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四国河川ニュース

《四国河川ニュース 7/11(土)〜 7/24(金)》661

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2015.7.27発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.296

○「安全・安心のまちづくり」 香川県 高松市長 大 西 秀 人

○「効果の見える治水事業」 香川県 香東川総合開発事業(椛川ダム) 土木部河川砂防課長 氣 多 拓 夫

 

○今週のニュース

○「土器川 河川・渓流環境アドバイザー会議」を開催 (土器川水系 香川河川国道事務所)

○「平成27年度 クリーン肱川絵画コンクール優秀作品授賞式」を開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

○「クリーン大作戦及び水生生物調査」を実施 (肱川水系 野村ダム管理所)

○「一般利用施設の安全利用点検」を実施 (肱川水系 野村ダム管理所)

○「仁淀川親子ふれあいバスツアー」「大渡ダム見学会」を開催 (仁淀川水系 大渡ダム管理所)

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.296

 

1.「安全・安心のまちづくり」 香川県 高松市長 大 西 秀 人

 

○高松市は、多島美を誇る波静かな瀬戸内海に面し、これまで人々の暮らしや経済・文化など様々な面において、瀬戸内海との深いかかわりの中で、県都として、発展を続けてきました。

○平成17年、18年の合併により、現在市域の面積は、375.23km2となり、北は瀬戸内海から南は徳島県境に至る、海・山・川など自然を有する広範な市域の中に、にぎわいのある都心やのどかな田園など、都市機能・水・緑が程よく調和し、豊かな生活空間を有する人口約42万人の中核市です。

○市中心部には、堀に瀬戸内海の海水を引きこんだ、日本三大水城の一つである史跡高松城跡の玉藻公園、市街地東部には、源平合戦の古戦場で有名な屋島が位置しているほか、海上4kmには、女木(めぎ)島(鬼が島)、男()()島・大島が浮かび、市南部には塩江温泉郷などがあります。

○塩江町は、徳島県との県境で本市の最南部に位置しており、香東川水系の椛川ダムや内場ダムなどに代表される水源地域であり、香東川は、古くから水利用が行われ、かんがい用水、水道用水の水源等に利用され、下流部には広大な耕地を有し、県内の穀倉地帯となっています。

○また、この流域は、昭和13年9月の台風による未曾有の大洪水をはじめとした、台風期の豪雨による災害が多く発生しており、度重なる洪水被害に対する治水安全度向上策として、昭和28年には内場ダムが竣工し、また、昭和46年度からは河道の整備など、治水事業を進めてきました。

○しかしながら、近年の気象状況の変化等により、その後も幾度も災害が発生しているとともに、本水系の周辺において市街化が著しく進んだことから、浸水被害は増加傾向にあり、地元住民は抜本的な治水対策を強く望んでいる状況にあります。

○そこで、現在、県が事業主体となり建設中の椛川ダムは、多目的ダムとして香東川水系の治水対策と水道用水や渇水時等の水源確保として期待されている事業であり、本市といたしましても平成32年にダム完成が図られますよう、今後も国や県の御支援を賜わりながら、鋭意事業の促進に努めてまいりたいと存じます。

 

 

2.「効果の見える治水事業」 香川県 香東川総合開発事業(椛川ダム) 土木部河川砂防課長 氣 多 拓 夫

 

○香東川(こうとうがわ)は、その源を香川県木田郡三木町の高仙山(標高627.1m)に発し、途中、椛川(かばがわ)、内場川(ないばがわ)、西谷川(にしたにがわ)を合流し、高松市市街地西部で瀬戸内海に注ぐ流路延長33.0km、流域面積113.2km2の香川県を代表する2級河川です。

○香東川流域では、従来から出水のたびに浸水被害が発生しており、特に、平成2年の台風19号や平成16年の台風23号などによる洪水で多くの浸水被害が発生しました。当流域は市街化が進んでおり、一度洪水が発生すると被害は甚大となるため、抜本的な治水対策が望まれています。また、平成6年の大渇水に代表されるように、たびたび深刻な渇水に見舞われており、市民生活や経済活動に多大な影響が生じているため、新しい水資源の確保が強く求められています。

○こうした台風や集中豪雨などによる水害や、近年の頻発する渇水に備えるため、香東川水系椛川において、洪水を防御する治水機能と、流水の正常な機能の維持、水道用水の供給及び異常渇水時等の緊急水補給を目的とする利水機能を併せ持つダムの整備を実施するものであります。椛川ダムは、重力式コンクリートダムとして高さ88.5m、総貯水容量10,560,000m3、有効貯水容量10,290,000m3で、完成すれば高さ、容量とも県内最大のダムとなります。

○平成8年度の建設事業採択から、これまでに、付替道路工事進捗率(道路延長ベースでの着手済率)は平成26年度末で約74%となりました。平成261015日にダム本体工事の契約を行い、平成27年度は、ダム本体工事及び付替道路工事を進めています。

○椛川ダムは、治水、利水の両面から極めて重要な事業であり、地元高松市や地元関係者からも早期完成が強く望まれています。今後、ダム本体工事に着手することになりますが、安全対策や周辺環境に十分配慮しながら、事業の早期完成に向けて取り組んでまいります。              

            

今週のニュース

    

1.「土器川 河川・渓流環境アドバイザー会議」を開催 (土器川水系 香川河川国道事務所)

 

