「明日の吉野川と市民参加のあり方を考える懇談会 -第十堰から始める新しい川づくり-」第 7 回 懇 談 会 資 料

 ■全体討議のまとめ 〜議事1:提言書について〜

1.「はじめに」について

内 容
共感できるところ
強調したいところ
  • 「多様な選択肢を用意する方法を提起」がよい。
  • 「多くの人が納得できるいい解決策」がよい。
  • 「多くの人が納得できるいい解決策」は大事。
  • 「多くの人が納得できるいい解決策」は賛成。
  • 「多くの人が納得できるいい解決策」は共感できる表現であり、強調したい。
  • 「(白紙撤回とゼロからの話し合いについて)建設省との間で折り合いがついていない」のはその通り。大事だ。
  • 「対話の場の実現」これは重要。
  • 「対話の場の実現」実現がなければ前進しない。
  • 「賛成、反対でない別な切り口で」がよい。
  • 「工事事務所が公募、市民が応募」がよい。
  • 「ひとつの選択肢しかなかった」ということを強調してほしい。
  • 「ある課題に対して立場や意見が異なるというのはごく正常なことです」私たち懇談会が強調したいのはまさしくこの点です。他人の反対意見に耳を貸す、意見の異なる人ととことん話し合う。このような風土を徳島で育てることがより大切なことです。ところが現状は、どちらか一方の意見が1人歩きして、マスコミはそのことだけを煽り立てています。市民はそのことに幻惑され、何が正しい選択なのかを見失いないかけています。
気になるところ
  • 「なぜ対立を生んだのか」対立を生んだのは、進め方でなくイデオロギーとかもっとほかの要因があるような気がする。
政治的な要因とかそういうふうに見えるとかあるかもしれないが、もともとは第十堰をどうしたらいいかというところからはじまっている。我々はあくまでも橋渡しをする。個々の人がそういう動きをどう見ているかということは、個々人の判断だと思うが、懇談会としては、そういう表現はしない方がいいなという気がする。
 (吉村)
  • 「吉野川の氾濫に不安を感じて暮している方がいるという事実」は、@固定観念化されていて定量的ではなく科学的ではない。A建設省の宣伝にまどわされている。
  • 「吉野川方式」というのは、その活動などが市民の皆さんにみとめられてつけるということを第1回懇談会で話し合ったはずでは?
懇談会の略称をきめるときに吉野川方式懇談会という案があったがそれはおこがましいということで、方式は抜いた。ただし、目的の中に、吉野川方式を検討し提案するということは、第2回のときに確認している。(吉村)
その他の意見
  • 容認の姿勢が基本だ(原則)。我田引水でなく、協調性が大切。
  • 流域住民参加の河川管理のあり方に少し光が見えてきた。この懇談会が、吉野川方式的なあり方として運営活動され、県民の吉野川になってほしい。

2.「これまでに不足していたこと」について

内 容
共感できるところ
強調したいところ
  • 「治水に関してもどのような方式が考えられるのかといった議論が不足していた」
  • 「現状認識を共有化する取組みが不足していた」
  • 「現状認識を共有化」
  • 「計画段階での情報公開に問題があった」ことは重要。
  • 「意見や立場が異なる市民(団体)間の話し合いが不足していた」に賛成。
  • 「意見や立場が異なる市民(団体)間の話し合いが不足していた」市民団体と行政の関係だけが表に出ている。
  • 「市民間の問題も提起したい」という文はよい。
その他の意見
  • 建設省が最終的に決めるが、情報公開による市民参加の窓口も大きくしてほしい。
  • 治水、利水や環境、文化の問題を先人たちの歴史をふまえたものをもう1度見なおしながら、河川管理のあり方を考える。

