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四国河川ニュース
《12/8(土)〜1/11(金)》 738号
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【2019.1.15発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.355
○効果の見える治水事業 香川県 見目西川(みめにしかわ)(小豆郡土庄町)の砂防事業 『見目西川 通常砂防事業』 香川県 小豆総合事務所次長 尾幡 季之
○「誰もが安全で安心して暮らせるまちづくり」(香川県土庄町) 土庄町長 三枝 邦彦
○今週のニュース
○土器川で住民協働による「ボランティア伐採(伐採体験)」を実施 (土器川水系 香川河川国道事務所)
○肱川緊急治水対策 着工式の開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)
○「2019重信川総合水防演習(第1回全体会議)」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)
四国・水こぼれ話談話室Vol.355
1.効果の見える治水事業 香川県 見目西川(みめにしかわ)(小豆郡土庄町)の砂防事業 『見目西川 通常砂防事業』 香川県 小豆総合事務所次長 尾幡 季之
事業箇所 小豆郡土庄町
事業期間 平成22年度〜平成28年度
全体事業費 200百万円
事業計画 砂防堰堤 1基
渓流保全工 28m
堤 高 H = 9.5m
堤 長 L =121.0m
堤体積 V =4,150m3
貯砂量 Vs=4,200m3
前庭保護工 N =1式
流域面積(計画基準点)
0.05km2
○見目西川は、瀬戸内海国立公園内にある小豆島の北側に位置する、銚子渓付近の山地に源を発し、瀬戸内海に流れ込む河川で、その上流域は、流域面積0.05 km2、平均渓床勾配1/3.3の土石流危険渓流となっています。下流域には49戸の人家に加え、土庄町の指定避難所である北浦公民館や緊急輸送路に指定されている県道土庄福田線等の公共施設も存在していることから、それらを土石流による被害から守るため、平成22年度から見目西川通常砂防工事に着手し、土庄町や地元関係者のご協力のもと、平成28年度に完成しました。
○当事務所としましては、昭和49年と昭和51年に甚大な被害が発生した小豆島において、土砂災害から住民の皆様の生命と財産を守るため、地元町と連携し、引き続き、砂防関係施設の整備を推進するとともに、日頃からの土砂災害の危険性の周知や、災害時の迅速かつ確実な情報伝達など、ハード・ソフト一体となった土砂災害対策に取り組んでまいります。
2.「誰もが安全で安心して暮らせるまちづくり」(香川県土庄町) 土庄町長 三枝 邦彦
○土庄町は、瀬戸内海国立公園の東部にあって備讃瀬戸の入口に位置する小豆島の西北部及び豊島を含めた地域を行政区域としています。東南部は小豆島町と境を接し、東西26.9 km、南北11.5 kmにわたって広がり、総面積は74.39 km2です。地勢は、小豆島を東西に走る脊梁山地が四方指・皇踏山から土渕海峡を挟んで高見山・大深山、更に海上を隔てて小豊島から豊島壇山へと連なっています。また、美しい海岸線は多くの附属島嶼とあいまって瀬戸内海国立公園にふさわしい内海美、多島美を演出しています。
○さて、本町では、昭和49年、51年に土砂災害、平成16年には高潮災害及び台風23号により甚大な被害を受けました。
○とりわけ、台風23号による被害では、見目地区において土石流が発生し、人的被害は発生しなかったものの、公共施設、家屋、農地等に被害が発生し、町民生活に大きな支障を来しました。こうした土石流による被害から守るため、今回、香川県において整備いただいた見目西川砂防施設は、見目地区の全域を氾濫区域とする重要な砂防施設の一つであり、関係者の協力のもと、平成28年度に完成いたしました。これにより地域の安全性が高まり、今後、地域住民により安心で豊かな生活が営まれるものと期待しています。
