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四国河川ニュース

2/9(土)〜3/8(金)》 740

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○四国・水こぼれ話談話室Vol.357

○効果の見える河川事業  高知県 相ノ沢川 総合流域防災事業   高知県幡多土木事務所長 浦田 敏郎

○川とともに生きるまち四万十市  四万十市長 中平 正宏

 

○今週のニュース

○「第22回 重信川フォーラム」を開催(重信川水系 松山河川国道事務所)

○「河川愛護月間」“絵手紙”募集に係わる入賞者への表彰伝達式を実施(河川部 河川管理課)

○「河川協力団体指定証伝達式」を実施(吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.357

 

1.効果の見える河川事業  高知県 相ノ沢川 総合流域防災事業  高知県幡多土木事務所長 浦田 敏郎

 

○高知県四万十市を流れる相ノ沢川は、一級河川四万十川の二次支川であり、0.2km地点で楠島川を合わせたのち、清水樋門(国)を通して一次支川中筋川の8.4km地点左岸に合流する、流域面積6.16km2、流路延長2.27kmの小河川です。

○昭和2030年代に堤防が築造された中筋川は河床勾配が非常に緩く、相ノ沢川を含めた中筋川沿川は上流に行くにしたがって地盤が低くなる「低奥型地形」をなしており、内水氾濫を引き起こしやすい地形特性を有しています。また、昭和50年頃から急速に進んだ開発・市街化に伴う流域の保水能力・遊水能力の低下もあり、河川の流下能力不足と相まって、相ノ沢川・楠島川沿川は浸水被害が頻発してきました。

○特に、平成266月の梅雨前線豪雨では、内水氾濫による深刻な家屋浸水(床上71戸、床下25戸)が発生、また、周辺の国道56号も冠水し20時間近い通行止めが発生したことから、早期対策を望む声が強く寄せられました。

○これを受けて、国・県・市の三者は「相ノ沢川総合内水対策協議会」を設立し、具体的対策の検討や役割分担の調整を進め、平成288月に、家屋の床上浸水被害の解消を整備目標とし、概ね5年での効果発現を目指す「相ノ沢川総合内水対策計画」を策定しました。

○様々なハード・ソフト対策からなる本計画では、県による楠島川放水路、国による排水樋門、市による排水機場の一体的な整備がハード対策の柱となります。

○現在、各機関がこれら施設の詳細設計を実施しており、用地取得・工事着手は来年度以降となりますが、早期に完成できるよう三者で連携して取り組んでまいります。

 

 

2.川とともに生きるまち四万十市    四万十市長 中平 正宏

 

○高知県の西南部に位置する四万十市は、三方を山に囲まれ、南東は太平洋に面し、中央部を大河四万十川が貫流する人口約3万4千人のまちです。

○市の中心市街地は四万十川下流に位置し、今から約550年前、前関白一条教房公が応仁の乱を避けてこの地に下向し、京都を模したまちづくりを始めたことから、「土佐の小京都」と呼ばれています。

○また、市内随所で見られる沈下橋と、周囲の山並みの醸し出す「のどかな景観」を始め、広大な汽水域などにおいて、今もなお鮎・青のりなどの伝統的な”川漁”が営われるゆたかな自然環境は、最後の清流「四万十川」の代名詞にもなっています。

○本市にとって豊かな恵みをもたらしてくれる四万十川ではありますが、ひとたび大雨が降ると、大水害を引き起こし生命を脅かす存在でもあります。

○近年では、平成266月梅雨前線豪雨により、具同・楠島地区を中心に甚大な内水被害が発生したほか、平成268月台風11号では、四万十川で戦後第3位の水位が観測される洪水となり、沿川地域で多くの浸水被害が発生しております。

○その平成266月梅雨前線豪雨による浸水被害をきっかけに対策が進められることとなった「相ノ沢川総合内水対策」については、当地区の懸案でありました楠島川の河川改修を、国・県・市の三者が連携し対策することとしており、中筋川への新たな排水樋門を国が、付け替える河道を県が、排水樋門に併設する排水施設を本市が整備することとなりました。

○また、本市と致しまして、計画の推進にあたり、ハザードマップの公表や内水情報の提供、避難訓練・防災学習の実施による防災意識の向上や避難体制の充実を図るソフト対策を進めております。

○今後は、引き続き防災学習等の推進や、対策効果の維持を目的とする土地利用のルールづくりなどを進め、水害に強いまちづくりの実現を目指し、最後の清流「四万十川」、そして「より安全な郷土」を後世に引き継ぐことが、我々の責務とし、「川(四万十川)とともに生きるまち 四万十市」として全力を尽くしてまいります。

