*******************************************************
四国河川ニュース
《8/5(土)〜8/18(金)》709号
********************************************************
【2017.8.21発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.338
○効果の見える治水事業 徳島県 「中野(なかの)地すべり対策事業」 徳島県西部総合県民局美馬庁舎 副部長 小沢 隆弘
○将来にわたって住み続けたいまち・つるぎ つるぎ町長 兼西 茂
○今週のニュース
○「美しい山河」図画展の表彰式および早明浦ダム見学を実施 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)
○吉野川のみずべ情報を「川活」で発信 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所、池田総合管理所)
○「流域関係機関で水質事故の対策技術訓練」を実施(重信川水系 松山河川国道事務所)
四国・水こぼれ話談話室Vol.338
1.効果の見える治水事業 徳島県 「中野(なかの)地すべり対策事業」 徳島県西部総合県民局美馬庁舎 副部長 小沢 隆弘
○概要
当箇所は、徳島県美馬郡つるぎ町一宇に位置する「中野地すべり防止区域」で、昭和35年に指定し、平成18年からは,道路側溝のズレや道路擁壁(目地部)の開きなどが顕著に見受けられること、高齢化が進んだ地域であり災害発生時には迅速な避難活動ができないことなどを憂慮し、地すべり対策工を実施してまいりました。区域内には人家28戸や緊急輸送路に指定されている国道438号、さらに地域防災計画に記載のある避難所の「定光寺」があるため、早急な対策を求められておりました。
本事業では、地下水を排除する横ボーリング等の対策工を実施し、地すべり変動が沈静化したことから平成28年度をもって概成いたしました。近年は、ゲリラ豪雨などにより全国各地で甚大な土砂災害が頻発しており、社会的にも土砂災害への関心が一層高まっていることから、今後とも、住民の生命・財産を守り安全で住みやすい県土づくりのため、土砂災害対策にしっかりと取り組んでまいります。
○事業内容
・事業期間 平成21年度〜平成28年度
・整備内容 ボーリング排水工N=74本(ΣL=3,570m)
2.将来にわたって住み続けたいまち・つるぎ つるぎ町長 兼西 茂
○つるぎ町は、徳島県の西部地域、東経134度4分、北緯34度2分に位置し、美馬市・三好市・東みよし町に接しています。徳島県の県庁所在地である徳島市と香川県高松市の両市から自動車で1時間30分、約50kmの距離にあります。
○町の面積は、194.8km2ありますが、山林が83%を占め南北に流れる貞光川と半田川、北部を西から東に流れる吉野川よって形成された狭小な平野部に人口の6割が集中しています。この平野部から標高1,955mの剣山まで一気に駆け上がる急峻な地形の為、瀬戸内気候(温暖乾燥)と呼ばれる温暖な気候から、山岳気候(冷涼湿潤)の東北地方や北海道南部と同じような気候が存在し、多様で豊かな植生を持つ自然豊かな土地となっています。
○観光の振興については、巨樹・巨木をはじめとした豊かな自然や山間地域独特の農山村文化があります。住民には見慣れた当たり前のものでも、訪れる人から見れば魅力的な資源となっていることから、近年は外国人観光客からも注目されています。今後は、地元でしか経験できないこだわりや本物を掘り起こすなど、さらに磨き上げることが必要となっています。
○一方で、これまで台風による災害も多く、過去には昭和50年8月に襲来した台風6号は、つるぎ町(旧一宇村)に大雨を降らせ地域随所に未曾有の大災害を与え住民を恐怖におとしいれました。さらに復旧途上の翌年9月には、17号台風の連続的被害を受け、村は大打撃を受け生々しい被害状況に当時の村民は、茫然となり、その対策に苦慮しましたが、徳島県、県警、自衛隊の救援により、ようやく復旧の槌音が全村に広がり、希望をもって復興がかないました。今後もこの教訓をいかし、そしてまた、国や県においては、災害復旧、関連事業についてもご協力を頂き災害に強い町づくりに関係各位の更なるご尽力をお願い申し上げます。
今週のニュース
1.「美しい山河」図画展の表彰式および早明浦ダム見学を実施(吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)