3.みんなでいい解決をするための新しい仕組みに向けて

内 容
共感できるところ
強調したいところ
  • 「第十堰に関する団体が『共通のテーブル』で話し合いことが必要」絶対必要です。そうすることによって先に光が見えてくる。
  • 「対立的でなく融和的方向への模索」成熟した大人たちである。
  • 「流域全体の市民が参加できる仕組みが必要」徳島市のみの反対者の意見に振りまわされているのではないか。反対の意見も聞きたい。
  • 徳島市だけでなく他の市町村の住民や危険と隣り合わせで居住している人の意見。「流域全体の市民参加」が大きなポイントと思う。
  • 「流域全体の市民参加と合意形成の仕組みが必要」
  • 「多様な価値観を融合するような計画条件を共有」
  • ひとつの選択肢よりは「多様な選択肢」がある方法が望ましい。
  • 「多様な選択肢」を箇条ごとにまとめる。
気になるところ
  • 「対立的状況」という言葉。誰と誰の対立かを明らかに。
  • 「単一の計画案は」を「単一の計画案では」にしたらどうか。
  • 「計画条件」という語句が具体的に何を意味するのかという説明をする場合、どう説明するのか、もうひとつピンとこない。例えばこういうことを計画条件と言っているんだとすれば、よりはっきりするように思う。
6.の項目のところには、懇談会ででた意見として、治水上、利水上などの、囲みの中にいれてある。しかし、共有できるというか、多くの人が納得できる計画条件は何かというのは、ここの懇談会で決めるべき問題でもないし、決まったことでもないので、みんなから出てきたものがキーワードになって、皆さんが考えやすいような仕組みにはなっている。具体的にかかれている6.の項目の前である当項目には、計画条件という語句がでてきている不十分さはあるが、あくまでも中間提言なので、最終的な提言をつくるときにもっと踏み込んだ提言ができたり、言葉ももっと開設が加わったりという扱いでよいか。(吉村)
その他の意見
  • 第十堰に関する団体との共通のテーブルに早く着けるようにする。
  • 共通項を1つづつ積み重ねることが最初のステップになる。
  • 白紙撤回とかゼロからの出発と言う共通の課題はあ、共通のテーブルに座れば解決していく。その為にも懇談会の運営には正当なものが必要。
  • 多様な選択肢の利害の内容を明らかにする。
  • 早く対話を推進し現堰を撤去し可動堰の設置を願います。災害はいつやって来るかもわかりません。
  • 建設省案と現堰を修理するとの案があり、このニ案の是非善悪を検討すること。その後第三案を検討。
今の件については、そういう意見もこれまで出てきているし、ここの中にも懇談会で出た意見等整理されている。懇談会全体としてという点では、とりあえず今回の提案ということで、ご了解いただければと思うがよろしいでしょうか。(吉村)

4.「多様な案の受け皿や市民参加・合意形成の仕組みを用意する」について

内 容
その他の意見
  • キーワード「郷土愛の精神」が基調だ。

5.「共通のテーブルのイメージ」について

内 容
共感できるところ
強調したいところ
  • 「共通のテーブルの構成と運営/異なる意見が公正に反映される」非常に良い表現です。
  • 「最終的には流域全体の…市町村の意見を反映する何らかの仕組み…」大事よい。
  • 「建設省は洪水に対するちゃんとした対応があれば従来案にこだわらないといっている」は大事。
  • 「…これは市民案をつくろうという市民団体のみなさんの動きと一致するもの」はよい。
気になるところ
  • 「対立的状況」という言葉。誰と誰の対立かを明らかに。
その他の意見
  • 現堰の増水時の影響評価データの詳細公開すべき(解説すべき)
  • 現状認識と課題
  • 1〜3の共通認識
  • 共通のテーブルのイメージだが、流域全体の市民参加が必要だが、いきなり流域全体の市民参加ということはまだできないと思う。市町村とか、自治体とか、町内会単位とか、膨大になってしまう。まずクリアしていかなければいけないのは、意見の対立があるところがお互い共通のテーブルで話し合っていこうという地点に立つ必要がある。そうすると、共通のテーブル自体、人数の関係でも、異なる意見がバランスよく配置される。例えば、学識者のサポート体制をつくるにしても、それに対して反対団体なら反対団体の方たちが推薦する学者が入るとか、そういうバランスがとにかく大事だ。相対的に反対派が多くなるとか、賛成派が多くなる、あるいは正式メンバーで、行政の職員がいっぱいいるとか、そういうことはいかぬと。そこから始めるということだ。そこから始めて、今度流域全体の仕組みをどうしおうか、そのときに市町村間をどうしようかとか、そういうステップを考える。当面の共通のテーブルとして、対立的要件を緩和して、一緒に解決を考えるというところへ持っていく。この懇談会としても、これからが勝負なんだと思う。そういうふうにはっきりイメージしておいた方がいいと思うがよろしいでしょうか。(吉村)

