「第2回四万十川流域のみらいを考える会」で出された主な意見

[全般]
■ オランダのライン川では、高い堤防をつくるのをやめて洪水の行き場(遊水地)を設け、水辺を直線から曲線に戻していく工法も取り入れはじめている。
■ 江戸時代の工法である水害防備林(河畔林)を設け、溢れさせながら洪水を防ぐ工法からも学ぶところがあると思う。
■ 上流、中流域に洪水の滞留時間を増やせるような工法があれば、下流への一極集中型の洪水が少しでも軽減されると思う。
■ 砂防ダム建設について、砂が流れるから砂防ダムをつくるのではなく、川・山の自然の力を利用し根本から直すといった観点から工法を考えられないか。
■ 地球温暖化の影響で、100年に1度の水害想定が、局地的豪雨により起こりやすくなている。昔よりも災害に弱い気候になっている。
■ 治水には森の再生が必要。
■ 治水工事は、自然を取り入れた工法で自然を活かしていくことが必要。
■ 四万十川を守るためには、支流の治水対策を進めるべきである。
■ 自然の力を人間がダムで抑え込むのは無理である。
■ 人間と川とが共生するという考えを持つべき。
■ 人間は洪水が来る平野に住み始めたのだから、堤防で守られるというのではなく、ある程度洪水を許容する覚悟が必要。
■ 流量を計算する合理式(Q=1/360・C・I・A)のうち、流出係数だけが人間が造り出せる(山林と宅地では3割くらい数値の差がある)が、都市計画等の分野と総合的に取り組む視野が必要。
■ 治水の根本は治山から。源流域だけでなく中下流域も気を配ってもらいたい。
■ 四万十川流域の森林の人工林:天然林=0.5:0.5程度と、昭和40年代と比べ変わってきている。
■ 河状係数が10年で570から360になっており、流況は落ち着いている。
[地区別]
■ 後川右岸堤防は昭和10年の洪水後に復旧された砂の山であり、当時は遊水池だった左岸が山土で補強された堤防となっており危険度が増している。
■ 四万十川からの逆流と後川から流入する水がぶつかる合流部の堤防は、川の歴史を探ってみるなかで、ますます危険度が上がっている。
■ 四万十川改修、中筋川の付替及び国道の嵩上げが行われた結果、交通の寸断や作物被害等が軽減された。
■ 昭和10年の洪水時には、入田堤防崩壊により海抜10mの我が家は2m程度浸水した(床上1m)のは内水浸水に本川流入が合流したため。
■ 昭和10年の大洪水で人が流されるのをまのあたりにした。
■ 昭和22年に用地を無償提供し、堤防工事を実施してもらった。
■ 人命に関わる災害は耐えられないため、今後も治水関連予算を確保すべき。
■ 下田の河口砂州を毎年洪水時に掘削しているが、改修計画はどのようになっているか伺いたい。
  (事務局)
  ・事前に河口砂州を部分掘削し、下流域で浸水被害の恐れが出る場合は掘削している。
  ・砂州を撤去すると塩水が入りアオノリ等の漁業面の問題もあり、幅広い調査が必要である。
■ 中村市内で中筋川は治水安全度が低く、中筋川ダムに加え横瀬川ダムも必要。
■ 四万十川バックにより浸水するため、竹島川と四万十川は分離する必要がある。
■ 無堤地区(田野川、八束等)に堤防が必要。
■ 後川の中村・安並・入田等の堤防補強も必要。
■ 治水安全度が上がり宅地化が進んだため、内水問題が生じている。緊急度が高い箇所から対策が必要。
■ 川の中心に砂州が出来て中央部に水が流れず、洪水時には河岸沿いの流れになっているのは問題。
■ 中筋川の洪水対策は、堤防の拡幅や嵩上げだけでは守れないため、横瀬川ダムによる対策が必要である。
■ 昭和58年の中筋川ダム建設により圃場整備、付替道路の建設で便利になったが、客が村外に流れて地元の商店がさびれた。
■ 護岸整備(ブロック積み)により、子供の遊び場である淵が無くなった。子供が遊べる護岸工事を実施して欲しい。
■ 横瀬川ダム建設による環境等の影響を詳しく調べる必要がある。
(巨費を投じてダムを造る時代ではない)
■ 日吉村での大水害や多摩川の堤防決壊など、治水対策の大切さを感じられる。
■ 上流域では河川改修も進み、近年では洪水の怖さを感じなくなった。
■ 広見町周辺では、昔から浸水しない高さまで石垣を築いており、それより上は水田が遊水地となるため水位は上がらない。
■ 松野町は水害も多いが治水対策は遅れているため、自然環境を守りながら河川改修を進めていく必要がある。
■ 上流の治水対策は災害対策が主であり、コンクリート製品の使用が多いので改めるべきである。
■ 治水を考えると山の間伐は必要だが、個人だけでは難しい。
■ 山の整備も公共工事で実施するべきである。
[利水]
■ 近年使用水量が増加しているため簡易水道統合化により水源確保したいが、四万十川流域では新たな水利権許可の取れる可能性がなく困っている。