○7月3日()に、丸亀市水防センターにおいて「平成27年度土器川河川・渓流環境アドバイザー会議」を開催しました。

○河川・渓流環境アドバイザー制度は、適切な河川・渓流環境の保全、創出を図ることを目的に平成9年度からスタートしているもので、土器川においては香川県内の学識経験者10名に委嘱しています。

○当日は、アドバイザーの10名全員出席のもと、前年度に実施した「河川水辺の国勢調査(魚類)」の結果報告と本年度に実施している「河川水辺の国勢調査(底生動物)」の調査計画、また、本年度実施予定の工事箇所の概要等を事務局から説明するとともに、マイクロバスにて予定箇所を視察し、それぞれに対する貴重な意見やアドバイスを頂きました。

○今後は、本会議で頂いた助言等を参考に、環境等に配慮した河川事業に努めていきます。

 

2.「平成27年度 クリーン肱川絵画コンクール優秀作品授賞式」を開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)

 

○平成27年7月10日()に、アクトピア大洲フジ2Fの特設会場にて、「クリーン肱川絵画コンクール優秀作品授賞式」を開催しました。

○このコンクールは7月の河川愛護月間に伴う行事として、毎年実施しており、今回で28回目になります。

○大洲市の小学校14校の4年生と5年生にご協力をいただき、4年生が「川の思い出」、5年生が「未来の川」で募集したところ、673点もの応募があり、厳正なる審査の結果、入賞50点が決まりました。

○授賞式には入賞のうち、クリーン肱川大賞2点、金賞8点に選ばれた10名の小学生と保護者の方をお呼びしました。

○授賞式終了後はみんなで記念撮影をしたり、自分の絵の前で笑顔で記念撮影をするなど夏の始まりに楽しいひとときを過ごすことができたと思います。

○今後も様々な機会を通じて河川愛護の普及に努めていきたいと思います。

 

3.「クリーン大作戦及び水生生物調査」を実施 (肱川水系 野村ダム管理所)

              

714日(火)に西予市宇和町の明間小学校と「クリーン大作戦」及び「水生生物調査」を実施しました。

○クリーン大作戦は、明間小学校の生徒主催による清掃活動で、環境を守るために自分にできることは何かを考え、進んで取り組もうとする積極的な態度を身につけるとともに、清掃活動を通して明間を流れる宇和川との関わり、川や環境を大切にしようとする気持ちを持つため、毎年この時期に実施しています。

○実施にあたっては、3班に分かれて、上流側・下流側の2手で、宇和川の河原に堆積しているゴミを拾いました。今年は、例年に比べてゴミが少ないながらも、プラスチックゴミや空き缶など、1時間程度で2t車に1台分を回収しました。

○また、今年はクリーン大作戦終了後に5年生と6年生の生徒たちと水生生物調査を実施し、清掃活動を実施したすぐ近くの川にすむ生き物を観察し、その生物指標から川のきれいさを調べてもらいました。

○当日は、蒸し暑い日でしたが、小学生と力を合わせて作業を滞りなく進めることができました。

○野村ダム管理所では、今後も引き続き、地域の皆様方にご協力をいただきながら、地域と連携したダム管理に努めて行く所存です。

 

.「一般利用施設の安全利用点検」を実施 (肱川水系 野村ダム管理所)

 

○野村ダム管理所では、西予市野村町の三大イベントの一つである「2015野村納涼花火大会(平成27814日開催予定)」に先立ち、平成27715日(水)に会場となる朝霧湖畔のダム管理施設について、イベントの主催者である西予市観光協会や西予市商工会、警察、消防のみなさまと野村ダム管理所の職員で合同巡視を行いました。

○合同巡視では、野村ダムの堤体天端、野村ダム公園(左右岸)及び野村ダム右岸親水公園の管理施設の安全点検を実施し、歩車道部における通行上の支障や公園施設の劣化・破損等の状況や危険箇所の表示や利用上の注意事項の掲示などについて、問題がないか確認しました。

○野村ダム管理所では、今後とも引き続き、ダムを利用した地元イベント開催に際して、イベントの主催者や関係者と連携し、管理施設の合同巡視を行い、ダム管理施設の安全対策に取り組んで行きたいと考えています。

 

5.「仁淀川親子ふれあいバスツアー」「大渡ダム見学会」を開催 (仁淀川水系 大渡ダム管理所)

 

○仁淀川親子ふれあいバスツアーは、流域住民の皆さんに河川環境保全の必要性、自然保護の大切さをアピールし、仁淀川に関心を深める機会づくりを目的として、仁淀川流域交流会議、仁淀川漁業協同組合の主催で7月19日(日)に開催されました。

○大渡ダム管理所では、「森と湖に親しむ旬間(7月21日〜31日)」の行事の一環として、ダム見学会を開催し、約130名の親子に見学頂きました。

○ダム見学会では、ダム操作室にて放流時の操作方法、気象情報等の収集方法、ダム下流の河川利用者の確認方法等、ダム堤体内に入りゲート設備等を見学して頂いたきました。

○また、仁淀川ミニマップを配布し、河川利用上の注意点、水難事故防止の啓発を行いました。

○参加者からは、放流水の勢いやゲート設備の大きさ、急勾配の階段など、普段の生活にはない構造やスケール感に驚いていました。児童からも「楽しかった。」、「夏休みの自由研究にする。」と言った感想をいただき好評でした。

○大渡ダムでは、随時見学希望を受け付けています。興味のある方はぜひ大渡ダムにお越しください!

 

 

 

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          760-8554 高松市サンポート3番33号

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