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四国河川ニュース
《4/10(土)〜4/16(金)》444号
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【2010.4.19発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.166
○愛媛県 堂々地区(八幡浜市栗野浦)の『急傾斜地崩壊対策事業』 愛媛県南予地方局 八幡浜土木事務所 井上 眞三 所長
○「安きに居りて危きを思う」 愛媛県 八幡浜市 大城 一郎 市長
○今週のニュース
○平成22年度 四国地方整備局「災害対策本部 設置・運営訓練」の開催 (本局 河川管理課)
○野村ダム祭りのご案内と鯉のぼり提供のお願い (肱川水系 野村ダム管理所)
四国・水こぼれ話談話室Vol.166
1.愛媛県 堂々地区(八幡浜市栗野浦)の「急傾斜地崩壊対策事業」 愛媛県南予地方局八幡浜土木事務所 井上 眞三 所長
○ 当該事業箇所は、佐田岬半島付け根の八幡浜市南部に位置する斜面(延長L=140m)で、人家20戸、県道舌間・八幡浜線が保全対象となっています。
○ 平成17年4月6日正午頃に、晴天にもかかわらず、集落に近接する斜面が高さ40m、幅約20mにわたって崩れ、3階建てアパートの2階と3階に土砂の一部が流れ込みました。この被害による人的被害はありませんでしたが、4世帯7名に避難勧告、3世帯3名が自主避難しました。
○ 災害発生を受けて、(独)土木研究所土砂管理研究グループ地すべりチーム、愛媛大学教授らが現地調査を実施しました。その結果、被災原因は災害発生の約2週間前に福岡県北西沖の玄界灘付近で発生した福岡県西方沖地震等により地山内部の緩みが進行し、降雨により地山が飽和状態となって強度低下したため崩落したものと推定されました。
○ 当箇所は全体的に長大斜面で、斜面全体の対策は困難であるため、待受け擁壁工を主体とした計画としましたが、崩壊した斜面には不安定な土塊が残っていることから、抑止工として法枠工及びアンカー工を採用しました。また、施工斜面は人家に近接しているため、待受け擁壁の切土掘削が少なくなるようコマ基礎工を採用しました。施工にあたり、進入路が狭いことから施工に時間を要しましたが、平成20年度に完成しました。
○ 当地方局では、このような急傾斜地崩壊防止施設の整備を引き続き実施していくとともに、がけ崩れ災害に対する啓発などのソフト対策についても併せて実施し、ハード・ソフト一体となった土砂災害対策を進めたいと考えています。
2.「安きに居りて危きを思う」 愛媛県 八幡浜市 大城 一郎 市長
○ 八幡浜市は愛媛県西端にある佐田岬半島の付け根に位置し、北に伊予灘・西に宇和海を望み、丘陵地が多く、海はリアス式海岸が続き、温暖で風光明媚な所です。古くは、九州や関西方面との海上交易が盛んで「伊予の大阪」と謳われ、現在は、年間50万人近くが行き来する西日本有数の八幡浜港を抱え、四国の西の玄関口、西四国の交流・交易活動の拠点として発展してきました。
○ 温暖な気候と地形をいかした柑橘栽培が盛んで、温州みかんの美味しさはひとしおです。また、漁業も盛んで魚市場は四国一の規模を誇り、朝早くからセリの声でにぎわう風景と新鮮な海の幸は当市の名物となっています。
○ 自然災害も極めて少なく、昭和18年の記録的豪雨による大水害及び昭和21年の南海地震以降、60年余り大災害のない穏やかで恵まれた市であります。
○ 災害の少ない市ではありますが、近い将来発生が確実と言われております、南海地震等あらゆる災害に備えた防災体制を構築することが喫緊の課題であり、様々な支援活動や教育研修を積極的に推進していこうと心がけています。
○ 防災対策は、ハード対策とソフト対策が一体となった総合的対策が大切であると考えております。
○ 特にソフト対策として、市民に「防災の心」「防災の知恵や技術」「防災のつながり」といったものをしっかり身に付けて頂くよう、平成22年3月に千丈川洪水ハザードマップを作成しました。このハザードマップは、河川流域の4,800世帯に配布し、千丈川の氾濫等による浸水想定区域、災害時の危険箇所、避難所等を明示することで、平常時から広く住民の防災意識の向上を図り、水害時における人的被害等を最小限に防ぐことを目的に活用しております。
○ 今後とも、「安きに居りて危きを思う」の考えのもと、国、県をはじめとする関係機関、そして市民と協働しながら、防災対策を進めて参ります。
