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四国河川ニュース

5/16(土)〜 5/29(金)》657

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2015.6.1発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.292

○「安全で安心なまちづくり」 坂出市長 綾 宏

○「効果の見える治水事業」 香川県 綾川(府中町)の治水事業 『綾川広域河川改修事業』 中讃土木事務所長 片山 秀樹

 

○今週のニュース

○「災害が起こりやすくなる梅雨時期を前に災害対策用機械の取り扱い訓練」を実施 (四国技術事務所)

○「那賀川河川愛護モニター委嘱式」を開催 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

○「河川協力団体指定証伝達式」を開催 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

○「排水ポンプ車合同訓練」を開催 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.292

 

1.「安全で安心なまちづくり」 坂出市長 綾 宏

 

○坂出市は、香川県のほぼ中央に位置し、市の中心部は海岸沿いに平坦に開け、綾川を中心に豊かな田園地域が広がっており、海に出れば瀬戸大橋沿いに島々が連なり、瀬戸内海国立公園の美

しい景観が見られ、郊外には、快適なドライブが楽しめる五色台スカイラインや、崇徳上皇ゆかりの白峯寺を有する五色台、県下でも有数の桜の名所として有名な常盤公園、山城の歴史が残

る城山、讃岐富士と称される飯野山などがあり、海に山に自然豊かな人口約5万3千人の市であります。

 

○かつては「塩のまち」として栄え、その後「番の州」の埋立てや塩田跡地を活用した臨海工業地帯の開発により港湾工業都市へ、また、昭和63年春に世界最長の鉄道道路併用橋である『瀬

戸大橋』の開通を契機に「瀬戸大橋のまち」へと変貌を重ね、着実に発展を遂げてまいりました。地域特性を生かした個性豊かなまちづくりの必要性が高まる今、その歴史に注目した「古の

ロマンのまちさかいで」として新たなまちづくりを展開しております。さらに昨年12月には新市立病院が開院を迎え、「市民のための病院」としての使命を果たせるよう努めていくところで

す。

 

○ところで綾川におきましては、竜王山に源を発し、府中ダムに流入し、その後坂出市内を流れ、瀬戸内海に注ぐ二級河川であり、規模において県を代表する河川の一つであります。現在、河

川改修事業として、府中ダム下流の8.7km区間において流下能力増強を図る河床整備工事が進められており、併せて橋脚10基を有し流下能力を阻害していた綾坂橋の架け替え工事も平

成26年度において整備され、流下能力も整備前より約3割程度増量されており残り1.5kmの早期完成が望まれているところです。

 

○また、今世紀前半にも発生が懸念されている東南海・南海地震による津波の発生に対し、市民の素早い避難行動に繋がるよう、緊急防災情報等を迅速かつ正確に提供するシステムの構築が求

められていることから、防災行政無線整備を図るものです。災害から市民の生命と財産を守るため、災害の発生を未然に防止する対策に取り組むとともに、「自助」、「共助」、「公助」の連携の

もと、被害を最小限にする減災対策を図り、市民参加の防災訓練の実施、地域における防災意識の高揚、自主防災組織の結成やその促進と育成に努め、地域防災組織体制の強化を図っており

ます。

 

2.「効果の見える治水事業」 香川県 綾川(府中町)の治水事業 『綾川広域河川改修事業』 中讃土木事務所長 片山 秀樹

 

○綾川は、香川県中央部に位置しており、その源を竜王山に発し、綾川町を経て坂出市内を流れ、瀬戸内海に注ぐ流路延長約38km、流域面積約138km2二級河川です。

 

○その流域は、四国有数の工業地帯である番の州工業地帯を擁する坂出市をはじめとし、綾川町にわたり、社会・経済・文化の基盤をなすとともに、多様な自然環境を有しています。

 

○本水系においては、昭和初期より河川改修事業として河口から約8km間の築堤工事などを実施するほか、洪水調節及びかんがい用水補給のため昭和28年に長柄ダム、平成2年に支川田万

川において田万ダムを整備しました。また、昭和41年には、府中ダムが完成し、番の州工業地帯へ工業用水を供給しています。

 

○これまでに綾川では、流下能力不足のため、度々台風などの大雨によって氾濫を繰り返し、浸水被害が発生してきました。特に香川県全域に甚大な浸水被害をもたらした平成16年台風23

号による出水では、綾川沿川の坂出市府中町等において425戸の浸水被害が発生しました。

 

○このような現状において、概ね70年に1回程度発生する規模の洪水を安全に流下させることを目標として、昭和59年度から府中ダム下流の8.7km間を坂出工区として、河道掘削及び

護岸整備を行っており、平成26年度末現在で、河口から約7.4kmまでの間の整備が完了しています。

 

○坂出工区の特徴として、水辺の動植物の生息・生育環境の保全や周辺環境との調和に配慮しながら人と川とのふれあいの場が確保できるよう、親水性に配

慮した護岸や高水敷の整備を行っています。

 

