風景街道を進めるにあたっては、地域固有の自然や歴史、文化、風景といった地域の資源を活かして誇りに思えるような美しい空間づくりを地域主役、行政支援という精神で地域にお住まいになっている皆様が自分のこととして取り組みを進めること。地域の皆様とその地を訪れる人々が楽しく豊に交流ができる場を用意しおもてなしのこころを持って温かく迎えることができると良いと思っています。今日のシンポジウムを契機にそれぞれの地域の良さに自信と誇りをもって、おもてなしの心で温かく旅人を迎え入れられるように、そういう元気な地域づくりに向けて取り組んで頂きたいと思います。四国地方整備局として皆様と一緒にできるだけの支援をさせて頂きたいと思います。    
 

・日本風景街道とは、みんなでつくる美しい「まち」と「みち」

 移動しながら眺める風景で、地域の印象が決まる。良い風景街道であるためには、「みち」から眺める「まち」が、「森」が「田畑」が「川」が美しくなければならない。道路の中だけにとどまることなく、広く柔軟に運動の対象を捉えることが重要。

・訪れる人にとっての日本風景街道 楽しみ・思い出を求める舞台

 舞台を地域資源とすると、大道具は風景・歴史・文化、小道具は泊まる・食べるなどの仕掛けや道路のデザインである。脚本は楽しみ方(物語、達成感)、演出は地域と人の物語、演者は訪れる人ともてなす人、宣伝は情報であり、従来の道路行政の範囲を超えることになる。日本風景街道は、新しい「地域づくり」、新しい「みちのあり方」、新しい「道路行政」への挑戦だと思う。
 
<石田先生の基調講演>
 
  地域資源についていえば、四国には有り余る素材があります。素材が有りすぎて 立ち竦んでいる、何をしたらいいのか、必ずしも修練していないそういうふうな状況なんだろうと思います。
それをどうつくるかということを四国のみんなで考えていく、それが、風景街道から送られるメッセージであると思います。
 
  15年前に四国4県とJR四国で四国観光立県推進協議会を立ち上げました。当時は、先進的な取り組みで、東京の日経ホールにてシンポジウムを年に1回開催し、日本経済新聞(全国版)で、四国のすばらしい情報を全国に発信しています。四国は、観光の宝庫であり、ありすぎるから住む人も分からないと思います。日本風景街道の取り組みを通じて、自分たちの地域の良さを知ること、地域の連携を促進し地域のリーダーを育てることが大切だと思います。  
  平成16年に「むれ源平まちづくり協議会」が発足しました。同時に6つの委員会と事務局が設立しました。コンセプトは地域を見直し、その良さを再認識ということで「原風景」としており、日本風景街道の理念と合致すると考えています。むれ源平石あかりロードの開催期間中は、生活路である「みち」に、人が集い、 こどもの喜ぶ声があふれたりして沿道住民の方々も喜んでくれています。また、行政の方々も個人として参加して頂き、一緒に汗をかいてくれています。むれ源平石あかりロードは、地場の石材産業をはじめ、官・民・産ともに上手くいっていると思います。風景街道は、「おらのまちのみち」といった思いが大切と思います。  

  内海村(現愛南町)の段畑と遍路道を支える地域の人の取り組みに魅力を感じ、移住しました。遍路道は地域の資源です。お遍路さんにすばらしい風景を見てほしい思いから沿道の伐採作業等をしています。遍路道を歩く地域のイベントは合併後のシンボル事業ともなっています。日本風景街道は、目先の効果が現れにくい、辛抱のいる取り組みだと思います。住民主体でやっていかないといけませんが、行政職員も住民の一員として取り組んでほしいと願っています。  

  「ワッショイ」は、お祭りで御輿を担ぐときのかけ声、和を背負うことを意味する言葉です。いろんな人が味を出して自然に融合して楽しみながらさらに 高いところを目指すことが大切です。風景街道に参画されいる方はすてきな方が多い。風景街道の取り組みを通じて、“ 仲間を増やし”、“ 次世代につなげる” みんなで「わっしょい」で お願いします。  

「風景街道パートナーシップ」の支援や「日本風景街道にかかる登録」の承認機関等として平成19年8月31日に四国風景街道協議会を設立されました。 四国風景街道協議会長に大西淳氏(四国経済連合会)、副会長に梅原利之氏(四国観光立県推進協議会会長)が、満場一致で選任されました。

風景街道という取り組みを通じて、地域の方々の協力を得て、四国のビューポイントが増えることを期待します。また、地域間で適度な競争が起き、それぞれの地元で活躍している方々のご要望を踏まえ、地域の活性化の推進力になればと考えております。また、会長として協議会の協力を得て、精一杯やっていこうと思います。

協議会の質疑から
※○質問、●回答
  ○申請対象は、どのような組織であれば良いのか?
●自治会、企業、活動団体等の地域づくりをしている方々と道路管理者としております。
○登録に対して、範囲の制約はあるのか?
●制約はありません。以下の4つの要件を有していれば登録が可能です。

<登録要件>
  1.「風景街道パートナーシップ」を組織していること。
2.景観、自然等の地域資源を1つ以上有していること。
3.日本風景街道の理念に賛同しそれに合致し活動が恵贈的に実施されていること。
4.申請された風景街道に「中心となる道路」が存在していること。

平成19年 9月10日

10月10日
  応募開始
ホームページ開設
第1回締め切り
 

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