6.「「共通のテーブル」で話し合うテーマ」について

内 容
共感できるところ
強調したいところ
  • 「計画理念の共有」はよい。
  • 「多様な案を評価・選択する仕組みについて話し合う」がよい
  • 「合意形成をはかるための仕組みについて話し合う」がよい
気になるところ
  • 「現状認識」の中に政治的条件も大きく含まれているが、このことが抜けている。
  • 「模型実験」は不可能と思う。従来の洪水実績が大きい実験である。
実験が可能かどうかなどは、ここで判断することではなく、そういうことも共通のテーブルでやって、建設省ができるかとか、いろいろなことが考えられるだろうと。要するに共通の場で公開されて、みんなが納得してというものをつくる必要があるという趣旨だと思うので、現実性についてはまたということだと思う。(吉村)
  • 「共通のテーブルで話し合うテーマ」について、県民の財産や命を守ることは大儀だが、現状として、何のための堰か、誰に必要なのかが十分に納得されていないのではないか、現状の把握や認識の欠如だ。
  • 「多様な案を評価・選択する仕組み」の中で市民の合意形成に「市民NPO」等の活動組織の育成と、それらが市民合意に対して十分活用できるように多方面で支援することを追加したい。
  • 「多様な案」の評価・選択する仕組みの中で市民の合意形成に「市民NPO」等の活動組織の育成と、それらが市民合意に対して、十分活動できるように多方面で支援することを追加したい。
NPOの関係だが、流域住民の参加のシステムとして、そういう活動グループがたくさん流域にないと、行政と一緒にやろうといっても、相手がいないということになる。これからはやはり地域で活動する市民団体がNPOになったり、計画段階で行政に意見を反映するためには、市民側のそういう日常的な組織とか活動が必要だ。そんなことをつくり上げるのはとても大事だと思う。今の運動もそういうことにつながっていけば、すごくいいことになると思う。ただし、懇談会の今の段階で、こういう話し合いはしていない。恐らくそういうことが必要になってくるだろうということで、大事な提起だ。今までの議論の中では入っていないので中間的には入らないが、これからそういうことも出てくると思う。(吉村)
その他の意見
  • 「多様な案の評価・選択」各分野の専門家が評価し住民が評価する。すべて公開。