○平成27年度は、取水堰の改築に着手するとともに、治水安全度の更なる向上をめざし、引き続き、護岸改修工事を行います。

 

○今後も環境に配慮しつつ、平成16年台風23号出水時に発生したような浸水被害を早期に軽減できるよう、綾川の河川改修に取り組み、災害に強い快適な郷土を目指します。

 

                          

今週のニュース

    

1.「災害が起こりやすくなる梅雨時期を前に災害対策用機械の取り扱い訓練」を実施 (四国技術事務所)

 

○四国地方整備局が保有する災害対策用機械の取り扱い訓練を5月14日に四国技術事務所構内で行いました。

 

○訓練を行った機械は、照明車、対策本部車、待機支援車、遠隔操縦式バックホウ、土のう造成機、標識車、衛星通信車、可搬型衛星通信装置の8種類です。

 

○この訓練は、地整内だけでなく香川・徳島県内の地方自治体や、災害発生時に協力してもらう建設会社に広く参加を呼びかけて開催しています。

 

○今回の訓練参加者は、地方自治体職員2名、建設会社から30名、地整職員54名の合計86名でした。

 

○参加者からは、「今年は、異常に早い時期から台風が来襲しており気を引き締めて訓練に望んだ。」「訓練中に雨が降り出す中での作業となり本番さながらの緊迫感のある訓練になった。」との

声があり、災害発生時の迅速な対応に寄与できる訓練になったと思っています。

 

○訓練に使用した機械の詳細や、訓練状況写真など下記のホームページに掲載していきますので、こちらもご覧ください。

     

 ・四国技術事務所のホームページアドレス

   http://www.skr.mlit.go.jp/yongi/

 

2.「那賀川河川愛護モニター委嘱式」を開催 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○那賀川河川事務所は、国が管理する那賀川・桑野川について定期的にモニタリング報告してくれる河川愛護モニター8名に平成27年度の委嘱を行いました。

 

○平成27414日(火)には、那賀川河川事務所にて赤松事務所長より河川愛護モニター8(2名欠席)に委嘱状が手渡されました。

 

○河川愛護モニターとは、河川整備、河川利用及び河川環境に関する地域の要望を的確に把握し、河川愛護思想の普及啓発及び河川の維持管理の適正を期するために、河川の状況等を定期的に

河川管理者に報告するものです。

 

○河川愛護モニターは、毎年公募により選定されています。

 

○今後、河川愛護モニターからの報告をもとに、河川管理者はきめ細やかな管理を行っていきます。

 

3.「河川協力団体指定証伝達式」を開催 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○那賀川水系での河川協力団体に「横見町をきれいにする会」が応募され、四国地方整備局において長年にわたる河川清掃、河川敷での花の植栽等の活動が審査の結果適正と認められ、平成27

410()に河川協力団体に指定されました。

 

○平成27515日(金)には、那賀川河川事務所にて赤松事務所長より河川協力団体の指定証が「横見町をきれいにする会」の西野代表に伝達されました。

 

○河川協力団体制度とは、平成256月に「水防法及び河川法の一部を改正する法律」が公布され、この中で自発的に河川の維持、河川環境の保全等に関する活動を行うNPO等の民間団体を

支援するものです。

 

○この度、四国地方整備局が管理する直轄管理区間では新たに3団体が指定され、昨年に指定された団体と併せて12団体の指定となります。また、那賀川水系では、「横見町をきれいにする会」

が2団体目の指定となりした。

 

○今後、河川協力団体は、河川のパートナーとして活動いただくことにより、地域の実情に応じた多岐にわたる河川管理の充実に寄与されることを期待します。

 

4.「排水ポンプ車合同訓練」を開催 (那賀川水系 那賀川河川事務所)

 

○出水期に備え、那賀川河川事務所と徳島県南部総合県民局は、5月22日()に、阿南市宝田町の桑野川河川敷で排水ポンプ車の操作訓練を合同で実施しました。

 

○那賀川河川事務所及び徳島県南部総合県民局が所有する排水ポンプ車4台と排水ポンプ装置1台を使い、ポンプ操作や排水ホースの接続手順を確認し、実際に川から水を吸い上げ排水作業を

建設業者など77名の参加のもと行いました。

 

○那賀川河川事務所では、平成12年より毎年、出水期の前のこの時期に排水ポンプの操作訓練を実施しており、今年で16回目となります。

 

○昨年の台風11号、12号では、排水ポンプ車を出動させ、浸水被害軽減に務めてきましたが、今年も浸水被害が発生するような状況になれば、少しでも早く排水ポンプ車を出動し、浸水被

害軽減に努めていきます。

 

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 洪水予測専門官  岡林 福好

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3522(岡林)mailto:skr-rivers-news@mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

 

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