生活環(ライフサイクル)
発芽:発芽率は極めて高い。発芽時期の野外環境を
模した実験では、90%を超える種子が発芽した。
種子:発芽後2年で最大10万粒を超える種子を生産
した株が観察されている。特別な休眠は認められず、
散布直後から芽生えが観察される。
花:花期は8〜10月。円錐状の花序は長さ20〜40cm。
花序の枝のつけ根はふくれ、白い毛がある。小穂は
灰緑色で長さ6〜12mm、7〜11個の小花からなる。
具体的な影響
○河川固有植物への影響
シナダレスズメガヤは、地表付近を被陰することに
より、光要求性の高いカワラノギク等の河川固有植
物を衰退させると考えられる。
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○株の根本に砂を堆積させる
洪水に対して耐性が高く、大きな株を形成するため
増水時に水流を妨げることによって、株の下流側にマ
ウンド状に砂を堆積させる。生育環境そのものを変化
させることによって、河川氾濫原の遷移パターンを変
える可能性が示唆されている。したがって、シナダレ
スズメガヤが侵入すると河原に砂が堆積することによ
り、河原に特有な植物の生育環境が失われる可能性が
考えられる。
○対応について
河原に侵入したシナダレスズメガヤは、根がしっか
りと土をつかんでいるため、引き抜くことは容易では
ない。
シナダレスズメガヤが繁茂し、それ以外の植物が消
えてしまった場所では、ブルドーザ等によって表土と
ともに根を取り除いて、そこに本来の植物を再生する
ことが必要であろう。
「河川における外来種対策の考え方とその事例」より
(発行(財)リバーフロント整備センター)
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