2.橋梁・トンネルの現状について

橋梁

橋梁グラフ1

橋梁グラフ2

四国地方整備局が管理する道路橋は現在2,656箇所ありますが、1955年度から1973年度にかけての高度成長期に 全体の約40%にあたる1,065箇所が建設されています。 今後これらの高齢化が一斉に進むことから、安全性・信頼性を確保していくために、 修繕・架替えが必要となることが想定されます。

橋梁グラフ3

四国管内における建設後50年以上経過した橋梁数の割合は、現在の22%から10年後には約2.2倍の48%となり、 さらに20年後は約3.0倍にあたる67%まで急激に増加します。

トンネル

トンネルグラフ1

トンネルグラフ2

四国地方整備局が管理するトンネルは現在166箇所ありますが、1955年度から1973年度にかけての高度成長期に 全体の約43%にあたる72箇所が建設されています。

また、昭和50年代以前のトンネルについては、矢板工法による施工が主流であったことから、 漏水、覆工背面の空洞などの問題を抱えており、これらの高齢化が一斉に進むことから、 安全性・信頼性を確保していくための点検、補修対策が一層、重要となっています。

※矢板工法
矢板工法とは、トンネルを掘削した壁面に矢板(やいた)という木板や鉄板をあてがい、支保工という支柱で支え、その内側をコンクリートなどで固める「巻き立て」によってトンネルを作る工法のこと。

トンネルグラフ3

四国管内における建設後50年以上経過したトンネル数の割合は、現在の13%から10年後には約3.6倍の47%となり、 さらに20年後は約4.2倍にあたる54%まで急激に増加します。

老朽化

「橋梁の三大損傷」とは、「疲労」「塩害」「アルカリ骨材反応」を言い、放置することにより劣化が進行し、 橋梁の安全性に影響を及ぼす可能性のある橋梁の劣化要因です。

橋梁損傷事例

※1疲労
重交通による繰返し荷重により、鋼部材の亀裂やコンクリート床版のひび割れを生じさせる現象。
※2塩害
コンクリート中の塩化物イオンによって鋼材が腐食し、コンクリートにひびわれ・剥離等の損傷を生じさせる現象。
※3アルカリ骨材反応
コンクリート中に含まれるアルカリ性の水溶液が、骨材の特定成分と反応し、 異常骨材反応膨張やそれに伴うひびわれなどを引き起こす現象。

また、トンネルでは、老朽化に伴い、第三者事故につながるコンクリート剥落の危険性が高まります。 このため、これらの損傷に対して適切に対策を実施しています。

トンネル損傷対策事例