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内 容 |
今日の討論のテーマについて |
・今日の討論のテーマは、どういう共通のテーブルをつくるか、そのためにはどうしたらいいのかということと理解している。我々がこのテーブルの検討課題の案を出すのではなくて、いろいろな人を説得するために、共通のテーブルをつくるために、何を話してもらったらいいのか、今までの意見でまとめたもの以外のカテゴリーに入るものがあるのかないのか。 |
市民団体が共通のテーブルにつくことについて |
・市民グループの方々もよばないかぬというのは、第1条件。この人たちが来て、テーブルに着いたら、もう話はできる。どのようにして1つのテーブルに着いてもらえるかということを皆さんお考えになって、1ヶ月なら1ヶ月という期間を決めて、1人1人連れてくるわけにはいかないので、共生をしているんだから、そういうようなことが目にうつり出したら、出ていってテーブルに着こうかというようなことになると思う。
・反対派で入ってこぬ人は、入ってきてくださいと、それで入ってこないのならばしょうがない。共生の世の中だから、そのような人もたまにおるやらわからぬ。それはまあ自由だ。県内全体で3分の2とか、そんな人が望んで計画ができて、やろうということになれば、やればいい。 |
現状認識について |
・共通のテーブルに着くためにはどのような問題があるのか、過去においてなぜできなかったかということを分析しなければいけない。はっきり言って、出発点において既に食い違いがあった。今の堰がどの程度危険かという点で食い違いがあり、結論がでていない。ここがあやふやな状態で、どのような案を出しても意味がない。両者が関心を持っているここのところを、大勢の見ている中で、結論をつけませんか。どのくらい堰が危険なんだということに対して共通の認識を持つためには、確かめなければいけない。実際それをやりませんか。
・建設省がよく知っているのだから、説明してもらえばいい。
・机の上の計算だけではだめだ。どの程度本当だというのはだれが証明するのか。実験して確かめませんか。
・増水時の第十堰の水の流れ方を見た。1m前後の堰の上の水の厚みだったが、堰の部分で段差はなく、水面はなだらかに流れていた。越流堰は、堰の上の水の厚みがもえるにつれて急激に影響がなくなる。その後に続く川というのは、水量がもえたら水位が上がる。そういったバックグラウンドの影響を考えずに計算しても意味がない。本当のことはだれもわかっていない。建設省の方も、反対の方もいろいろ数値をだしているが、その数値に信憑性は実際は考えられない。建設省が主になって、皆さんがいっしょになって、実験しませんか。今から遅いということはない。予算をとって基本調査をしていくことを建設省に提言したい。
・吉野川は、第十堰を含め今後の計画として、どうなるのか。数字でもって説得をするようなものを、我々に言ってもできないので、専門家の建設省の方ではっきりする。物事を行う場合、調査をして、計画をして、実施、検討する。こういうのが常識であって、まず調査したものをみんなが共通の認識として持つ。
・これから徳島市民の方々がいい選択をしていくためには、こういう共通のテーブルで話していくときに、情報を共有するということがある。今の吉野川の状態、吉野川上下流の関係、治水上の第十堰の問題、第十堰の構造物の評価など、要するに最初から情報公開がされて、それに市民がどう参加するのか、参加してもデータの取り方、掘削調査の見方など様々なことが生じるということになる。最初から透明性があって市民が理解しやすい調査方法、見解や発表の仕方を詰めていくようなシステムが必要。例えば、実験をしたらどうか、解体調査をしたらどうかなどいろんなことをそこで決めたときに、みんながそれに参加したい、そのときにどうしても専門家が入る、では、どういう専門家か、調査や解析の仕方をどうするかなどたくさん課題があがってくる。今の段階で、こういう条件でというところをつくっていく必要がある。今おっしゃられた意見のそれぞれは、このプロセスの中できちっと取り入れていくことになるのかなという気がする。(吉村) |
治水対策への認識について |
・150年に1回とか100年に1回、その1回がいつ来るかはわからない。だから、やっぱり予防は必要。専門家はちゃんと勉強している。150年が今年になるやらわからぬ。皆さんどうするの。責任は誰が持つの。そういうのはちゃんとしなければいけない。それが第1条件だ。皆さんの話を聞いてみると、反対の方々の話をなさっているけれども、そのことについて一生懸命勉強したのですか。
・水が出ても心配がないというのが大体反対派の意見だ。賛成派は、命と暮しを守るというふうなことで、必死でやっているような状況だ。ところが反対派の方は、実に認識不足、考えが甘い、経験不足、それをあえて言いたい。 |
いろいろな団体の意見を聞きにいくことについて |
