タイトル
昭和29年の台風
紹介日
洪水体験集より
投稿者
木全忠夫さん
(昭和29年の台風)
当時、私は旧石井町の機動隊の班長で、藍畑村の応援のために、自動車で西覚円に連絡に向かった。飯尾川が氾濫し、鉄道まで水が来ていて、鴨島町の向麻山まで一帯が海のように見えていた。このため、旧石井町から吉野川の堤防まで行くのに、いったん鴨島まで行き、市瀬橋を渡り、JR牛島駅から飯尾川の堤防を通って、吉野川の堤防に行かなければならなかった。平島の水防道路には60〜70cm水がのっていた。
吉野川の堤防に行くと、水は堤防から2m位のところまで来ていた。西覚円の野井戸からは水が噴き出していた。堤防は揺れて、怖かった。旧石井町からはトラック2台分、約50人が高原村と藍畑村の応援に行っていた。堤防を守るため、かますに土を入れて、弱い所に当てたり、木流しをやって流速を弱めるようなことをしていた。
当時のトラック