山鳥坂ダムブログ
外国人研修生の方々に鹿野川ダム改造事業を見学していただきました。
平成28年12月27日
調査設計課の大野です。
12月12日(月)に、独立行政法人国際協力機構(JICA)青年研修事業として、マレーシアから12名の研修生が鹿野川ダム改造事業の見学に来られました。
11月8日(火)にはインドネシアの留学生の方々にもお越しいただいており、鹿野川ダムの大規模な改造事業は、海外の方にも興味を持っていただいていることがよくわかりました。
はじめに、「鹿野川ダム管理」と「鹿野川ダム改造事業」の2点について説明しました。
「鹿野川ダム管理」では、ダムの目的などについて説明しました。
できるだけ多くの水を蓄えておく目的の「利水」と、洪水などに備えてできるだけダムの水位を下げておく「治水」の2つのことに重点を置いたお話をしました。
今回来られたみなさんは、海上警察官や消防士など行政官の方ばかりで、ダムの専門的な話にも熱心に耳を傾けていただきました。
「鹿野川ダム改造事業」では、現在建設中のトンネル洪水吐や選択取水設備のことを中心に紹介しました。日本最大級の大きさを誇るトンネル洪水吐の中を流れる水のCG動画を流すと、みなさん興味津々で見入っていました。
説明を終えていよいよ、改造事業の工事現場へと繰り出しました。
庁舎から鹿野川ダムの天端道路を歩いて行き、12月1日より運用を開始した選択取水設備に案内しました。
続いて、トンネル洪水吐の呑口構台へと移動しました。
移動中、「こんなところにトイレがある!」と、仮設トイレに驚いている光景に私も驚きました。
「このダムは何歳ですか?」「トンネルの長さは?」「いつ完成しますか?」など、現場を移動しているといくつか質問を受けることもあり、もっと上手に英語が話せたらなぁと思いながら進んでいくと、呑口立坑が見えてきました。
高低差約40mもの仮設階段を降りるのをためらう方もいましたが、なかなか体験できないチャンスだということで全員一緒に降りることができました。
ゆっくり、ゆっくりと進み下まで降りると、大きなベルマウス管がそびえたっています。
記念写真もたくさん撮られていました。
ここからはトンネルの内部に入っていきます。
普段、日本のみなさんが見学に来られた際には、大きなトンネルそのものに驚かれてたくさん写真を撮られていますが、インドネシアの方もマレーシアの方も、トンネルよりはゲート設備や足場を背景に写真をたくさん撮られていたような印象を受けました。
国民性の違いを感じることができて、とても有意義な時間でした。
出口付近ではトンネルの強度を増すため据え付けられた、ピカピカの水圧鉄管がお出迎えです。
ここは万国共通の撮影スポットのようですね。
水圧鉄管の中を進むと最後に、巨大な分岐管がお目見えです。
足場をくぐり抜けて外へ出ると、吐口部が見えてきます。
見学の全行程を終えて喜ぶみなさん!
見学も楽しんでいただけたようで一安心しました。
偶然にもこの日は、トンネル洪水吐が貫通してからちょうど1年の日で、そのとき開催した貫通見学会の様子もご覧になっていただき、見学会を終えることができました。
(貫通見学会のブログはこちら)
なかなか見られない貴重な現場に、みなさん喜んでいただいたようでした。
母国へ帰られても、鹿野川ダムのことを覚えていてくださることを願っています。