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四国河川ニュース

6/18(土)〜 7/1(金)》684

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2016.7.4発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.318

○効果の見える治水事業 高知県 和食(わじき)ダム建設事業   高知県安芸土木事務所 和食ダム建設事務所長 汲田 信幸

 

○今週のニュース

○「中学生の職場体験学習」を実施 (吉野川水系 徳島河川国道事務所) 

○「水防工法技術講習会」を実施 (吉野川水系 徳島河川国道事務所) 

○「嶺南 あじさい観賞会(柳瀬ダム)」を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.318

 

1.効果の見える治水事業 高知県 和食(わじき)ダム建設事業    高知県安芸土木事務所 和食ダム建設事務所長 汲田 信幸

 

○ダム本体工事の進捗状況

○現在、二級河川和食川に建設中の和食ダムが所在する芸西村では、平成元年8月の集中豪雨により、和食川沿いに広がる農地や住宅地で約245haに及ぶ浸水被害を受けています。一方、平成81月の渇水により、村内全戸で夜間断水を余儀なくされるなど、治水、利水の両面でこれまで多大な被害を受けてきました。

○ダムが完成すれば、洪水調節により下流域の浸水被害を軽減し、流域住民の安全安心を確保するとともに、ダムによる安定的な水の供給を可能とすることで、村の基幹産業であるハウス園芸の生産性向上につながり、地域産業の発展に寄与することができると考えています。

○平成2510月の本体着工以来、基礎掘削工、仮設備工の工事を終え、平成277月末からは堤体打設を開始しており、平成285月末現在、約2.7万m3(進捗率は43%)が打設済みで、平成30年度の事業完成を目指し鋭意施工中となっています。

○地域協働によるダムづくりの取り組み

○和食ダム周辺部には、熊ノ倉城跡等の史跡スポットが数多く存在することから、地元芸西村では、これらスポットにアクセスすることができる遊歩道「よかッパロード」計画をダムの上下流で進めています。計画づくりには、和食ダム関係者や芸西村をはじめ、歴史・食・自然・商工の4分野で活躍されている地域住民の方々も参画し、和食ダム周辺でのイベントや観光施設との連携などを見据えた計画となるよう、多様な意見を取り入れながら計画策定を進めています。平成283月には、ダムを含む和食川上流域の整備計画の方針が策定されており、和食ダム建設に当たっては、この方針に従い当ダムが地域活性化につながるインフラ施設となるよう、今後も官民協働による取り組みを進めていく所存です。

 

2.小さくても元気で輝くむら   芸西村長 竹内 強 

 

○芸西村は昭和29年7月に、和食村・西分村・馬ノ上村が合併して誕生しました。

○高知市から東方へ約30qに位置し、人口は3,900人ほどの小さな村ですが、「小さくても元気で輝くむら」を目指して、活力ある村づくり、幸せを感じる村づくりに取り組んでいます。

○年間を通して温暖な気候に恵まれているため、ビニールハウスによる施設園芸が盛んであり、ナス、ピーマン、花卉など豊富な特産品を持つ高知県内屈指の園芸農村です。

○また、近年取り組みを進めている子育て支援策の充実と、高規格幹線道路「高知東部自動車道」の延伸による、市街地までの移動時間短縮の効果により転入者が増加しており、昨年までの5年間の人口動態は転入者が転出者を上回る、県下でも数少ない人口社会増の村となっています。

○昭和20年代までの芸西村は、大波による河口部の閉塞や堤防の決壊などにより大きな被害が続いていましたが、その後の導流堤建設や河川改修により治水対策の強化が図られてきました。そして現在では、抜本的な治水対策の切り札として(県営)和食ダムが建設されています。

○和食ダムの完成は平成30年度の予定となっていますが、その完成を見据え、ダムという地域資源を活用した村の活性化について検討を進めています。

○和食ダムは国道から4qほどの位置にあり、利便性もよいため、交流人口の拡大を図る観光資源として大きな可能性を秘めています。

○ダム湖周辺を巡るウォーキングコースの整備やイベントの開催、ダムに関連した特産品の開発等、数々のアイデアが浮かんできます。

○また、近年はダム見学を目的に各地を訪ねるなど、ダムに強い関心を持つ人も増えているようです。

○今後、先進地の取り組みや住民の意見も参考にして、和食ダムを活かした新しい村づくりを進め、芸西村が更に魅力ある「小さくても元気で輝くむら」となることを願っております。

 

                         

今週のニュース

 

1.「中学生の職場体験学習」を実施 (吉野川水系 徳島河川国道事務所) 

 

○平成28年6月7日(火)〜6月8日(水)、徳島市徳島中学校の3年生2名が徳島河川国道事務所や当事務所が実施している工事現場に訪れ、職場体験学習を実施しました。

○事務所長より職場体験者の任命書を交付した後、早速、河川や道路の工事現場で職場体験学習を行いました。事務所の若手職員から事業内容の説明を受けた後、堤防耐震工事現場及び堤防維持工事現場の見学・監督業務の体験、河川管理施設見学を行いました。

○2日目はトンネル工事現場の見学・監督業務の体験、道路パトロール体験を行いました。

○学習を通じて生徒さんからは、「特に施工中のトンネルの現場は普段見ることができないので良い経験になった。大きな機械を見ることができてよかった」と感想を述べていただきました。

○今後も機会があれば、このような職場体験学習を通じて当事務所の事業について広く知っていただき、ご理解をいただけるよう流域住民の皆さまと交流を深めていきたいと思っています。

 

 

2.「水防工法技術講習会」を実施 (吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○平成28年6月19日(日)に「水防工法技術講習会」が吉野川市鴨島町知恵島で吉野川市消防団の110名を対象に開催されました。

○当事務所では、豪雨災害に備えるため、水防技術の向上及び伝承を図るとともに、水防の技術的なリーダー育成を目的として、毎年出水期当初に水防工法技術講習会を行っています。

○講習では、「土のう作り」、「ロープワーク」、「改良積土のう工」、「月の輪工」について実施し、参加者の皆様は各工法に真剣に取組んでいました。

○小雨が降る天候の中、皆さん大変熱心に受講していただき、今後起こるかもしれない災害被害から地域の尊い人命や財産を守りたいという気持ちが伝わってきました。

○今後も「水防工法技術講習会」が核となり、市民の皆さんの水防に対する意識向上に寄与できればと思います。

 

 

3.「嶺南 あじさい観賞会(柳瀬ダム)」を開催 (吉野川水系 吉野川ダム統合管理事務所)

 

○6月26日()に、四国中央市富郷町にある下長瀬アジサイ公園(柳瀬ダム金砂湖)において、第19回嶺南あじさい観賞会(主催:嶺南あじさい会)が開催されました。

○開催前日までは、梅雨による雨が降り続いていましたが、当日は天候に恵まれたこともあり、汗ばむような日差しの中、観賞会には約3,000人の方々が来場され、大変な盛況となりました。

○このイベントは、銅山川流域のダム水源地域と分水先の川之江地区、三島地区等の交流及び嶺南地域活性化の一助として、毎年実施されています。

○下長瀬公園周辺は、「あじさいロード」として国道319号線の法皇トンネルから別子山方面へ沿線15kmにわたって約3万株が植えられており、会員の方が手入れをおこなってきたあじさいが、現在見頃を迎えています。

○来年も、6月の最後の日曜日に開催を予定していますので、是非ご来場頂ければと思います。

 

 

 

 

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