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四国河川ニュース

2/23(土)〜2/29(金)》335号

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                                                               【2008.3.3発行】

 

 

                          ○四国・水こぼれ話談話室Vol.109○

 

   ○ 源流点の郷からの水だより             高知県 津野町 明神 健夫 町長

 

 

                                    ○今週のニュース○

 

   ○ 四国地方整備局管内の渇水状況について(続報13)       (四国地方整備局)

 

   ○ 「第2回 重信川流域学識者会議及び重信川流域住民の意見を聴く会」を開催  (重信川水系 愛媛県)

 

   ○ 「第1回 横瀬川ダム環境委員会」を開催           (渡川水系 高知県)

 

   ○ 「第6回 四万十川自然再生協議会総会」を開催        (渡川水系 高知県)

 

   ○ 「第20回 四万十川自然観察会」を開催           (渡川水系 高知県)

 

   ○ 不法投棄等取締りのための夜間パトロールを実施       (吉野川水系 徳島県)

 

   ○ 横瀬川ダムの「一生原地区お別れ会」を開催          (渡川水系 高知県)

 

   ○ 土器川生物公園でホタルの幼虫を放流            (土器川水系 香川県)

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.109

 

1.源流点の郷からの水だより       (高知県 津野町 明神 健夫 町長)

 

○ 自然豊かな津野町は、四国カルスト天狗高原、不入山、鶴松森などの山々がそびえ四季折々の美しい山容をみせています。

 

○ なかでも、天狗高原自然休養林の森林のもつリラックス効果が科学的に実証されたことで、平成18年4月には「第T期森林セラピーR ロード」として林野庁から認定され、癒しと憩いの地となっています。

 

○ また、津野町の中央にそびえる不入山周辺は、自然林と鍾乳洞や渓谷など手付かずの自然が多く存在しています。秀麗な姿の鶴松森付近には、環境にやさしい20基の風力発電所ができ、周辺には風の里公園が整備され新たなスポットとなっています。

 

○ これらの山々を源とし、日本カワウソが最後に見つかったことで名高い新荘川、日本最後の清流と称される四万十川の源流点からの清い流れが渓流や棚田を形成し、アユやアメゴ、イダ、そしてウナギなどを育み、人々の生活と訪れる太公望に潤いと恵みを与え太平洋へと注いでいます。

 

○ しかし、社会情勢や生活様式の変化から、道路改良工事や農地整備などが進み、自然護岸の景観の悪化と水質汚染などによる河川環境の破壊が問題となってきました。

 

○ こうした問題に源流点の町としていち早く取り組みをはじめ、水質浄化対策では高度処理の合併浄化槽を町営で推進する一方で、自然護岸による川づくりに着目しました。平成3年から5ヵ年計画で環境先進国のひとつで、近自然工法の発祥の国であるスイスに住民を派遣し、自然環境や景観のあり方とその保全方法、再生方法などについて視察研修を行いました。

 

○ その研修の成果は、四万十川第二支流の北川川を中心に実施し、道路工事で破壊された河岸の再生、また魚類の生息環境づくりを目的とした河川への巨石の放流事業、そして落差工の改修事業等々、近自然工法の理念を用いた事業として取り組んでまいりました。

 

○ その結果、これらの箇所には多くの魚が生息し自然形態の維持保全に顕著な効果が現れています。このように、津野町では人と自然や環境に優しく、災害に強い町づくりの推進に努め清らかな河川環境の維持保全に取り組んでいます。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

今週のニュース

 

2.四国地方整備局管内の渇水状況について(続報13)  (四国地方整備局)

 

○ 四国地方は昨年の8月以降少雨傾向にあり、吉野川水系銅山川で12月14日0時より取水制限が開始されました。

 

○ 取水制限が継続されている吉野川水系銅山川については、まとまった降雨がなく、貯水状況がさらに悪化していることから、2月25日(月)0時から第2次取水制限に強化されています。

 

○ 3月3日(月)現在における四国地方整備局管内の渇水状況は以下の通りです。

 

○【吉野川水系銅山川】

   ・施設の状況(3月3日0時現在)

      銅山川3ダム:貯水率52.6%(平年値69.4%)