○一方で近年多発する集中豪雨や局地的な大雨による水害や土砂災害に対して、被害を最小限に抑えるには、防災関係機関が一体となるとともに、地域住民一人ひとりが防災活動に積極的に参加し、防災力の向上を図ることが大切です。本町においても、大規模な土砂災害に備えるため、住民主体の避難訓練を中心として、情報伝達訓練、避難誘導訓練等を行い、地域全体の連携の輪を再認識していただき、防災意識の高揚を図ってもらいたいと取り組んでいます。
○今後も関係機関、地域住民と連携し、防災対策に取り組み「誰もが安全で安心して暮らせるまちづくり」を推進して参りたいと考えております。
今週のニュース
1.土器川で住民協働による「ボランティア伐採(伐採体験)」を実施 (土器川水系 香川河川国道事務所)
○河川内に繁茂する樹木はさまざまな問題を引き起こします。河道内での土砂補足は安全に洪水を流す断面の減少や、護岸などの河川管理施設や、橋梁や取水施設などの許可工作物に変状を発生させます。また、悪質なゴミ不法投棄の助長や、危険なイノシシや野犬のすみかになるなど、環境面での負荷要因となっています。
○このため土器川では、過剰に繁茂している樹木の伐採を進めることで、河川機能の再生と利用の促進を目的に、平成30年12月9日(日)まんのう町長尾ふれあいパーク親水公園前の高水敷周辺で住民と行政が協働した「ボランティア伐採」を実施しました。(平成29年度より継続:3回目)
○当日は、流域にお住まいの住民だけでなく、香川県内全域からの一般参加者49名をはじめ、河川協力団体、まんのう町職員、国土交通省職員など計82名が参加しました。
○参加者は、チェーンソー持参で高木を手早く切り倒す方や、初めてノコギリを使うご家族連れまでバラエティに富んでいましたが、皆さん楽しみながら約1時間30分の作業を行って頂き、約500本(約2,000m2)を伐採しました。
○伐採後は、まんのう町から軽食の差し入れもあり、また、参加者に伐採した木材で工作を体験して頂くなど、終始なごやかに、全員ケガもなく無事に終了しました。
○今後、地域住民の方々と協働した河川管理を進める上での良い経験となりました。
2.肱川緊急治水対策 着工式の開催 (肱川水系 大洲河川国道事務所)
○肱川において、緊急的な治水対策『肱川緊急治水対策』を本格的に着工するにあたり、平成30年12月15日(土)に着工式を開催しました。
○まず、出席した全員で、平成30年7月豪雨で亡くなられた人のご冥福を祈り、黙とうを捧げました。
○着工式には関係者約100人が出席し、平井局長、中村愛媛県知事、二宮大洲市長等の挨拶の後、安全を祈願し「くわ入れ」を行いました。
○肱川緊急治水対策として、、国・県・市町が連携し、ハード・ソフト一体となった、緊急的、概ね5年まで、概ね10年までの3段階の対応により、再度災害防止に取り組み治水安全度の向上を図ります。
○流域の皆さまに寄り添いながら、全力で復旧復興に取り組んで参ります。
3.「2019重信川総合水防演習(第1回全体会議)」を開催 (重信川水系 松山河川国道事務所)
○平成30年12月18日(火)に松山市井門町の(一社)愛媛県トラック協会において、「2019重信川総合水防演習(第1回全体会議)」を開催しました。
○全体会議に先立ち、10月10日(水)には行政機関による第1回実行委員会を実施しており、それを受けて参加依頼機関へ説明に廻り演習参加を承諾頂いた機関を招集しての初回会議です。
○まず、事務局から第1回実行委員会で承認された、設立趣意書・規約および実施方針を説明し、引き続き、演習実施要領(案)・スケジュール(案)および演習内容のアンケートへの協力をお願いし、第2回会議は平成31年2月下旬に予定していることを事前周知して閉会しました。
○なお、2019重信川総合水防演習は平成31年5月12日(日)に重信川右岸河川敷(松山自動車道重信川橋下流)において開催予定です。
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■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 水災害予報センター 水災害対策専門官 片井 良英
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