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2015年07月09日

ベトナムの防災担当者が日本の水防工法等を学びました

  7月9日(木)、(独)国際協力機構(JICA)が実施する、ベトナムの行政機関担当者を対象とした防災に関わる研修が、徳島河川国道事務所管内で実施されました。

  この研修は、自然災害、とりわけベトナムの災害の大半を占める台風・洪水等による風水害に対する防災意識の啓発を行うことで、具体的な防災活動の効果を理解し、ベトナムで応用できる防災対策に必要な基本知識を身につけることにより、よりよい防災体制や住民啓発施策の立案、改善に資することを目的としています。

 研修にはベトナム人8名が参加しました。

  今回は、水害等における対策のひとつとして実施する水防工法の基礎的なことや防災に役立つロープワーク等について、水防専門家であり、四国地方整備局と協定を結んでいる防災エキスパートでもある山本邦一氏を講師に、以下の講習を行いました。

(1)  水防工法の基礎(座学) 

(2)  ロープワーク等講習(実技)  

(3)  水防工法の事例見学     

  水防工法の基礎では、日本の代表的な河川である吉野川における出水時の水防対応について、代表的な工法として、深掘れ・法崩れ対策としての「木流し工」、漏水対策としての「月の輪工」・「釜段工」、越水対策としての「積み土のう工」「改良積み土のう工」の講義を行いました。

  ロープワーク等講習では、山本講師の指導のもと、「早くて」「簡単」「確実」の3原則を基本とした結び方で、防災時に適用される「本結び」、「舟結び」、「髪括し」、「疣結び」、「舫い結び」を実技体験をしてもらいました。

 また、事例として作ってあった水防工法の基礎で学んだ実物をみてもらい、水防工法がどういうものひとつひとつ説明し、より理解を深めてもらいました。

 

  その後、洪水対策現場視察ということで、侵食対策の工事現場や平成25年度に一連区間の堤防が完成した箇所を視察し、河川の改修工事についての理解も深めてもらいました。

  この取り組みで、日本の水防技術や河川改修がベトナムの防災対策に役立つきっかけとなればと思っています。今後もこのような機会があれば、協力していきたいと考えています。

  

  

  

  

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記事の分類: H27年度