参考:様々な発言から



大平所長:可動堰ありきでも固定堰ありきでもない。吉野川のこれからの姿を考えていく上でどのような解決策がいいのか、ゼロから議論をしていきたい。(2/12懇談会)

大平所長:河川工学の立場から見ると、今の可動堰計画(13km地点)は、改築の一つの案としては意味を持っている。否定する必要もない。ただ、環境、治水、利水、三者がもっとよくなる案もあるかもしれない。先入観なしにもう一回ゼロからいろんな案を議論しましょうよと。ゼロからのスタートというのは白紙撤回という意味ではありません。市民の皆さんから出てくる代替案を調査していく。それをゼロからのスタートと言っているわけです。(3/25懇談会)

中山建設大臣:「それ以外の方法があるならば選択肢は多いほどいい。技術的に可能ならば可動堰にこだわるつもりは毛頭ない。住民、政界の意見を拝聴しながら選択肢をどんどん整理していく」(1/25徳島新聞)「市民から現固定堰の修復とか堤防の強化とかの代替案が示されれば議論の対象としていく」(3/16徳島新聞)

徳島市議(市民ネットワーク)村上稔:「可動堰の是非だけを問う住民投票だったが、それをクリアするとどんな代替案があるか考えようという風になった」(住民投票の法的拘束力について)「正直、そこまでは。市民の決定が万能となれば、市長や議会なんかどうでもいいとなりかねない。代議制がいびつになる心配もある。悩ましいけれど、市長、議会と市民が有機的な絡み合う中で決めていく方がいい」「これから基金を集めて専門的な調査をし、可動堰に代わるものを考える。みんなで決めるとはどういうことか。本当の公共性を目指したい」(4/20朝日)。

吉野川便り(NO.58):新しい会が発足。目的は第十堰を残す住民案を作ること。専門家だけに任せるのではなく市民みんなで。主役は住民、そのお手伝いをするのが会の目的。さまざまな残し方があります。昔のような総青石張りに復元、新たな環境負荷や財政面から現状のまま残そうと考える人もいるでしょう。第十堰のどこが大切なのかみんなでじっくりと語り合う。第十堰をよく知るため、お年寄りに昔の話を聞いたり写真や資料を集める。また第十堰の周りの生き物を調べる活動も。一方、第十堰が壊れて水が来なくなると心配している人や第十堰が洪水に危険だと思っている人がいれば、どうすれば不安が解消するかを話し合うことも大事。その結果、堤防補強も併せてしたほうがいいとなるかも知れません。こうやって多くの人の手で住民案ができあがっていきます。たくさんの住民がかかわることで計画は豊かな内容と大きな力を持つことになります。(中略)21世紀の河川事業のキーワードは、自然の摂理を生かすことと住民の意向を大切にすることです。建設省にとってはまたとない応援団の出現ではありませんか。住民のプラン作りに技術集団としての協力を期待したい。(要約文責:吉村)

ダム・堰にみんなの意見を反映させる県民の会:(可動堰計画予算の棚上げについて)「少なくとも建設省は現計画を強行しないと約束した」と一応評価。しかし「どの段階まで戻って議論するのかについて認識の差はまだ大きい」(3/25朝日)

住民投票の会:(住民投票の結果に基づき)「市民の意思を尊重する意味から計画の白紙撤回を要請する」(1/27徳新)。「市民側では現在、現在現堰をどのようにしたら残していけるかを検討する作業に入っている。条件が整えば、建設省とも話し合っていく」(3/16徳新)。

徳島県知事:(みんなの会について)「代替案を具体的に出してもらい検討するというのはいいことだ」(4/17徳新)