいい。今まで個人的には動いたが、懇談会ということだから、できたらメンバーで行きたいという気持ちがあり、こういう提言をしている。懇談会が、これだけ動けばもう十分というのであれば、個人的に動かざるを得ぬと思う。
- 佐野塚の訪問について、懇談会の条件や、前回に訪問した人たちの立場など、いろいろあると思うが、3月まで時間があって、青山さんなり、二、三名でも限っていくということになれば、立候補して、同道させてもらいたい。
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可動堰のメリットだけを強調している様に見うけられる
(資料の図について) |
<可動堰のメリットだけをいっている図のように見えて紛らわしい> |
- 司会者から、可動堰で一気に安全度を上げると、こういう図面を説明された。この可動堰が安全度を一気に上げるというメリットだけを考えて、デメリットを考えていない。たくさん工事費も要るし、税金のむだ遣いと言われているし、構造物そのものが寿命があるし、民意がそういうところまでいっていないのに、こういうものを図示されて、可動堰で、今安全度が1/40だけれども1/70に上がりますよと。この懇談会を円滑にするためにおいでているから、そういう説明も必要かもしれないが、賛成、反対もいるので、司会者がそういうところまで立ち入らない方がいいと思う。
- 現在が1/40、可動堰だったら、1/70になりますよというスタイルの書き方をすると、ちょっと紛らわしいかなというところは、指摘のとおりだと思う。
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現状を共有しなければならない |
- 私は吉野川流域に住んでいる。皆さんは十分に承知でないと思うが、洪水のときに、皆さん一遍現状を見てもらいたい。現状をよく見て、堤防がどうなっているか、水の勢いがどうかということも、もう一度皆さん真剣に考えてから、こういうふうな問題にしてもらわぬと、皆さん、現場を見ずに、ただ言いたいほうだいのことを言うても、皆さんが思っているようなことではない。これは非常に険しい。一遍見てもらったらわかる。いつ堤防が切れるかわからない。
→現場で話し合うということはすごく大事だ。それは、最終提言の中で、基本のところから話し合いますね。その基本というのは、環境とか、いろいろあるかもしれないけ れども、ベーシックなところは、現場に行くということだ。現場を共有しないといけない。(吉村)
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可動堰以外の提案について |
- 吉野川歴史探訪という会で工事事務所からもらったパンフレットの中に、昭和36年の室戸台風で、第十堰は破壊し、堰の復旧工事には締切工事にだけにも3カ月もかかったということだが、仮に、今第十堰が大きく破損すれば、災害の程度、場所により復旧の期間が異なるが、昭和36年の第二室戸台風と同じ損害を想定する場合には、現在の技術力と24時間の連続作業をもって、締切工事は2週間程度でできるという文章がある。 こういうことをできるのであれば、豪雨の水の中でも、無人のブルドーザーのようなものでコンピューターを使って工事ができるんだろうと思い、私は建設省を信頼している。ですから、堰ということでなく、川原の雑木の整理、ヤナギの伐採、上においては、広葉樹の植林ということをして、堤防の幅を広げて、堤防の上を車が通れるような工事をお願いしたらという提案である。
→そういう案をお持ちだということか。そういう案も含めて、皆さんが議論できるような場が必要だと思う。方策2のときにも、恐らくそういう議論になるだろうし、可動堰以外からというところで、有効な対策の中に、植林も組み込んでとか、ここの河道は広げましょうとか広げられるとか、そういうことが話し合われると。入り口で行き詰まっているものを、こういうような流れを提起していったらどうかということだ。(吉村)
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方策1、2の検討はどの場で行うのか |
- 方策1、2という検討の方向があるという提案だが、どの場でやろうということか。中間提言で、共通のテーブルというのはあるが、それは頓挫したということになっている。こういう中身について、あるいはこういう方向について検討するということはいいアイデアだとは思うが、どの場でやるか。それは別の機会にやりましょうということか。
→先ほどメンバーの方がいったように、私たちは、この懇談会としての意見でしかないわけだ。そのことも含めて、議事2で話すが、私たちのこういう提案も1つとして、新たな検討の場を設けていただいて、賛成、反対の団体の皆さんも、自分が参加するということでなく、むしろ第三者というのが後での提案だが、そういう会で、我々の意見も聞いてくれるということであれば、それはいいよとなるような、第三者の新たな検討の場が必要であろうと。そういうところで、こんなことも1つの素材としてやってもらえればいいんじゃないかということだ。(吉村)
- 場をどういうふうにつくるか、その場の中で、アイデアとしてこういう検討方向があるよというふうに順序を逆に話してもらったら、よりよくわかったと思う。
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