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2016年09月01日

外国の防災担当者が日本の水防工法等を学びました。

  9月1日(木)、(独)国際協力機構(JICA)が実施する、世界各国の行政機関担当者を対象とした防災に関わる研修が、石井河川防災ステーションで実施されました。

  この研修は、自然災害、特に台風・洪水等による風水害に対する防災意識の啓発を行うことで、具体的な防災活動の効果を理解し、防災対策に必要な基本知識を身につけることにより、よりよい防災体制や住民啓発施策の立案、改善に資することを目的としています。

 研修には世界各国の防災担当者13名が参加しました。

今回は、水害等における対策のひとつとして実施する水防工法の基礎的な知識や防災に役立つロープワーク等について、水防専門家であり、四国地方整備局と協定を結んでいる防災エキスパートでもある山本邦一氏を講師に、以下の講習を行いました。

(1)  水防工法の基礎(座学)

(2)  水防工法の事例見学

(3) ロープワーク講習(実技)

  水防工法の基礎では、日本の代表的な河川である吉野川における出水時の水防対応について、代表的な工法として、深掘れ(洗掘)対策としての「木流し工」「シート張り工」、漏水対策としての「月の輪工」「釜段工」、越水対策としての「積み土のう工」「改良積み土のう工」等の講義を行いました。

 また、事例として水防工法の実物をみてもらい、水防工法がどういうものかをひとつひとつ説明し、より理解を深めてもらいました。

  ロープワーク講習では、山本講師の指導のもと、「早くて」「簡単」「確実」の3原則を基本とした結び方で、防災時に適用される「本結び」、「舟結び」、「かみくくし」、「いぼ結び」、「もやい結び」の実技体験をしてもらいました。

  この取り組みで、日本の水防技術や河川改修が世界各国の防災対策に役立つきっかけとなればと思っています。今後もこのような機会があれば、協力していきたいと考えています。

 

左:水防工法の基礎についての講義  右:水防工法の事例見学

 

左右:ロープワーク講習

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記事の分類: H28年度