[全般]
■ 四万十川のすばらしい環境を、現状を維持し将来に継承したい。
■ 川を守れば、アユ等の資源は無限に存在すると信じている。
■ 人間中心でなく、川の生物を中心に考える必要がある。
■ 人間が自然破壊の根元であり、自分が出来る範囲内で今日、何をやるかが大切。
■ 源流と下流域の小学生の体験を目的とした交流も行っていきたい。
[森林保全]
■ 近年、川の流量が減少しているのは山の保水力が減退しているためと思われる。
■ 森林保全が必要。
■ 森林管理は必要だが、そのために造る林道工事の工法を検討する余地はある。
■ 上流域では山の再生を考えている。砂防ダムは必要と思うが、砂利を供給する工法を考える。
■ 新庄川も水が無くなることがある。森の再生(間伐)が必要である。
■ 林道が出来ても放置されたままとなっている。林道も保全し、森林に活力を与える施策も必要。
■ 保水力のある森林整備(間伐、自然林)を進める。
■ 森林は酸素補給、土砂崩壊、保健休養、大気・水質浄化、水資源涵養機能や野生生物保護等の多くの機能があり、大切である。
■ 森林保全は重要であるが、従事者が高齢化しているのは問題。
■ 森林保水力は、洪水時・渇水時の両面で考える必要があり、保水力については学術的に解析して広く情報を出していって欲しい。
■ 森林の保水効果、伏流水の動きについて研究していないか。
■ (他委員から説明)
■ ・裸地は最大流量は大きく短時間に流失するが、広葉樹は何日間も続く。
■ ・針葉樹でも手入れを施せば涵養効果がある等の研究結果は出ている。
■ 人工林(スギ、ヒノキ)と自然林では人工林(針葉樹)の方が蒸散力が大きい。
■ 樹種(4種)毎の水消費量を一升瓶に枝を挿して実験した結果、シイ(100%)に対し、カシ(80%)>、スギ(60%)、ヒノキ(40%)と広葉樹に比べ針葉樹が少なかった。
■ 高知大学の協力を得て、複層林の水量調査を行っている。
■ 森林整備のため10万円/haを交付する制度を整備。
[河床低下]
■ 川の陸域化、河床低下は問題。(川づくりは森づくりから)
■ 西土佐村では戦後高度成長期の砂利採取が原因で水面が1.5m低下している。
■ 川が痩せてきた現在、砂防ダムからの土砂供給が必要である。
■ 具同地点の河床低下により塩水化が問題になる。(上水取水口あり)
■ (事務局)
■ ・橋梁ピア付近の局所的な深掘れであり、上下流はそれほど掘れていない。次回縦断図により説明したい。
■ ・水位低下の原因は、砂利減少で岩が露頭し流速が速くなったためではないか。砂防ダムが問題となっているため、既設砂防ダムを点検し、砂利が供給できるように改良して欲しい。
[水質]
■ 川を汚すのは生活雑排水であり、合併浄化槽を推進していきたい。
■ 農業排水や合併浄化槽を高度処理化する取り組みもしていきたい。
■ 広見川は昔は水が飲めるほどきれいであった。
■ 今も広見川ではカジカガエルが鳴き、ホタルも見られる。
■ 広見川が四万十川を汚す元凶といわれるのを解消するため、愛媛県側でも考えていきたい。
■ 四万十川は随分汚れてきているが、梼原川流域ではホタルが増えている。
[多自然型川づくり]
■ 洪水防御には堤防を整備する必要があるが、多自然型川づくりを一層推進し、自然景観が帰ってくる環境を提供しておくことが川づくりの基本。
■ 近年はコンクリート護岸を改良し、昔より自然景観が良くなった。
■ カウベル会では、河川改修で近自然工法を取り入れるよう要望している。
■ 近自然工法によりアユが採れる箇所も出来た。
■ 砂防ダム及びコンクリート水路は、自然環境に配慮できていないため、改善すべきである。
■ 河川の濁りについては、道路工事、造成工事が問題となっており、工事後の法面等の保護が問題である。
■ 護岸工事、林道整備は生態系に配慮したものとする。(林道を整備しても間伐ができていないのは問題)
■ 工事後の工事用道路を放置している場合があるので元に戻すよう心がけるべき。
■ 下流域での干潟、湿地等は環境浄化や遊水機能もあり大事。宅地化など埋め立を避け、できるだけ遊水地帯を残すべき。
■ 河川敷の有効利用のためサッカー場整備しているが、河川の浄化作用を低減している。
■ 工事で魚道を設置しているが、機能してないものがある。設置後の追跡調査を実施して欲しい。
[ゴミ問題]
■ ゴミの減量化、米のとぎ汁を直接川に流さない運動を実施している。
■ 梼原町は毎月第二土曜日を環境整備デーと定め、河川道路清掃を実施している。
■ ゴミ問題(不法投棄)に対して行政も積極的に取り組んでもらいたい。
■ 中村市では、各種団体が年数回1,000人規模の人員で河川清掃を実施している。
■ また各小中学校単位(開かれた学校づくり推進委員会)では地域の人たちと児童が一緒になって河川敷のゴミ拾い作業も行っている。
■ 堤防の犬の糞処理を区長会を中心にして4年前から定期的に行っている。
■ 四万十川流域住民ネットワークでは、小学生に「3缶王」と題して缶を拾う運動をしている。(ゴミを出さない人づくりが目的)

■ 自然エネルギーの小規模水力発電を行うための許可は国から地方に移すべき。
■ 未来を考えるためには過去の歴史を考える必要がある。
■ 全流域を皆さんの目で見てもらい、子孫にどのように残していくかを真剣に論議していきたい。
■ 四万十川は遊びの川でなく、生活するうえで、なくてはならない川である。
■ 水辺88箇所の新聞記事を見たが、四万十川にも活用して欲しい。
■ 四万十川条例も、住民サイドまで広めていくべきである。
■ 日本はアジアの先進国なので、アジアで模範となることを考えて欲しい。
■ 環境・地域活力に配慮して種々の対策を実施する。
■ 流域住民の声を自治体が吸い上げ、地域レベルでも考える会を開催しては。

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