   ・支部等の設置状況

      吉野川ダム統合管理事務所渇水対策支部設置:12月12日16時〜

   ・取水制限の状況

      一次取水制限:12月14日0時〜

         工水20.0%

      二次取水制限: 2月25日0時〜

         工水30.0%、上水5%

 

○ 吉野川水系銅山川以外でも、鏡川水系鏡川、吉野川水系吉野川で自主節水が開始されるなど、平年よりも厳しい状況の河川もありますので、日頃からの節水に御協力をお願いします。

 

○ なお、管内の主要河川における渇水状況の詳細については、下記のホームページをご覧ください。

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/damu/index.htm

 

 

 

3.「第2回 重信川流域学識者会議及び重信川流域住民の意見を聴く会」を開催  (重信川水系 愛媛県)

 

○ 重信川では、「重信川水系河川整備計画【素案】」を平成19年10月29日に公表し、流域の皆様から様々なご意見をお聴きしてきました。

 

○ 【素案】について頂いたご意見(164件)をもとに、平成20年1月31日に「重信川水系河川整備計画【修正素案】」を公表しました。

 

○ そして「重信川水系河川整備計画【修正素案】」について、2月7日(木)に【第2回 重信川流域学識者会議】を、2月18日(月)に【第2回 重信川流域住民の意見を聴く会(第一会場:松山市)】を、2月22日(金)に【第2回 重信川流域住民の意見を聴く会(第二会場:東温市)】を開催し、再度皆様からご意見をお聴きしました。

 

○ 今後とも、幅広くご意見をお聴きしながら、重信川水系河川整備計画の策定を進めていきます。

 

○ 「重信川水系河川整備計画」は以下のHPでご覧になれます。

 

      http://www.skr.mlit.go.jp/matsuyam/river/seibikeikaku/index.html

 

 

 

4.「第1回 横瀬川ダム環境委員会」を開催     (渡川水系 高知県)

 

○ 横瀬川ダム建設予定地及びその周辺では、平成2年度から実施している環境調査により多くの動植物が確認されており、環境省レッドリスト等に該当する種も存在しています。

 

○ 横瀬川ダムは、環境影響評価法(H9制定、H11施行)に定める対象規模以下の事業ですが、ダム建設に当たっては、動植物等の自然環境への影響を可能な限り回避・低減させるために、法アセスに準じた検討を行っており、その検討内容については、有識者から助言・提言を受けることとしました。

 

○ このほど「横瀬川ダム環境委員会」を設置し、中筋川総合開発工事事務所において、2月21日(木)に第1回委員会を開催しました。

 

  委員会委員 : 石川 愼吾   高知大学理学部教授

           大年 邦雄   高知大学農学部教授

           木下  泉    高知大学総合研究センター海洋部門教授

              澤田 佳長  野生生物環境研究センター所長

              杉村 光俊   (社)トンボと自然を考える会常務理事

          中山 紘一   高知昆虫研究会会長

          藤原  拓    高知大学農学部准教授

 

  会議の内容 : ・事業の説明

          ・ダム事業における環境影響評価(全体的)の考え方

          ・環境の現状

          ・予測手法の説明

 

○ なお、第2回委員会は、7月頃を予定しており、「予測の結果と評価ついて」事務局より説明し、審議して頂くこととしています。

 

 

 

5.「第6回 四万十川自然再生協議会総会」を開催  (渡川水系 高知県)

 

○ 2月23日(土)に、「第6回 四万十川自然再生協議会総会」が四万十市中央公民館で開催されました。

 

○ 総会には、再生協議会に参加している83団体の内、50団体が参加し、19年度の活動報告や20年度の活動計画について話し合うと共に、協議会発足5周年という節目に当たることから「5周年のあゆみ」の紹介も行いました。

 

○ その後、高知県内のコンサルタント会社の東氏から「アユと水辺の生きものから学んだこと」を題材に、アユやアカメなどの魚類の生態についての講演をしていただきました。

 

○ 参加者からは、「近年はアユや魚の産卵が減ってきている」、「河原には小石が少なくなった。どうにかしなくてはいけない」などの意見が出されました。

 

○ 四万十川が、昔のように多様な魚や生物の生息場所となることを目標に、今後も取り組んでいきます。

 

 

 

6.「第20回 四万十川自然観察会」を開催     (渡川水系 高知県)