・ 共通のテーブルづくりの話し合いというときに、どこのグループはこう言っているといっても、我々自身は本当は知らなくて、第三者情報しか知らない。こんな表現をとってあったよといっても、本当にそうなのか、よくわからない。最終的には、いろいろなグループの方々の意見を聞きにいって、そういう確認をしないと、ここでこんなにつくったから来てくれといってもあかんかもしれない。もう1つステップがいるのではないか。
・ 私は出てこいではなく、そういう会に出ていきたいと思っている。お互い全く見えない方私個人は話しをしているが、ぜひともそういう方のご意見を聞きたいので、そういう機会があったら連絡いただきたい。 |
結論を早くだし大勢から意見を聞くことについて |
・できるだけ結論を早くだす。できるだけ大勢の人の意見を聞く。直接被害をこうむる地域の人の意見を最重要に聞いていく。吉野川の両岸にいる住民の方の意見、その中で漁業、農業、工業、商業、直接関連ある人たちの真剣な意見を聞く。聞く前にはこういうことになりますよと説得できる資料を出して、その上で、じゃあ、どうするかと。環境もよくしたいし、安全に暮したい、財産の被害をこうむることは困る。これは人間共通の願いだと思う。 |
ゼロからのスタートについて |
・今までのやり方が、建設省がつくっている手法にも反している。住民の意見を聞いて、環境に配慮して、治水、利水でやろうということになっているのが、徳島の場合は一方的に頭から押さえつけるというふうな感情を市民が持った。そこにボタンのかけ違いがあって、非常に混乱している。ゼロからにするということは、今までのものは横へ置いておいて、ゼロから皆さんの意見を聞いて、よりベターな計画で、吉野川の治水、利水、環境というものをつくっていこうということだと思う。 |
新聞の報道について |
・ 新聞のことで非常に残念だ。批判するつもりはないが、真実を伝えてくれたらいいと思う。いろんなことで報道機関のジレンマはあるわけだ。それが正しいかどうか、私どもは確かめるすべもない。ただそれは紙面として残る。この懇談会のことも、14日の新聞に載ったものだが、いろんなとらえ方が、個人の主張だから当然あると思うが、その一面しか見ていない人はそういうことかなと判断される。私どもが公開で、賛成だとか反対だとかを超越していくのだが、報道のされ方がちょっと問題だ。もうちょっといい方法を考えたらいい。マスメディアというのは非常に大きい。事によっては考えまで誘導してしまうような報道があるのではないか。 |
懇談会の今後の課題について |
・懇談会の課題ということで、今後続けるという話があったが、本当に続けるのかどうか、あるいは何をしたらいいのか。生みの親だから、後ずっとお目付け役としているという話もあるし、早く次の段階に進んで、今のような議論をどんどんやろうじゃないかという方もいるでしょうし、フォローするといっても、フォローし切れるのかどうか、またこの会がどこまでフォローしたらいいのかということがある。次に渡す問題と、あと何をしたらいいのかという整理が要るのではないか。その辺、いつかの時点で話し合いをお願いしたい。
→こういう共有のテーマ、市民参加のあり方で考えたらどうかという提案、そこで検討する4つの課題を挙げてきている。その前に、共通のテーブルのがあるが、これは呼びかけてみないとわからないことなので、この懇談会として努力することはいろいろある。例えば、情報公開であるとか、共通でやる合同調査の関係とか、そういうこともテーブルの課題として、補強して整理していく。大きな流れとしては、懇談会としてこういう方向で、7月15日に予定しているときまでに案文を整理して提案をしてみよう、それから、いろんな団体のところへ話に行こうということだ。この懇談会が7月以降、どういうような行動をしていこうかという行動計画案を、7月の第6回懇談会の時に皆さんといろいろ相談したい。シンポジウムをやろう、代表団を選んで聞いてくるなどいろいろあると思う。(吉村) |
進行役(吉村)によるまとめ |
・全体の方向として多様な計画をみんなで選択するような方向を提言としてやっていくことについては、ほぼその方向でいろいろアイデアがでたと思う。ひっかかる問題が出ていたが、いろいろ話し合っていくためには、白紙かどうか以前に、第十や吉野川の問題など課題がいっぱいある。最初からすべて共通の目標があって議論がされるわけでなく、その中の1つに白紙かゼロというものもあるのではないか。しかし、それを遠目で言い合っているよりも、とりあえずこういうことで話し合って、その中でまたテーマが出てきたらいいんじゃないかという気がする。
・この懇談会としては、流域の市民の方々や団体の方々にこういうことでまず話し合ったらどうですかということをご提案して、我々懇談会としても、その実現のためにいろいろな行動をしていくことにしたいと思う。したがって、この懇談会も、7月以降どういう行動をするかという行動計画案を7月の第6回のときにいろいろ相談したい。第6回のときに、提案書としてのまとめと討議と、それ以後の行動計画について話し合いたい。事前にアンケートを配りそれを集約しながらグループ討議をする段取りとしたい。 |