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平成16年度 第7回吉野川現地(フィールド)講座開催

 
 10月23日に第7回吉野川現地(フィールド)講座を開催しました。テーマは「吉野川の洪水とダムのはたらき」です。今年は10個の台風が日本に上陸しており、通常は平均2.6個なのでその異常な多さが分かります。吉野川においても台風16号は観測史上3番目の出水を記録しました。直前に襲来した台風23号の影響により講座の開催が心配されましたが、吉野川の水位も下がったため無事開催できました。
 池田町にある国土交通省吉野川ダム統合管理事務所において、森長管理課長による一般的なダムの話、台風による降雨と水位の変化、ダムの機能・効果の話がありました。
 ダムの語源はオランダ語でもともとは堤防の意味、オランダの首都アムステルダムはアムステルの堤防だそうです。日本の定義では、基礎岩盤からの高さが15m以上をダム、未満を堰としています。
 吉野川流域で洪水調節を行っているダムは、早明浦ダム、富郷ダム、柳瀬ダム、新宮ダム、池田ダムの5つで、吉野川ダム統合管理事務所で統合管理しています。今回、四国に上陸した台風10号、16号、21号、23号を事例として雨量パターンとダム流入量の関係を説明、ダムによる洪水調節により、水位を約1m下げることができ、ダムがなかったときに比べ、浸水面積を半分から1/3に減少させる効果がありました。説明後の質問でも、徳島市内に住んでいるのだが洪水警報が出たときどうすればいいのか、池田ダムの放流量と水位の関係は? などの質問がでました。説明の後、ゲート放流している池田ダムを見学し早明浦ダムに移動しました。
 早明浦ダムに到着後、ダム湖近くの芝生広場で昼食をとり、水資源機構早明浦ダム管理所の職員の方による早明浦ダムの説明を受けました。ダムの建設目的、ダムのはたらき、設備などについて詳しい説明がありました。今回、台風23号の降雨のため6門のクレストゲートを開けて放流していました。放流した水が水面に落下し、滝のようなしぶきをあげ背後からの太陽の光で虹が見えます、参加者はゲートから水を放流するダムの姿に目を瞠っていました。そして監査廊を通りダム堤体内に入り、選択取水装置など施設の説明を受けました。
 アンケートによると、グラフによる雨量と水位調節はダムのはたらきが分かりやすかった。ダムの放流する光景が印象的だったとの意見がありました。



池田ダム説明ホールでの説明
池田ダム説明ホールでの説明
クレストゲートから放流する早明浦ダム
クレストゲートから放流する早明浦ダム
水叩きに見える虹
水叩きに見える虹
早明浦ダムふれあいホールでの説明
早明浦ダムふれあいホールでの説明
早明浦ダムふれあいホールでの説明
早明浦ダム監査廊