 

 

今週のニュース

    

1.「第22回 重信川フォーラム」を開催(重信川水系 松山河川国道事務所)

 

○2月7日()に松山市山越町の「愛媛県男女共同参画センター 多目的ホール」において、約200名の参加者のなか、重信川の自然環境を考える「第22回 重信川フォーラム」を開催しました。

○まず、東温市立拝志小学校4年生12人が「拝志小防災レンジャー」に扮して、水害から身を守る行動に関する学習内容の報告があり、引き続き、松山市立椿中学校、愛媛県立伊予農業高等学校、愛媛県立松山中央高等学校、愛媛大学およびNPO団体の発表がなされ、発表者と聴講者の間で活発な意見交換が行われました。

○最後に高校生以下の発表者には、研究成果を讃え「重信川の自然をはぐくむ会」会長である愛媛大学の矢田部特命教授より感謝状が贈呈されました。

 

 

2.「河川愛護月間」“絵手紙"募集に係わる入賞者への表彰伝達式を実施(河川部 河川管理課)

 

○平成30年12月20日に国土交通本省において平成30年度「河川愛護月間」“絵手紙”に係わる入選作品の決定についての記者発表があり、最優秀賞(国土交通大臣賞)に徳島県の吉野川市立西麻植小学校4年生の前田知輝さんが選ばれました。

○ “絵手紙”の募集には、全国各地から1,084作品の応募があり、有識者で構成される選定委員会で審査が行われ20作品が入賞されました。

四国内からは徳島県の前田知輝さんの他、3名が入賞しました。

 

最優秀賞(国土交通大臣賞) 吉野川市立西麻植小学校(徳島県)4年生 前田知輝さん

優秀賞(国土交通事務次官賞) 三豊市立高瀬中学校(香川県)3年生 真鍋光稀さん

優良賞(水管理・国土保全局長賞)高知市立泉野小学校(高知県)3年生 早岡佑納さん

審査員特別賞 東かがわ市立白鳥中学校(香川県)1年 常政海紀さん

 

○最優秀賞を受賞した前田知輝さんには、平成31年2月18日(月)に全校児童の前で徳島河川国道事務所より表彰の伝達を行いました。前田さんは、夏に家族と川へ遊びに行き、兄弟でオイカワを捕まえた思い出を描いたそうです。

優秀賞の真鍋光稀さんには2月15日、審査員特別賞の常政海紀さんには2月12日に香川河川国道事務所より、優良賞の早岡佑納さんには2月13日に高知河川国道事務所より、表彰の伝達を行いました。

○これからも川に関する活動や川遊びなどを通じて、川への親しみを感じ、川をきれいに大事にしようという気持ちを強く抱いてもらえるよう、地域と一体となった良好な河川環境の保全・再生に努めたいと思います。

○毎年、河川愛護月間「絵手紙」を7月〜9月の期間募集しています。見て楽しい、もらって嬉しい絵手紙を、川に対する思い出や思いをのせて応募してみませんか。

○絵手紙入賞者作品は、国土交通省HPから閲覧出来ます。

http://www.mlit.go.jp/river/aigo/index.html

 

 

3.「河川協力団体指定証伝達式」を実施(吉野川水系 徳島河川国道事務所)

 

○平成31年3月4日(月)に徳島河川国道事務所の第一会議室にて、「河川協力団体指定証伝達式」を実施しました。

○吉野川で河川協力団体として新たに指定された「特定非営利活動法人新町川を守る会」、「吉野川善入寺土地改良区」の2団体に、河川協力団体指定証の伝達式を徳島河川国道事務所長より、それぞれの団体に指定証が手渡されました。指定証の伝達後、記念撮影を行い無事終了しました。

○この度、2団体が指定されたことにより吉野川での河川協力団体は、既に指定済みの6団体「AMENBO」他5団体と併せて、合計8団体となりました。

○河川協力団体に指定されると、河川協力団体が活動するために必要となる河川法上の許可等が、河川管理者との協議をもって足りる等、今まで以上に活動が行いやすくなります。

河川協力団体は毎年12月頃に募集しています。川への思いをつないでみませんか。

http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/kasenkyouryoku/index.htm

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  水災害予報センター 水災害対策専門官  片井 良英

          760-8554 高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3852(片井)mailto:skr-rivers-news@mlit.go.jp

          FAX 087-811-8417(河川計画課)

       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

          http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

               http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html

 

 

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「四国の川を考える会」ホームページURL

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  http://www.shikoku-river.net/

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