こころの「自然」がよみがえるプロムナード

 

名刹の点在する
讃岐の古都から
生活の温もり漂う
東讃の町へ。

ここで紹介しているのは、香川県内の四国のみちの中で、瀬戸内海側より に、西讃の善通寺市から東讃の志度町まで伸びる約90km。
古の暮らしが匂う街道、大自然を深呼吸する登山道、遠い歴史ロマンに思いをはせるみち…
その表情はさまざま!歩くごとに、その中に隠れた心がやさしく語りかけてきます。
古から栄えていた讃岐。 歴史の語り部がそこかしこに。港町が多く、古くから栄
えてきた讃岐。見落としてしまいそうな小さな史跡や昔日の面影がそのまま歴史
の寡黙な証人です。少し足をとめて古の声に耳を傾ける…讃岐ならではの四国の
みちの、こんな歩き方もあります。

香川県/善通寺市・善通寺〜志度町・志度寺/約90km


田園地帯の向こうには市街地の姿。
まるで旅人を"新しい時代へおいで"
と招くように。

何かの文化施設かと思いきや喫茶店!
城下町として栄えた町ならではの心
意気とセンスの賜物。

を広げた白鳥を思わせる姿の斜張橋。
美しいフォルムが特長です。
善通寺〜金倉寺(金蔵寺)
出発点となる古刹・善通寺
周辺は善通寺市の中心街。
とは言っても、どこかに懐
かしい香りのする古い佇ま
いが続きます。町を抜ける
と田園地帯の中の新しい住
宅街を経て、晩春には麦の
穂、夏には緑の早苗、秋に
は稲穂が風にゆれる昔なが
らの風景の中へ!解放感が
ひときわの爽やかさを感じ
させてくれる道です。また、
新しい住宅にまじってどっ
しりと佇む土塀にふと、足
が止まって…。手をさしの
べて土の温もりを感じてみ
たくなるのどかな田舎道は
金倉寺(別名:金蔵寺)ま
で続きます。
金倉寺〜丸亀城
金倉寺を後にすると、途中の
道隆寺までは工場沿いの道、
田んぼの畔道、樹木のトンネ
ルを抜ける森の小道風の細い
道など多彩な風景が走馬燈の
ように展開します。畔道では
四方に開ける視界を、森の小
道では緑の息吹を楽しみながら...。
歩みも軽やか!景色が田園風
景に落ちついたら丸亀城まで
もう一息です。住宅街を経て
現れる昔の風情あふれる佇ま
いが丸亀城近しの合図です。
丸亀城〜坂出市街地
丸亀城を右手に見ながら一時
南下。緑が水面に映える丸亀
橋や田園風景を過ぎたら青ノ
山公園ふもと沿いのハイキン
グコース。鳥のさえずりが愛
らしいBGMです。 青ノ山公
園の次に歩きを楽しむポイン
トとなるのは、寺町の風情が
やさしい宇多津の町。ゆっく
り歩いて寺町のたたずまいを
楽しみましょう。その宇多津
から登る聖通寺山登山道。町
の雑踏がかき消え、道のかた
わらには地蔵尊、灯篭がひっ
そりと佇みます。たどり着い
た頂上付近には展望台。瀬戸
大橋が眼前に白い雄姿を見せ
てくれます。


