仁淀川流域の概要

仁淀川は、その源を愛媛県上浮穴郡久万高原町の石鎚山(標高1,982m)に発し、久万高原町内の山間地を久万川等の支川を合わせつつ南西に流れ、その後、流れを東に変えて高知県に入り、上八川川等を合わせ蛇行しながら山間部を流下した後、いの町加田付近で再び南東に向きを変え平地部に出て、日下川・宇治川・波介川等を合わせ、太平洋に注ぐ、幹川流路延長124km、流域面積1,560km2の一級河川です。

 

地形特性

仁淀川の河床勾配

四国内の一級河川の特徴として、河口から上流までの距離が短い上、中流域から上流域にかけて一気に河床勾配が上昇する傾向にあります。なかでも仁淀川の河床勾配は、下流部が1/1,000程度で上中流部が1/100〜1/150程度となっています。

これは、水の流れが速くなり台風などでひとたび増水すれば、一気に下流に押し寄せてくる事を物語っています。

 

仁淀川下流域の地形

仁淀川下流部は、東西から日下川、宇治川、波介川等の支川が合流し、支川沿いに平地が発達しています。

これら支川沿いに形成された平野は、地盤高が仁淀川本川の計画高水位より低く、潜在的に堤防の決壊による被害拡大の危険性を有しており、想定はん濫区域は流域外にまで拡がっています。さらに仁淀川から離れるほど地盤が低いため、仁淀川からの背水の影響を受けやすく、古くからはん濫による被害に悩まされてきました。

 

 

降雨特性

流域平均降水量は、約2,500mmで全国平均(約1,600mm)の約1.6倍と多く、全国有数の多雨地帯であり、台風期にあたる7〜9月の降水量は年間の約4割を占めます。また、仁淀川流域は上流域に比べ、中・下流域の降水量が多いのが特徴です。

※ここでの全国平均は、各地の気象台の値(都道府県ごとに1地点)の平均値(1981年〜2010年)



 

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