ふるーぶ日記

「遊山箱」

昨日の日記に続き遊山箱についてです。かごや町商店街と両国本町商店街の主催で3月1日から4月8日まで遊山箱まつりが開催されていました。

商店街ではこの期間に江戸時代から昭和30年代頃の遊山箱約70個が展示されたり、遊山箱を使ってお祭りが行われました。そして最終日の昨日は、新町川のボートハウス前でも遊山箱談義が行われました。

遊山箱について、詳しくはふる〜ぶ62号(2005年4月号)でも紹介していますが、徳島にあった風習で旧暦の桃の節句の頃、遊山箱にようかんやまき寿司などのごちそうを入れて山や海、川などにでかけていました。遊山箱には、たくさんの思い出がこめられています。

この日武庫川女子大学助教授の三宅先生が新町川沿いにもってきていた遊山箱は3種類。戦前のものと、昭和20年代のもの、昭和40年代から50年代のものです。先生の話によると戦前の遊山箱は漆塗りで持つところが鉄で重厚な雰囲気(一番上の写真の遊山箱)。昭和20年代以降はカシュー塗料が使われ、取っ手はアルミ(真ん中の写真の遊山箱)。昭和40年代以降になるとプラスチックへと移行していきます(一番下の写真向かって左)。

水際公園を歩いている方々も遊山箱を見るやいなや「うわーなつかしい」と立ち止まり、何を遊山に持って行ったか、そのときの景色、思い出話など遊山をしたのが昨日の事のように話していました。

今年秋に徳島で開催される国民文化祭でも、徳島市内の中心市街地で遊山箱を使って展示やイベントが行われます。今から楽しみですね。

(藪田 ひとみ)