○ヤナギの七不思議○  
(1)川にヤナギはない?
ヤナギの代名詞として知られるシダレヤナギは植栽されたものであり、川にシダレヤナギは生えていない。なお、吉野川でよく見かけるヤナギは、アカメヤナギ、ヨシノヤナギ、ネコヤナギである。
 
      アカメヤナギ        シダレヤナギ
(2)ヤナギはしぶとい?
ヤナギはダム湖に1ヶ月以上水没していても生育していた、という報告もあるほど。














(3)ヤナギはどこまでが1個体?
河原に定着したヤナギは、洪水により倒されたり、土砂により埋没しても生育し、何度も芽や根を出す。地上では見られる複数のヤナギも、もともとは1本のヤナギかもしれない。
(4)ヤナギの種子って?
ヤナギの種子は綿毛のように軽く、風で浮遊しながら広い範囲に散布される。このうち、水面に落下した種子は流れに身をまかせて、流れの安定した水際部に定着する。















(5)ヤナギは整列する?
ヤナギの種子は、安定した水際部に定着、生育するのが一般的であり、河川に繁茂しているヤナギ群落は列状に分布している。

(6)整列するヤナギは同期生?
ヤナギの種子は、毎年水際部で生育するわけではなく、春季〜夏季の流況が安定した年に限られている。そのような意味では、列状に生育しているヤナギのうち、同一列のヤナギは同じ年に定着した同期生といえる。

(7)ヤナギの芽、根はどこから?
伐採したヤナギの中には、同じ幹から根と芽の両方が確認されたものがあり、芽の上に根が、またその上に芽が確認されている。