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2014年01月31日
応急組立橋の架設訓練を実施しました
○1月31日(金)に、徳島県立海南野外交流の郷『まぜのおか』(徳島県海部郡海陽町)において、「応急組立橋」の架設訓練及び概要説明会を実施しました。
○「応急組立橋」とは、地震・津波、台風、土砂崩れなどの災害により橋梁等が通行できなくなった場合に、早急に交通路を確保するために現地で架設する組み立て式の橋梁です。
応急組立橋についての概要説明
最後の部材を組み付け
○災害発生時には応急組立橋の架設がスムーズに行えるよう作業手順の確認をするため、建設業者も加わった架設訓練を実施しました。
○今回配備される応急組立橋は最大40mまでの架設が可能なものです。そのうち22m分を使用して、1月29日、30日、31日の3日間で架設を行いました。
架設後の歩行体験
応急組立橋全景
○応急組立橋梁は訓練後解体し、海部郡牟岐町に保管します。
○今後とも応急組立橋については維持メンテナンス及び出動態勢の確保等に努め、来るべき災害に備えます。
2014年01月29日
「手づくり郷土(ふるさと)賞」~魅力ある地域づくり活動団体が表彰されました。~
○平成26年1月29日(水)に徳島県庁にて平成25年度「手づくり郷土(ふるさと)賞」※認定証授与式が行われました。
○この度は、NPO法人新町川を守る会と徳島県による「かわ普請 ~ひょうたん島・青石護岸再生作戦~」が大賞を受賞し、国土交通省 四国地方整備局
三浦局長より中村英雄理事長と飯泉嘉門知事に認定証と記念の盾が手渡されました。
○「かわ普請」とは、地元住民が清掃等を行うアドプト事業が発展したもので、今回受賞した「ひょうたん島・青石護岸再生作戦」は、新町川等で囲まれた徳島市中心市街地、通称「ひょうたん島」をとりまく青石修景護岸を、河川管理者である徳島県と地元住民を主体とする新町川を守る会が協働で補修した取り組みです。
○大賞受賞に繋がった評価ポイントは、以下の3点です。
・清掃美化に加え、護岸再生、環境教育など多面的に発展している点
・地元の名産である青石を活かした護岸の補修事業を、子供も巻き込んだ市民とともに実施するなど新しい取り組みにチャレンジしている点
・当初10人でスタートした活動が、23年経過し300人の会員となり発展している点
○中村理事長は、「これからは新町川の水辺に様々な人々が訪れ、いろんな文化が育つ街を目指して、引き続き地道な活動を続けていきたい」と今後の活動に意欲を見せられました。これからも助任川方面の護岸も順次補修していくそうです。
○ひょうたん島の川沿いを歩かれる際には、再生された美しい青石護岸を是非ご覧になっていただきたいと思います。また、このような地元の方々の積極的なまちづくりの取り組みに、一人でも多くの方が興味をもち参加していただくことで、さらに賑わいのある水辺空間が創出されることを願っています。
※「手づくり郷土(ふるさと)賞」とは
全国各地において、地域固有の自然や歴史、伝統、文化や地場産業等を貴重な地域資源として再認識し積極的に利活用した、魅力ある地域づくりの成功例が数多く見受けられます。「手づくり郷土(ふるさと)賞」は、地域の魅力や個性を創出している良質な社会資本及びそれと関わりを持つ優れた地域活動を一体の成果として発掘し表彰するとともに、好事例として広く紹介することにより、各地で個性的で魅力ある郷土づくりに向けた取り組みが一層推進することを目指しています。
本賞は昭和61年度に創設され、今年度で28回目となる国土交通大臣表彰であり、今年度は全国から46団体の応募がありました。
2014年01月27日
吉野川の洪水遺跡をめぐりました
○平成26年1月27日(月)に徳島河川国道事務所職員を対象として「吉野川歴史探訪」を実施しました。
○吉野川は昔から洪水を繰り返す暴れ川であり、その爪痕が洪水遺跡として吉野川流域の至る所に存在しています。「吉野川探訪」は、職員がそれらの洪水遺跡をめぐり、吉野川の治水の変遷や当時の状況を我が身で感じることで、今後の河川管理に役立てるという目的のもと実施するものです。
○今回の吉野川歴史探訪では、うつむき地蔵、第十堰、蔵珠院、田中家、印石、郡境石、善入寺島、大正元年洪水の石柱、岩津の石灯籠、デ・レーケ堰堤の10箇所をめぐることができました。道中には同行した事務所長から今回の探訪の基礎知識として、藩政期から現在に至る吉野川の治水の歩みについての講義がありました。
○国府町の蔵珠院では、住職に御協力いただき、慶応2年(1866)の大洪水「寅の大水」の痕跡を見せていただきました。また、貴重な当時の文献についてもお話しを伺い、それによると阿波の国で37,020人の死者が出たそうです。それを物語るように、痕跡である茶室の壁には今でもくっきりと浸水の痕跡が残っています。また、後にこの恐ろしさを伝えようと建てられた浸水位を刻む標柱は、男性でも手が届かないほど高い位置まで洪水が押し寄せてきたことを伝えてくれました。
当時の住職が記した貴重な文献
浸水した位置で壁の色が濃くなっている
痕跡を示す標柱。地上から約2m60cmの位置に当時の水位が刻まれている
○また、田中家では御当主に洪水に対する様々な工夫がつまった田中家内を案内いただきました。軒下には舟が吊されており、これは洪水時の救助船だそうです。救助船で助けられた人は茅葺き屋根の上に避難し、洪水が屋根までくると屋根ごと浮き上がって舟の代わりとして避難します。また、紙一枚入らないほど緻密に積み上げられた石垣は、防波堤の役割を担っています。北西寄り(吉野川の上流側)を高く頑丈にしてあり、迫る洪水をうまくいなす角度も考えられているそうです。この石垣は地面の下約1mの深さから積み上げられており、もし洪水で地面が流されても家が崩れない工夫もなされています。この他にも同時の暮らしを知ることができる貴重な部屋や道具等も見せていただきました。
