2001年3月10日 第13回吉野川懇談会資料

■全体討議のまとめ(1)

1.新たに行なった団体訪問の報告
 

内 容
訪問先と日程
  • 佐野塚・第十堰を考える会:2月9日
  • 市民アセスの会(石井氏):2月13日
  • 第十堰改築促進協議会(竹内氏):2月14日
「佐野塚・第十堰を考える会」を訪問した報告
<訪問者>
  • 青山、倉良、岡内、河野
<佐野塚・第十堰を考える会の出席者>
  • 9名
<訪問者より話した内容>
  • 3月末に向けて懇談会は終了するというようなこともあって、訪問させていただいたということ。
  • 最近の懇談会の流れ、中間提言後の話の概略について。
<佐野塚・第十堰を考える会の意見>
−質問への返答が行政からないことへの不信感−
  • 国土交通省に対してはちょっと不服がある。情報開示などについて、元建設省に聞いても答えがなかなか返ってこないなどの不都合がある。
  • 対話集会や、建設省や県と話をしたり、質問したことに対して、ほとんど回答なり、考え方なりの結果が返ってこない、地元の意見は無視されてきたというような不服がある。
−対話集会などにおいて話がすれ違うことへの不満−
  • 本来の共通のテーブル、話し合いの場について(主に佐野会長の意見)、一昨年に郷土文化会館であった対話集会や、ほかにも出席したことがある。話の次元が違う、すれ違いが余りにも多くて、全く話がかみ合わない。結局、何のための会であったのだろうかというような感じだ。例えば、こちらは第十堰の深掘れや地下水位の話をしているのに、可動堤の工事をした場合の経済効果とかいうような話が出てきたりして、全くかみ合わない。
−懇談会に対しての不信感−
  • 懇談会に対しても不服がある。元建設省立ち上げの懇談会は、専ら建設省に寄り添った判断で、信頼性が非常に薄い。
  • 元建設省が発足した懇談会の議事については、直ちに文句は言わないけれども、目下静観の様子であり、これも不満足である。懇談会の議事について、現計画が白紙になったのに、ともすれば可動堰案が選択肢として残るような感じがする、これも不服である。
  • 懇談会に対しての意見は、こういう意見に対して、どのように国に伝えていくつもりなのか、対話の相手はだれかということ。結果はどうなるのか、責任を持った処置をどうとるのか。たとえ現在の国土交通省の徳島工事事務所長が責任を持つと言ったとしても、果たして大臣まで届くのだろうかと。そのあかしはというようなことが話された。
−知事発言、大臣発言の問題−
  • 最近の知事発言、扇大臣発言は、依然として可動堰案が残存するような発言が出ている。新聞なんかをいろいろ切り抜いて、非常に思わせぶりな発言であって、こういうことではちょっと困る。
−事業の必要性の問いかけから始めなければならない−
  • 堰の計画はゼロになっているので、事業が必要なのかの問いかけから始めるのでなければならない。計画はもとからないものとして始めなければならない。
  • 地元民は吉野川とともに農業などを主とした生活を営み続けている。農作物生産が生命や財産や生活にかかわる問題であるから、農民としても今後意見を言うつもりである。
「佐野塚・第十堰を考える会」を訪問した報告
<訪問の感想>
−満足な説明のないことへの不信感が充満している−
  • 特に計画高水流量が、岩津の1万 5,000トンから1万 8,000トンに変わった経過なりを十分説明してくれなかった、いまだに満足な説明がないというような不信感が充満していると感じた。
−懇談会の姿勢が問われている−
  • 懇談会の姿勢を問われるとともに、逆に激励もされたような感じであった。
−共通の対話ができるための工夫が必要−
  • (対話集会の話を聞いて)共通の対話ができるようにするためには、話の焦点を絞ったり、テーマごとに分類したり特定したりして、話し合いを始めていくことが必要かなというような感じであった。
「第十堰改築促進協議会」を訪問した報告
<第十堰改築促進協議会の意見>
−今の堰を改築しなくてはならない−
  • 第十堰改築促進協議会は、可動堰に賛成であると。しかし、その位置の問題が違う。今まで言っているのは下流の方でやっていたが、竹内さんのところは、現堤の近くにというようなことだ。そういう違いはあるが、いずれにしても今の堰を改築しなくてはならぬという考え方である。
「市民アセスの会」を訪問した報告
<市民アセスの会の意見>
−方策2であれば参加してもいい−
  • この間からこの懇談会で討議をしている部分では、方策2の方、そういう内容であれば参加してもいいというような話であった。
岡内さんの私案について
<参加してもらえるのかどうかを重点的に聞いた>
  • 焦点を絞っておる問題が1つある。共通のテーブル、いわゆる審議会方式でも検討委員会方式でもよいが、そういうものができた場合に、参加してもらえるのかどうかということを重点的にお聞きしていった。
<岡内さんの私案>
(私案として、今から提案したいということを前提に、各団体に聞いた。)
  • 名前は審議会になっても検討委員会になってもいいわけだ。
  • まず流域住民を5名(徳島県が推薦)、専門家による学識経験者も5名(国土交通省が推薦)、反対の市民団体から5名(関係市民団体が推薦)賛成派の市民団体から5名(関係市民団体が推薦)。
  • 違っているのは、学識経験者の任命については、まず初めに、徳島県の推薦した流域住民代表、反対派の市民団体が推薦した委員、賛成派の市民団体が推薦した委員の15名の同意を得るんだという、かなり反対派の団体に譲歩した内容である。
<岡内さんの私案に対する、各団体の意見>
  • 佐野塚の皆さんの方では、特にそれについては反対がなく、一応うなずいてくれていたわけであるから、同意を得たのではないかというふうに考えている。
  • 第十堰改築促進協議会は参加するということだ。ただ、話の内容はいろいろあるわけで、可動堰をのけてしまうことについては反対で、可動堰を中心にした話し合いなら応じるということだ。
  • アセスの会は、そういう会であれば参加してもいいということだ。ただ、内容的にはちょっと違っていて、この間からこの懇談会で討議をしている部分では、方策2の方、そういう内容であれば参加してもいいというような話であった。
<私案で、かなり確度の高い参加が得られるのではないか>
  • 3団体がすべてではないが、反対派の団体でも、こうした内容であれば、かなり参加をしてもらえるという感じは持っっている。反対派の団体全部に聞いたわけではないので、100%ということはいえないが、ここまで譲歩すれば、かなり確度の高い参加が得られるというふうに私は考えている。