ユニバーサルデザインの街を目指して
〜点字ブロックの改善から〜
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一般国道192号春日橋北詰交差点の点字ブロックを試験的に改修しました
ISO(国際標準化機構)/TC173(福祉機器システム)の視覚障害者誘導システム(音響信号機・点字ブロック)に関するワーキング(WG7)の第1回国際会議が京都・徳島において開催されるのに併せ、
一般国道192号春日橋北詰交差点
をモデル交差点とし、試験的に国土交通省において点字ブロックの改修、徳島県警において音響信号機の改良(異種鳴き交わし方式音響信号機)を行いましたので、お知らせします。
現在、徳島市において、交通バリアフリー法に基づいて徳島駅を中心とするエ リアにおけるバリアフリー基本構想の策定が進められていることから、基準を満たしていない他の点字ブロックについては、全ての人が利用しやすいユニバーサルデザインの街づくりを目指して基本構想策定後、周囲の景観にも配慮しながら、国土交通省において敷設替え等を実施していく予定です。
平成16年10月28日
国土交通省 四国地方整備局 徳島河川国道事務所
問い合わせ先
国土交通省 四国地方整備局 徳島河川国道事務所
副所長(道路)
交通対策課長 TEL088−654−9623(直通)
ISO/TC173/WG7については、徳島大学大学院末田教授、音響信号機の改良については、徳島県警交通規制課にお問い合わせ下さい。
国土交通省では、ISO/TC173の開催に併せ、徳島県警と協力し、一般国道192号春日橋北詰交差点(徳島市藍場町)をモデル交差点とし、現在の日本工業規格(以下、JIS規格)に適合していない点字ブロックの改修を行いました。
一般国道192号春日橋北詰交差点周辺は、昭和62年度の電線類地中化事業により、歩道部に平板ブロックを敷設するとともに、点字ブロックを敷設しました。
しかし、ほとんどの部分が平成13年に定められたJIS規格に適合した点字ブロックでないこと、また、規格に適合していても平板ブロックと点字ブロックが赤茶色の同一色で、弱視者の方が点字ブロックの有無を判別できないことから、改修が必要となっていました。
今回、全ての人が利用しやすいユニバーサルデザインの街づくりを目指して、JIS規格に適合した点字ブロックへの敷設替え、JIS規格に適合した点字ブロックの黄色着色を行い、日本のJIS規格を国際標準に取り込んで頂く参考となるようモデル交差点の整備を実施しました。
尚、一般国道192号沿線には、上記のようなJIS規格に適合していない点字ブロックが他にも敷設されており、現在徳島市において進められているバリアフリー基本構想策定後、引き続き、ユニバーサルデザインの街づくりを目指して、周囲の景観にも配慮しながら、点字ブロックの敷設替え等を実施していく予定です。
その際には、周辺の他の道路管理者や公園管理者との調整を行い、エリア全体としてユニバーサルデザインの街が実現するよう努力していきます。
JIS規格に適合した点字ブロックへの敷設替え
事前 事後
(注:事前・事後で逆向き撮影)
JIS規格適合点字ブロックの着色
事前 事後
〔参考1〕
視覚障害者誘導用ブロックに関するJIS規格の概要
「視覚障害者誘導用ブロック等の突起の形状、寸法及びその配列(T9251)」
(平成13年9月制定)
(出典:「道路の移動円滑化整備ガイドライン」大成出版社)
JIS規格策定前の標準的な点字ブロックの形状
JIS規格に適合した点字ブロックの形状
(色彩については、黄色が標準である。)
〔参考2〕
●ISO(国際標準化機構)/TC173(福祉機器システム)委員会について
障害者とハンディキャップのある人々のための工学システムと補助機器に関する国際標準規格を策定するための委員会で、車椅子、点字、視覚障害者誘導システム(点字ブロック・音響信号機)、人工肛門・集尿機、リフタ等の作業部会(ワーキング:WG)に分かれて、議論を進めている。
今回、日本で開催されるのは、視覚障害者誘導システムに関する作業部会(WG7)で、第1回会議となる。統括責任者兼作業部会議長は、徳島大学大学院工学研究科エコシステム工学専攻末田統教授である。
ISO/TC173/WG7 第1回会議
平成16年10月27日(水)〜11月2日(火)
・京都会議:10月27日(水)〜10月29日(金)
開会式及び点字ブロックの規格原案審議
京都市内現地視察
・徳島会議:10月31日(日)〜11月2日(火)
音響信号機の規格原案審議
徳島市内現地視察(10月31日 9:00〜10:30頃)
第2回会議は平成17年1月頃開催計画中。以降の会議予定は未定。