7.建設省が取り組むこと/問題解決に向けた一層の努力を

内 容
共感できるところ
強調したいところ
  • 「建設省が取り組むべきこと」はよい。
  • 建設省の「情報公開」は是非必要だろう。たとえ、不利な条件でも。
その他の意見
  • 工事の発注方法も検討すればどうか。大手ゼネコンだけでない方法で。
  • なぜ対話が実現しないのか。問題点の整理。これからの決意。建設省のコメントがほしい。
建設省に対するこれまで出てきたことをもとにして、要請ということで何点か出した。とにかく前向きであることはわかるが、整理されていないというか、しかも建設省と団体との個別のやりとりも決裂したとか、そういうことだけがテレビとか新聞で報道されて、中身がよく見えないというところがある。ですから建設省自身も、いろいろ整理をしていただきたいと思うし、私たちも、これから各団体へ行くときに、そういう整理の仕方をしていろいろ聞いてくることが必要かと思う。(大平所長に向かって)現段階のコメントというのは、これは建設省あてにも提言書として出るので、誠意を一言。(吉村)
コメントが欲しいということなので、一言だけだが、私もこの懇談会のメンバーだ。ここの提言を私も賛成だから、私は余り意見を述べていない。皆さんと一緒になって、まさにいい解決策を探すために努力していきたいと思う。そのためには、何といってもこの懇談会の役割が非常に重要になってきていると思う。そういう認識で私も頑張りたいと思う。ここにちょっと言葉は抜けているかもしれないが、我々は丁寧に誠実に、皆さんとの約束をきちっと守っていくという形で進めていく。宜しくお願いします。(大平所長)

8.おわりに

内 容
共感できるところ
強調したいところ
  • 「市民参加のあり方や第十堰の解決方法を考える場」望ましい。
  • 「いい案をみんなで考える、そういう時期にさしかかっている」
  • 「みんなでいい解決」
  • 「みんなでいい解決を共通の目標に」これから広い議論の場が必要。

9.提言書全体について・その他

内 容
全体について
  • とりあえずこれで各方面にぶつけてみて、反応をみてはどうか。
  • 白紙撤回とゼロからのスタートの問題がグループ内で話題になり、建設省は絶対に白紙撤回しないと主張するメンバーがいたが、この提言書は白紙からゼロかの結論を述べるという主旨のものではないことをグループで確認した。
その他
  • 環境アセスメントからの視点で、科学性と民主性が必要であると思う。しかし、現状では科学性がないと思う。
  • 建設大臣がかわったが、今後対話の機会はあるか。
  • 現堰が流水阻害の要因と審議委員会はいっているが、自分の見た経験より、そのようには考えられない。専門家のいうことは信じられない。
  • 工事事務所は公開を差し控えなければならない義務があるか。(情報公開で)

10.字句修正について

位 置

字句修正前

字句修正への提案

結 論
1.はじめに
  • ある課題に対して立場や意見が異なるというのはごく正常なことです。
  • ある課題に対して立場や意見が異なるというのは極めて自然なことです。
提案の通り修正
  • 別な切り口で多くの人が納得できるいい解決策
  • 別な切り口で流域全体の人が納得できるいい解決策
全員一致というのは難しいが、できるだけ多くの人が納得するように。全体というのを今から決めつけられない。
→字句修正なし
2.これまで不足していたこと
  • 意見や立場が異なる市民(団体)間の話し合いが不足していた。
  • 意見や立場が異なる市民(団体)間の話し合いがなかった。
不足はあいまいな表現なのでなかったとはっきり言ったらどうか。
新聞報道などでも、両団体の討論があったと掲載されている
→字句修正なし
  • 私たちは市民間の問題も提起したいと思います。
  • 私たちは市民間での合意形成も提起したいと思います。
私たちは市民(団体)間の話し合いも必要だと思います。
→合意形成は文脈的におかしい。
→合意形成するにしても話し合いが必要。
3.みんなでいい解決をするための新しい仕組みに向けて
  • 治水と環境・空間価値(風景、体験)を癒合させる新しい知恵を出す
  • 治水、利水と環境・空間価値(風景、体験)を癒合させる新しい知恵を出す
利水が抜けている
提案の通り修正
  • 治水と利水と環境をどう融合したら
  • 治水と利水と環境をどのように融合したら
提案の通り修正
5.「共通のテーブル」のイメージ
  • 新しい案をみんなで検討する
  • よりよい案、さまざまな案、多様な案などに変えたらどうか
最初に代替案というのがでてきたときに、こういう言葉を使った方がいいんじゃないかという話しがあったのでその流れの話だ。
よりいい案