ここまで様々な工夫がなされた田中家を見て、当時の人がどれほど洪水に対して危機意識を持ち、備えていたかを知ることができました。
軒下に吊された舟
屋根が浮き上がり舟の代わりになる
手前ほど高く積まれている石垣
※赤線に沿って段になっている
○今回の吉野川歴史探訪を終えて、洪水と人との闘いが過去に繰り返されてきたことを肌身で感じることができました。現在の私たちの暮らしも、先人達が歴史を伝え、洪水に打ち克つ努力を惜しまなかったからこそ成り立っているのだと思います。先人達の想いを受け継ぎ、これからもより安心・安全な徳島となるよう河川事業を推進して参ります。
○今回めぐった洪水遺跡については、当事務所ホームページで詳しくご紹介しておりますので、下記URLより是非ご覧下さい。
■徳島河川国道事務所ホームページ ガイドブック吉野川歴史探訪
http://www.skr.mlit.go.jp/tokushima/river/profile/tanbou/tanbou-top.htm
○その他の箇所
国府町東黒田の高地蔵(うつむき地蔵)
第十堰
堤防をめぐる騒乱を伝える印石(産神社)
善入寺島 ※赤線内
2014年01月24日
吉野川流域講座「吉野川の洪水及び危機管理」
○平成26年1月24日(金)に鳴門教育大学附属小学校において、小学生5年生116名を対象に、吉野川流域講座「吉野川の洪水及び危機管理」を実施しました。
○本講座では、吉野川の概要や洪水の歴史、洪水への備えなどについての説明を行いました。難しい内容にもかかわらず、5年生の皆さんはメモを取りながらとても熱心に聞いていました。
○途中、吉野川の別名は?という問いかけにも「四国三郎!!」と大きな声で回答いただき、普段から吉野川のことをよく勉強してくださっているなと嬉しくなりました。
○また、戦後最大の洪水である平成16年10月の台風23号による浸水区域を地図で紹介すると、自分の家が浸水したのかどうかを確認している子供もいました。災害をより身近なものとして捉えていただけたのではと思います。
○本講座が今後の子供たちの学習に少しでも役に立ち、防災への意識向上につながっていけば幸いです。
2014年01月18日
平成25年度 石井町防災訓練にて「ロープワーク講習会」を開催
1月18日(土)、石井中学校(名西郡石井町)にて石井町の住民および関係機関等、約1,300名を対象に平成25年度
石井町防災訓練が実施されました。その一環として「災害時に役立つロープワーク講習会」を開催しました。
※講習内容
パターン1(柱などへ結ぶ場合)
パターン2(ロープを繋ぐ場合)
【本結び(ほんむすび)】
別名「帯結び」とも呼ばれ、物をしばる時の基本となる結びであり、主に2本のロープを繋いだりする時に使用する結び方です。しかし、最初の手順を反対にすると“縦結び”となるので注意が必要です。
【ふな結び】
別名「ひと結び」とも呼ばれ、ロープの止め結びで杭や立木、竹等、ロープ先端部の結びに使われます。防災の最も基本となる結びで、元ロープに常に力がかかると固く結ばれ、力がかからないと簡単にほどけます。
パターン1
パターン2
(杭など端からの場合)
(柱など中央部での場合)
【髪括し(かみくくし)】
別名「巻き結び」「徳利(とっくり)結び」とも呼ばれ、物をたばねたり、両端に“力”がかかるところや、立ち木、杭等に結びつけるのによく使われます。
パターン1
パターン2
(支柱・杭などに結ぶ場合)
(自分の体などへ命綱として結ぶ場合)
【舫い結び(もやいむすび)】
舫う(もやう)とは舟と舟をつなぎ合わせたり、杭などに舟をつなぎとめる事です。
“結びの王様”ともいわれ命綱を筆頭に幅広い用途に使われます。
※ロープワーク講習会の様子
講習状況1
講習状況2
講習状況3
ロープワーク説明看板
当日は、天候も良く多くの参加者に受講していただきました。参加者の皆さんはロープの結び方を習得しようと、真剣に講師の説明に耳を傾けてくださいました。
また、過去の水防演習に参加された方から「以前に覚えていても時間がたつと忘れる。定期的にこのような講習会を開催してほしい。」と貴重なご意見を伺うことができました。
これからも皆さんと共に、このような講習会を通じて防災への意識を高められるように努めてまいります。
2014年01月11日
「防災生涯学習推進フォーラム」にて防災パネル展示を開催しました~来るべき南海トラフ巨大地震に備えて~
東日本大震災から2年10ヶ月が経ちました。
この大災害の記憶と教訓を県民の方々と共有することで、地域の防災力を高め、四国において、近い将来に発生するとされている南海トラフ巨大地震へ備えるため、1月11日(土)にアスティとくしまにて開催された「防災生涯学習推進フォーラム」において防災パネル「来るべき巨大地震に備えて」及び東日本大震災の津波により被災した道路附属物の展示を行いました。
なお、昨年12月から当該パネル展示等を順次開催し、今回で22会場目となりました。来場者からは、「損傷した標識等を(実際に)見てテレビでは分からなかった津波の破壊力を実感した。」、「防災について色々考えていかなければという思いです。」などの感想を頂いています。
引き続き、県内各地においてパネル及び津波被災物の展示を開催していく予定です。
展 示 風 景
展 示 風 景