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平成14年1月10日
 
よりよい吉野川づくりを目指して
 
国土交通省 徳島工事事務所
 
 平成13年5月2日、徳島工事事務所としまして「明日の吉野川と市民参加のあり方を考える懇談会」の最終提言(平成13年3月24日提言)を受けての基本的な考え方を表明し、「吉野川講座」や「公開植生調査」、「流域一斉水質調査」などを開催し、吉野川の現状などについて地域の方々と情報の共有や意見交換を進めているところです。
 
 このような、住民と行政が情報を共有していく取り組みの過程で、「川の中の樹木管理をどうするのか」、「地下水や河口干潟などの環境はどうなるのか」、「吉野川の治水安全度はどうなのか」、「上流部で築堤が進むことでの下流への影響はどうなるのか」などといった、様々な課題や対応すべき問題があることをお聴きしました。
 
 また、「検討の場」の実現に向けましても、「早期に中立的な話し合いの出来る場づくりが必要である」という意見をいただいたり、よりよい川づくりへの検討スキームが整っている先例地での取り組み状況を把握・分析するなかで、中立性、公平性、公開性、客観性の確保がいかに重要であるかを再認識したところです。
 
 情報の共有化を推し進める情報公開への取り組みにつきましては、平成13年4月から施行されております「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(情報公開法)に基づき、情報開示を行ってきているところではありますが、これまでの情報公開に対して必ずしも十分ではないとのご指摘があり、情報公開のより一層の徹底が求められています。
 
 以上のことに鑑み、流域住民と行政が相互に信頼関係を築きながらじっくりと話し合い、よりよい吉野川づくりを実現するための中・長期的な整備目標を示す河川整備計画を策定することが肝要であり、今後、次のような取り組みを実施していくこととします。
 
1.吉野川流域全体を視野に入れた吉野川の将来像につきましては、新河川法の趣旨にのっとり、各界各分野の方々から幅広く意見を聞く住民参加を基本原則とし、その検討過程の透明性を確保して、よりよい吉野川づくりを実現するための計画策定を行って参ります。
 
2.このため、よりよい吉野川づくりを議論する「検討の場」につきましては、徹底的なPI(パブリック・インボルブメント)を行い、アンケートなどにより、より広く流域の皆様からご意見やご提案をいただき、皆様の意見を反映しながら進めます。今年後半にも、中立性、公平性、公開性、客観性が確保された「検討の場」の枠組などの準備を行い、流域の皆様と共に、よりよい吉野川づくりに向けての議論をして参ります。
 
3.また、流域全体での情報共有を図るため、「吉野川講座」を流域各地で実施すべく「吉野川流域講座」として発展させるとともに、流量観測等を住民参加で行う「現地(フィールド)講座」を随時実施して参ります。
 
4.なお、円滑な情報の公開及び共有を図るため、今年4月には徳島工事事務所内に「河川整備計画相談室(仮称)」を開設し、「河川整備計画」の策定に向けて必要となる検討結果等の内容のご説明を行うとともに、検討結果等の概要版を順次とりまとめ、様々な方法で公表して参ります。
 
                           以 上
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