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タイトル |
昭和20年代の洪水 |
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紹介日 |
洪水体験集より |
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投稿者 |
喜多義明さん |
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吉野川には、恐怖という非常に強い思い出が再三ある。戦後まだ吉野川の河床が非常に高く、少しの雨でも堤防からすぐ手が届くところまで水が襲ってくるという状況下で、昭和25年にはジェーン台風という強烈な台風が来た。昭和28年、29年にはキャッシー台風等に相次いで襲われた。特に、昭和29年の9月には4回も続けざまに大きな台風が来て、その度に吉野川は洪水、氾濫を繰り返し、非常に恐怖に苛まれたことを記憶している。
それから、昭和36年の第二室戸台風である。私が住んでいる18km地点は、前に吉野川、背後に宮川内谷川がある。宮川内谷川もしばしば堤防が決壊したので、恐ろしかったという記憶が強烈に残っている。
その後、宮川内ダムができ、吉野川総合開発計画にしたがって早明浦ダム、池田ダムができ、洪水量も非常に少なくなったので、今のところは安定した状況にある。しかし、最近の異常気象を考えると、いつ、どういう災害が起こるかもわからないので、やはり吉野川に対する恐怖が消え去ることはなかなかない。 |
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