○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。 またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html
今週のニュース
3.平成22年度 四国地方整備局「災害対策本部 設置・運営訓練」の開催 (本局 河川管理課)
○ 四国地方整備局では4月の人事異動を踏まえ、4月9日(金)の13時から、災害対策本部の設置手順、災害時の対応手順、災害対策室の機器操作等の訓練を行うため、整備局の各部職員を対象に「災害対策本部 設置・運営」の訓練を実施しました。
○ 訓練の想定は、四国太平洋沖で東南海・南海地震が同時に発生(マグニチュード8.6)し、四国管内では震度6〜7を記録、四国全域で津波警報(おおつなみ)が発令、開庁時間での発災により事務所との通信手段は途絶(CCTVの操作は一部可能)されている前提で行われました。
○ 訓練は地震発生の通知がメールで各員に着た後、参集可能な人員は、合同庁舎13階にある災害対策室に集合、局長以下総勢百数十名が、各種情報機器の接続、操作を行い情報収集作業に着手しました。
○ 道路部では四国地方の国道に設置している700箇所以上にも及ぶCCTV映像での被災状況の確認や、港湾空港部では太平洋側での津波による港の影響確認報告がありました。
○ 河川部においても、中央防災会議の地震津波被害想定をもとに、海岸堤防や高潮堤防の沈下状況、直轄河川における津波の遡上・堤防の沈下状況、河川河口、海岸で実施中の工事への被害、また、地震による山間部での天然ダムの発生予測、管理ダムの被災状況など様々な被害を想定し、CCTVを中心に情報確認を行い報告しました。
○ 訓練終了後は課題点として、被害等の情報共有、災害時のヘリの運用方法、CCTVでの監視体制の見直しなど様々な指摘がありました。また、官邸の緊急参集チーム(本省 河川局長他)の初動時の報告事項として大切な3つのポイントの説明があり、@新幹線等、電車の脱線の有無。 A道路、河川並びに鉄道、空港、港湾等の被災状況。 B緊急輸送道路の確保及び応急復旧の見込み。があるので、これらを把握し報告することを念頭に対応をして下さいとの話がありました。
○ 今後、同様な訓練を行い技術のスキルアップと、今回の訓練で得られた課題を解決するように努力していきたいと考えております。
4.野村ダム祭りのご案内と鯉のぼり提供のお願い (肱川水系 野村ダム管理所)
○ 愛媛県西予市にある野村ダムでは、来る平成22年5月3日(祝日)に、西予市、西予市観光協会野村支部、のむらダムまつり実行委員会の主催による野村ダム祭りを開催します。
○ 今年で28回目となる野村ダム祭りでは、水上ステージを利用したコンサートなどや、毎年恒例の子ども相撲大会や子ども写生大会、ダム湖周辺を走る朝霧湖マラソンなど、地域と一体となったさまざまな催しを予定しています。
○ 当日は現地に200台程度の駐車場と、町中の駐車場からの無料シャトルバスも運行されますので、皆様お誘い合わせの上きなはいや。(お越し下さい。)
○ また、野村ダム祭りに合わせて、野村地区愛護班(会長 三瀬友一)ではダム湖畔を横断する約400mに、180匹にも及ぶ鯉のぼりを揚げております。
○ これは、子供さんの健やかな成長を願うという、1つの役目を終えた鯉のぼりにもう一度生命を与え、大空で元気に泳いで欲しいとの気持ちを込めて活動しています。
○ しかし近年においては、突風や大雨の影響により鯉のぼりの損傷も激しく、また、少子化による影響もあり、鯉のぼりが大変不足しております。
○ もし、皆様のお宅で不用になりました鯉のぼりがありましたら、ぜひ下記の住所までご送付頂ければ幸いに存じます。送料は着払いで構いませんのでよろしくお願いいたします。
【送付及び問い合わせ先】
〒797−1212
愛媛県西予市野村町野村12ー619
野村町中央公民館 河野 旭 宛
電話0894−72−1117
「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。
■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 藤田 博史
〒760-8554 高松市サンポート3番33号
TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(藤田) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp
FAX 087-811-8417(河川計画課)
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