 

○ 河原の石を通して四万十川への関心を高めてもらおうと、2月24日(日)に「第20回 四万十川自然観察会」が開催されました。

 

○ 四万十川自然再生協議会が主催の観察会は今回が20回目で、今までの観察会はマイヅルテンナンショウなどの植物や、野鳥の観察が中心でしたが、今回は初めて四万十川の石についての観察を行いました。

 

○ 中村西中学校の弘畑教頭(日本地質学会員)を講師に招き、住民ら約70名が参加し、ゲーム形式で石の重さを計ったり、四万十川の石の種類や性質 ついて学びました。

 

○ 当日は風が強く寒い日でしたが、参加者からは、「標本と同じ種類の石を探すのは難しいけれど楽しかった」、「珍しい角閃岩を探すことができた」などの、感想が出されていました。

 

 

 

7.不法投棄等取締りのための夜間パトロールを実施  (吉野川水系 徳島県)

 

○ 2月26日(火)に、吉野川(河口から池田ダム)及び旧吉野川、今切川において、野焼き、不法投棄取締りを対象とした、今回で11度目となる「夜間パトロール」を行いました。

 

○ このパトロールは、徳島河川国道事務所、徳島県、徳島県警が連携して行われたもので約50名が参加し、現地パトロール及びCCTVを活用し、18時から21時まで河川敷等をパトロールしました。

 

○ 成果としては、総延長約113キロの河川敷等を3時間かけ見回りましたが、不法投棄等の違反者は見つかりませんでした。

 

○ 27日の徳島新聞朝刊に夜間パトロールの模様が記事となり、多くの県民に国土交通省の行っている不法行為に対する取り組みをPRすることができました。

 

○ 不法投棄の件数は家電リサイクル法施行の2001年以降、テレビなどの家電製品を中心に増加しており、来年度以降も日々の河川巡視と併せて夜間 パトロールを実施し、良好な河川環境を維持していきたいと思います。

 

 

 

8.横瀬川ダムの「一生原地区お別れ会」を開催    (渡川水系 高知県)

 

○ 2月27日(水)に、横瀬川ダム建設事業により水没することとなる一生原地区の方々(8戸)のお別れ会を開催しました。

 

○ 横瀬川ダム事業は平成2年6月に事業着手後、平成16年2月より用地取得を開始し、水没家屋(8戸)はすでに全戸移転を完了しておりましたが、このたび集会所が平成20年2月に移転完了したため、一生原地区としてのお別れ会を開催する運びとなったものです。

 

○ 当日は一生原地区12名を中心に、宿毛市長、四万十市長等を交えて盛大に開催しました。

 

○ 当ダムは、現在、用地進捗率は83%(面積ベース)、事業進捗率約28%(金額ベース)となっており、順調に事業を進めています。

 

○ 水没地区である一生原地区関連の用地がすべて完了したことでダム本体工事に向け、また一歩前進しました。

 

 

 

9.土器川生物公園でホタルの幼虫を放流      (土器川水系 香川県)

 

○ 土器川ホタル同好会では、土器川の美化の一環として、昔は数多くみられたホタルを復活させようと、平成8年からホタル幼虫の放流などの活動を続 けています。

 

○ 今年度のホタル放流行事は、2月28日(木)に土器川生物公園の「かわら広場」のせせらぎ水路にて、丸亀市綾歌町の富熊小学校、栗熊小学校の両 学校から4年生の児童61名の参加協力により開催しました。

 

○ 催しでは、土器川や生物公園の概要説明の後、ホタルの生態説明、川魚の展示説明を行った後、ホタル幼虫約350匹、ホタルの餌になるカワニナを竹筒にいれ、無事成長し乱舞することを祈り放流しました。

 

○ 又、隣接する「生態園の池」に丸亀市淡水漁業組合より提供頂いた、フナ、モロコ、モクズガニ等、約4000匹も放流しました。

 

○ 例年ですと、11月下旬に放流しておりましたが、今年はホタル幼虫の生育が遅くこの日になりましたが、当日は暖かい晴天に恵まれ、絶好の日和のなかで催しができ、参加の児童からは「多くのホタルが飛び交う土器川にしたい」という感想が寄せられました。

 

 

 

 

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