「ところてん」で有名な八十八の茶店。
 周囲を包む緑で流れてゆく風も涼しい。

第82番札所根香寺。
平安時代初期に智証太師によって
開基されたと伝えられています。
天正時代の牛鬼伝説を今に伝える
寺です。

正面に五色台の山並みを仰ぎなが
ら関ノ池の畔を行く。
風のない日の水面は深い藍をたた
えて。
坂出市街地〜五色台
登山道入口

瀬戸大橋時代を迎えて変貌
を遂げている坂出市街地を
過ぎれば、JR線沿いに生
活道の感のある細い道をの
んびり。列車と行き交じっ
たなら、鉄道の旅との対比
の妙を楽しむのも一興です。
やがてたどり着くのは、休
息に格好の「ところてん」で
有名な八十八。茶店の横に湧
き出ている清水がひときわ
冷たく心地よく感じるのも
ここまでの道のりがあれば
こそです。あとは温もりあ
ふれる田園や町並みの中を
行きつつ鋭気を養い、次の
行程・五色台登山道への思
いをはせて。
五 色 台
車も通る道を離れると、草む
しした石段がどこまでも続く
かに思われる五色台の登山道。
やがて両脇を規則正しく樹木
が固める石畳の道へ出れば白
峯御陵の聖域です。広く開け
た白峰寺周辺でひと息ついた
後、再び周囲に草木の生い茂
る根来寺への道へ。道中で目
につくのは善意の人々の小さ
な道案内板と1町(約109m)
毎の舟形石。香川県内にも豊
富に自然が残っていることを
痛感させられる道です。根来
寺に着いたら同じ道を途中の
十九丁まで折り返し。そこか
らひたすら国分寺を目指して
大自然の中を下ってゆきます。
五色台〜中間町
五色台を下りて次に目指す
国分寺。境内の樹木が繁り、
遠くから眺めるとまるで緑
の小山。壮大な寺域を外か
ら一巡するように背後から
境内に迫ります。国分寺を
後にして関ノ池の畔を過ぎ、
生活道を少し行くと、再び
文明の利器・車たちの行き
交う道へと入ります。この
車と隣り合わせてゆく道は、
一見、平坦に見えて歩みも
速くなりがち。ところが、
実はゆるやかで長い登り道!!
ウォーキングのペースをく
ずさないようにご注意。


都市では見かけることのできなくなっ
た昔ながらの風景が...。(お成り街道)

最初は左に川、橋を渡って右に川。
頬をなでる川風がやさしく、気分爽快!

登山道の中でも道幅の広い屋島。
さすがに山道に疲れた身に「ベンチ」
の心づかいがうれしい。
中間町〜一宮〜仏生山
典型的郊外風景の中を行く
と香東川。河川敷公園の緑
と水の風景が右側に広がり
ます。香東川を過ぎれば、
一宮寺と田村神社の近在で
古いたたずまいの家並みが
迎えてくれます。ここから
は時折、車の通る現代の町
並みと、昔ながらの町並み
が渾然一体となりながら仏
生山へ。とりわけ一直線に
伸びる仏生山の本町通りに
入ると格子戸や卯建、袖壁、
屋根には魔除の飾り・懸魚...。
風情あふれる佇まいが"お成
り街道"として高松藩主が駕
篭で往来した往時を語って
くれます。
仏生山〜元山町
住蓮寺池の堤の短い階段を
下りれば田園風景。ここか
らは、仏生山の歴史的町並
みの続きのように、土塀や
白壁が点在して歩く心を和
ませてくれます。まだ家並
みが途切れる都度に展開す
る田園風景は、360度に開
けて解放感もひときわです。
しかしこのルートのメイン
は何といっても春日川と新
川に添った道。川風を受け
ながら行くと突然に現れる
緑の小道。樹木のトンネル
に入った気分でウォーキン
グの疲れも忘れてしまいそう。
元山町〜屋島〜八栗(牟礼町)
川沿いの風景から幹線道路
を経て屋島山麓へ。整備の
行き届いた屋島の登山道は
快適。道幅が広く、同行者
とおしゃべりをしながら登
るには最適です。道の両端
を覆う樹木が途切れ、休息
のベンチが見えたら頂上ま
ではほんのひと息。ここか
らの眺望も秀逸です。頂上
で景色を堪能したら再び登
山道を折り返し。下山して
から は"山すそをあるくみち"
と"相引川沿いをゆくみち"
の2つのみちが あり気分次
第で ルート選びを!


志度出身の奇才・平賀源内もいつも
眺めていた志度の町並み。


八栗(牟礼町)〜志度寺
相引川から離れれば、もう
八栗の登山道の入口も同然。
ケーブル乗場まではだらだ
らとした登りが続くものの、
ケーブルを横目に見てから
の登山道は一気に自然の中!
たどり着く八栗寺は通年参
拝客の訪れる寺で線香の紫
煙が境内をゆるやかに流れ
ています。八栗寺からの下
りの道は志度へ向かって降
りる道。山を下りきると田
園風景を経て道筋は、昔な
がらの佇まいと現代的な佇
まいが同居する生活道。途
中、海辺の町へ入り込みな
がら、街中に端正に静まる
志度寺へ。

このコース上にあるお四国さん
第75番札所 善通寺 第76番札所 金倉寺 第77番札所 道隆寺 第78番札所 郷照寺
第79番札所 高照寺 第80番札所 国分寺 第81番札所 白峯寺 第82番札所 根香寺
第83番札所 一宮寺 第84番札所 屋島寺 第85番札所 八栗寺 第86番札所 志度寺




お問い合わせ先
国土交通省四国地方整備局 地域道路課
〒760-8554 高松市サンポート3番33号 高松サンポート合同庁舎
Tel: 087-811-8323