成田空港をめぐる紛争が、開港前後までの力による対決の時代を経て、対話の場づくりに向かった平成2年。まず地元の有志が中心となり県や国に働きかけて「地域振興連絡協議会」が発足。その依頼により隅谷三喜男東大名誉教授を団長とする5名の学識経験者(隅谷調査団)が主催するシンポジウムが計15回行われた。そこでの合意を受けて、円卓会議がスタートし、12回の会議の最終回に調査団の所見を全員が受け入れたことで、長年にわたる対立構造に終止符が打たれた。

ステップ1/成田空港問題シンポジウム
紛争の経緯にさかのぼって事実関係を明らかにし、国の進め方に問題がなかったかを検証した。

ステップ2/円卓会議
シンポジウムの結論に従って国が土地収容裁決申請を取下げ、未完成の滑走路計画を白紙に戻した経過を踏まえて、地域と空港との共生のあるべき姿とは何かを討論した。

●会議の運営〜まとめを「隅谷調査団」の学識者5名が行った。

 
 

愛知万博の計画に対して、環境団体の反発が強く、国際博覧会協会からクレームがついた。 そこで日本博覧会協会、愛知県、通産省の開催側3者は、全国組織である自然保護団体3者(日本野鳥の会、日本自然保護協会、世界自然保護基金日本委員会)と話し合い、6者の協議により「愛知万博検討会議」が発足した。

●会議の目的 計画の枠組みを整理し、幅広い合意形成を図り、万博会場計画策定作業の指針を示す。

●委員の構成と選出方法 ・地元関係者に9人、自然保護団体に9人(全国組織3人、地元組織3人)を割り当て、それぞれの団体が委員を選出した。
・その他に有識者など10名の枠を設けたが、それについては、先の6者が協議して決めた。
・委員長は、委員の中の無記名選挙により選出。
・事務局は、たたき台を用意せず、委員に要求された資料のみを用意した。