○国土交通省では、毎年7月21日から31日までの10日間を「森と湖に親しむ旬間」として定めており、ダムや森林に関心をもってもらうために様々なイベントを行っています。
○当事務所では、地元の小学生を対象として、よりよい吉野川をテーマとした図画の募集を行いました。その結果、42作品が優秀作品に選ばれ、7月24日に表彰式を行いました。
○表彰式のあとは早明浦ダムの見学も行われました。ダムカードをもらったり、普段入ることのないダムの堤体内に入ったり、みなさんに大変喜んでもらえました。このようなイベントをきっかけにダムや川に少しでも興味を持ってもらえるとうれしい限りです。
○今後もこのようなイベントを行っていくので、ぜひご参加ください。
2.吉野川のみずべ情報を「川活」で発信(吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所、池田総合管理所)
○吉野川みずべ情報「川活」(KAWAKATSU)の第1号を発信しました。
○吉野川は、日常生活や産業のための水供給、水力発電等の面で、四国4県を支える大きな力となっています。
○「川活」では、レジャー、産業、文化、歴史、また川で活躍する方たちを紹介し、水源地域を含む吉野川流域の活性化の一助になるよう情報発信していきます。
○まず第1号では、近年吉野川の上流域で盛んに行われているウォータースポーツについて特集しました。今秋に開催される「国体のカヌー競技」や「ラフティング世界選手権2017」に出場する選手のインタビューなども掲載していますので是非ご覧下さい。
○皆様から、ダムや川に関連する活発なご意見をお寄せいただければ幸いです。
○「川活」は、以下の吉野川ダム統合管理事務所ホームページからご覧いただけます。
http://www.skr.mlit.go.jp/yoshino/
○「川活」のページは以下からご覧いただけます。
http://www.skr.mlit.go.jp/yoshino/kouhoushi/kawa_katsu.html
3.「流域関係機関で水質事故の対策技術訓練」を実施 (重信川水系 松山河川国道事務所)
○重信川水系水質汚濁防止連絡協議会(略式:水濁協)では、平成29年8月4日(金)に「水質事故対策における情報伝達訓練・対策技術訓練」を開催し、流域の市・町並びに国、県の職員や工事業者等、計65名が参加しました。
○この訓練は水濁協(国・県・4市町)が持ち回りで担当しております。
○今回は砥部町職員により、砥部川(重信川支川)において、交通事故により車両から油の流出が発生したことを想定し、各関係機関への情報伝達や、オイルフェンス・吸着マット設置による油回収を訓練しました。油回収訓練の現地作業では猛暑にも関わらず、砥部町職員の迅速な対応がなされていました。
○その他、専門家による油処理材等の使用方法講習会を行い、河川で油処理剤(中和剤)を使用した場合の危険性や、オイルフェンス等の設置、使用に関する注意点等に関して説明を受け、今後の油流出への対応に大変参考となりました。
○水質事故における被害をできる限り抑制するためには、各関係機関との速やかな情報伝達、油等に対する速やかな処理が必要です。当水濁協は日頃から訓練や情報共有を心がけ、水質事故から重信川水系を守っていきたいと考えております。
「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。
■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 水災害予報センター 水災害対策専門官 片井 良英
〒760-8554 高松市サンポート3番33号
TEL
087-851-8061(代)マイクロ88-3852(片井)mailto:skr-rivers-news@mlit.go.jp
FAX 087-811-8417(河川計画課)
四国地方整備局 ホームページURL(河川)
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html
四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html
**********************************************************
「四国の川を考える会」ホームページURL
※四国の一級河川の紹介や川にまつわる話題を紹介しています。
http://www.shikoku-river.net/
***********************************************************