懇談会の後半は、6グループに分かれ、3つの議題について意見を出しあいました。
初めに個々人でふせん紙に自分の意見を書き、それをグループの中で出しあいながら、大きな紙に貼って意見をまとめていきました。
30分という短時間だったので、まとめきれない部分もありましたが、だいたい次のような話し合いがされました。

【共通のテーブルのつくり方】

●グループ1
・これまで建設省は、反対派とじっくり話し合ってこなかった。かみしもを脱いで、話し合うべき。
・市民どうしがじっくり話し合うために、まずはこの懇談会メンバーが、賛成・反対グループに出かけていって話をよく聞くべきではないか。

●グループ2 
・「共通のテーブルのつくり方」自体について、広く流域の人の意見を聞くべきだ。

●グループ4
・反対団体が入っていない懇談会なんて自己満足しているだけで意味がない。共通のテーブルをつくるには、可動堰案の白紙撤回が必要。
・計画ありきではなく、吉野川、第十堰の現状を見る、知ることが必要。
・共通のテーブルがいきなり出てくるのでなく、小さな活動、住民集会等積み上げてつくっていく。

●グループ5
・「治水」だけでなく、「環境」「川と人のかかわり」などにもテーマを広げることで、多くの人の輪を育てることができる。

●グループ6
・この懇談会自身が、賛成派、反対派の間に立って力を持って進めていく必要がある。
 (そのため出向いて話しをすることも必要)
・行政は、事実をきちっと公開して報告していく。

【意見の集め方、反映の方法】

●グループ1
・流域全域の人や、各市町村にも話を聞くべき。

●グループ2
・行政が何か計画する時、もっと流域の人たちの意見を聞くシステムを持つべきだ。
 (アンケート、電話アンケートなどを行うなど)

●グループ4
・流域住民へのアンケート。
・住民の代表による公開討論会、シンポジウム。 
・インターネット、新聞、広報。

●グループ5
・懇談会を広い議論の場にしていく。
 (吉野川流域から広く公募)
・あの手、この手で衆知徹底させることが大事。 

●グループ6
・青年層の意見を聞く場をつくる。
・大雨があったあと反対派の人と一緒に現場視察をするなど、いろいろな所を一緒に見る場面をつくる。

【市民、行政、専門家の役割分担】

●グループ2
・住民の合意により事業の方向が決まれば、担当の行政機関に専門性を持って検討してもらう。
・行政側だけで流域住民に説明してもその効果は疑問。地域代表が勉強して、この代表により地域の各団体に向けて説明討議する方法も良い。

●グループ3 
・市民は地元の情報、経験、生活者の視点を出す。またなんでも行政におまかせでなく、自治意識を高めることも必要。
・行政は、最新でかつ正しい情報を出し、不信感を持たれないようにする。
・専門家は、きちんとしたデータの提示や分析をする。
・市民、行政、専門家の3者が対等な立場でかかわり、一緒に勉強、活動していくことが大事。 
・市民も意見を言いっぱなしにしないで、自lから吉野川にかかわり続けることが必要。

●グループ4
・住民が方針を決め、専門家がその可能性を探り、行政が事業に反映する。(行政はもっと情報を公開する/専門家として漁師さんなどにも入ってもらう)

●グループ5
・住民が提案を出し専門家がその可能性を探り、行政の政策にフィードバック。
 (参加のしくみ、道筋をみんなで確認する必要がある/それぞれの場面で専門家の意見や解析をきちんとお願いしたい。客観的なデータが必要)

●グループ6
・いろいろな案を最後に選択するのは市民。(市民は知恵を出せる。そのためには情報を公開して欲しい)
・行政は、もっと説明責任をきちんと位置付けるべき。
・市民が判断する材料をつくるために、行政は財政的なことを研究し、専門家は技術的な部分で補佐する。